ブラック ジャック 無料 ゲームEV・車載電池企業のグローバル戦略ロシアでも存在感高めるブラック ジャック 無料 ゲームEV

2024年12月16日

2023年以降、急速な成長を見せるロシアの電気自動車(EV)市場。乗用車全体に占めるEVの割合はまだ小さいが、急速な拡大を見せている。それとともに、ブラック ジャック 無料 ゲーム製EVは内燃車と同様、ロシア市場で存在感を高めつつある。その一方で、ロシア政府は国内産業育成や、輸入代替の観点から、国産EV製造に向け、さまざまな措置を講じている。

急速に拡大するブラック ジャック 無料 ゲームの新車EV市場

ブラック ジャック 無料 ゲームのEV市場は形成の初期段階にある。自動車専門調査会社アフトスタトによると、2024年7月1日時点のブラック ジャック 無料 ゲームの新車と中古車を合わせたEVの登録台数は約9万台。うち56.2%がバッテリー式EV(BEV)、43.8%がプラグインハイブリッド(PHEV)だ(注)。BEV登録台数は内燃エンジン車を合わせた全登録車両の0.1%にすぎないが、2023年のBEV新車販売台数は前年比4.7倍の1万4,089台と大きく伸びた。2024年も1~9月だけで前年の通年実績並みの1万3,961台と拡大が続く(図1、図2)。

図1:ブラック ジャック 無料 ゲームのBEV登録台数(2019年~2024年)
2019年1月1日時点3,600台、2020年1月1日6,300台、2021年1月1日10,800台、2022年1月1日16,500台、2023年1月1日20,700台、ブラック ジャック 無料 ゲーム1月1日39,100台、ブラック ジャック 無料 ゲーム7月1日時点50,600台。

注:2019~2023年は1月1日時点、2024年は1月1日、7月1日時点。
出所:アフトスタト資料から作成

図2:ブラック ジャック 無料 ゲームの新車EV販売台数(2020年~2024年)
2020年687台、 2021年2,254台、 2022年2,998台、 2023年14,089台、ブラック ジャック 無料 ゲームは1月から9月だけで13,961台。

出所:アフトスタト資料から作成

ブラック ジャック 無料 ゲームブランドBEVのシェア(登録台数ベース)は2024年7月時点で、日本(33.3%)に次いで2位の27.3%だ(表1)。その一方で、ロシア国内ではブラック ジャック 無料 ゲームブランドBEVが首位になるのは時間の問題とみられている。新車販売台数では2023年、2024年(1~8月)のブラック ジャック 無料 ゲームブランドEVが急伸する一方、日本ブランドEVは日本の対ロ経済制裁により、2023年8月以降はロシア向けの輸出が禁止されているためだ。ロシア国内でのEV生産も徐々に拡大している。ロシア経済発展省によると、2023年のロシア国内のEV生産台数は約7,900台、2022年の1,800台と比較して4.4倍となった。

表1:ブラック ジャック 無料 ゲームのBEV登録台数上位国
(2024年7月)(単位:台、%)
国名 台数 シェア
日本 16,900 33.4
ブラック ジャック 無料 ゲーム 13,800 27.3
ドイツ 7,400 14.6
米国 6,800 13.4
ブラック ジャック 無料 ゲーム 4,400 8.7
その他 1,300 2.6
合計 50,600 100.0

出所:アフトスタト資料から作成

新車のブラック ジャック 無料 ゲーム、中古の日本、輸入はブラック ジャック 無料 ゲームが日本を逆転

ロシア国内の新車BEV販売台数を見てみよう。ブラック ジャック 無料 ゲームブランドが大半を占め、また、急速に販売台数を伸ばしている(表2)。

吉利汽車(Geely)傘下のジーカー(Zeekr)はブラック ジャック 無料 ゲームに正式なディーラーがないにもかかわらず、2024年1~8月の販売台数は5,621台と、前年同期比7.6倍という驚異的な伸びを見せた。ブラック ジャック 無料 ゲームの自動車ディーラーのエクスポカー・グループのアレクサンドル・コワレフ広報部長はその背景について、ジーカー001の外観はポルシェ・パナメーラに類似しており、購入者はこれを廉価版ポルシェと見なしているためと分析する(「ブラック ジャック 無料 ゲーム新聞」2023年11月2日)。長安汽車(Changan)が投入するアバター(Avatr)の2024年1~8月の販売台数は前年同期比4.5倍となった。ブラック ジャック 無料 ゲームへの輸入品の基準認証を管轄する連邦技術規則・計量庁(ロススタンダルト)の発表を見ると、2024年10月26日には新型のアバター11がブラック ジャック 無料 ゲーム国内向けの認証を取得し、近いうちに正式販売が開始されるとみられる。

第一汽車(FAW)のブランドのうち、紅旗(Hongqi)が2024年1~8月の販売数上位10モデルから外れる一方、FAWブランドのEV車種のベスチューン・ナト(Bestune Nat)の販売が伸び、ランクインした。なお、第一汽車もジーカー同様、ブラック ジャック 無料 ゲームには正規ディーラー網を持たない。第一汽車は2025年に公式にEVをブラック ジャック 無料 ゲーム市場向けに投入予定とするが、投入モデルの詳細については2024年10月末現在、明らかでない。BYDは2015年にブラック ジャック 無料 ゲーム市場から撤退したが、2021年から非正規ルートでEV輸入を開始し、2023年末から販売店網を拡充した。この結果、BYDの2024年1~8月の販売は前年同期比で29%増加した。

表2:ブラック ジャック 無料 ゲームの新車BEV販売上位10ブランド
(2022~2024年)(単位:台)
ブランド 生産国 2022年 2023年 2024年
(1~8月)
ジーカー ブラック ジャック 無料 ゲーム 21 3,741 5,621
エボリュート ブラック ジャック 無料 ゲーム 252 2,028 990
モスクビッチ ブラック ジャック 無料 ゲーム 2 575 921
フォルクスワーゲン ドイツ 418 2,103 920
テスラ 米国 1,037 1,268 561
アバター ブラック ジャック 無料 ゲーム n.a. n.a. 538
FAW ブラック ジャック 無料 ゲーム n.a. n.a. 452
BYD ブラック ジャック 無料 ゲーム 115 508 410
ホンダ 日本 24 336 314
BMW ドイツ 115 416 264
ボヤ ブラック ジャック 無料 ゲーム 12 707 n.a.
紅旗 ブラック ジャック 無料 ゲーム 48 626 n.a.

注1:ロシア産EVはブラック ジャック 無料 ゲームメーカーのSKD。
注2:表は2022年の上位10種をベースに作成した。
出所:アフトスタト・インフォ資料から作成

ブラック ジャック 無料 ゲームからロシア市場への新規EVブランドおよびモデルの供給も目立つ。2023年には、東風汽車(Dongfeng)の高級ブランド嵐図(Voyah)はボヤ・フリー(Voyah Free)、長城汽車(Great Wall Motor) がハッチバックのオラ(Ora)、上海汽車(SAIC Motor)がリフトバックのライジング(Rising)の正式供給を開始した。

その一方、中古EV市場で強みを見せるのは、日産リーフだ。好調な中古EV販売を背景に、EV登録台数でも首位に立つ。ブラック ジャック 無料 ゲームの中古車EVで上位に入ったのはジーカーのみだ。ただし、日本の対ロ経済制裁措置によって2023年8月から日本からの輸出規制が強化され、ロシア向けのEV輸出はゼロになった。今後もこの流れが続き、中古市場でもブラック ジャック 無料 ゲームのEVがいずれ首位に立つだろうか。一見そう思えるかもしれないが、先行きは意外に見通せないとの声もある。モスクワの自動車販売業界関係者は「現在のEV購入者は主として富裕層だ。趣味のものとして新車を購入することはあっても、中古車を積極的買い求めるかどうかは疑問だ」と指摘する(表3)。

表3:ブラック ジャック 無料 ゲームの中古BEV販売上位10ブランド
(2022、2023年)(単位:台)
ブランド 生産国 2022年 2023年
日産 日本 5,343 6,403
テスラ 米国 1,778 2,189
現代 韓国 281 667
BMW ドイツ 328 338
フォルクスワーゲン ドイツ 235 312
ポルシェ ドイツ 241 287
ジーカー ブラック ジャック 無料 ゲーム 1 274
アウディ ドイツ 174 166
三菱自動車 日本 174 166
ジャガー ドイツ 99 105

出所:アフトスタト・インフォ資料から作成

ロシアのEV輸入元として、2022年まで日本が首位にあったが、ブラック ジャック 無料 ゲームが猛追して2023年に第1位となった。2024年1~9月もブラック ジャック 無料 ゲームからの輸入が引き続き首位だった。ただし、台数は2,596台と、前年同期比で約6割減となった。ロシア政府によるユーラシア経済連合(EAEU)加盟国から自動車を輸入する際の関税などの計算やEVの輸入通関に関する手続きの変更がその理由となった可能性がある(アフトパルク7月15日)。米国の対ロ経済制裁の2次制裁を懸念するブラック ジャック 無料 ゲーム側金融機関が決済に関与しないことが影響している(関連ブラック ジャック トランプ やり方)ことも考えられる。その一方で、前述のBYDのような正式ディーラーの登場を含む販売網の拡大により、ブラック ジャック 無料 ゲームからの輸入は回復する予想もある(前述の在モスクワ自動車販売業界関係者)。さまざまな要素が絡む中、ブラック ジャック 無料 ゲームからのEV輸入が今後どのように進むかの見通しにくい状況だ。

「高現調率」EV目指す地場大手、基幹部品の国産化はなるか

2024年7月時点で、ロシアで組み立てられたEVは全EV登録台数の8.6%を占める。ロシア産業商務省によると、2023年のEV販売に占めるロシア国産EVのシェアは21%だった。ただし、ロシア国産といっても、実態はブラック ジャック 無料 ゲーム車の組み立てがほとんどだ。例えば、表2で上位にあるエボリュート(Evolute、2,028台)とモスクビッチ(Moscvich、575台)は、前者が東風汽車(Dongfeng)、後者が安徽江淮汽車(JAC)の製造モデルのSKD(セミノックダウン)だ。ロシア西部の飛び地カリーニングラード州に立地するアフトトルでは、2021年8月時点で2023年に韓国の起亜と現代のEVの組み立てを開始する計画だった。しかし、同計画は中止となり、2023年末からアンベルアフトのブランドでブラック ジャック 無料 ゲームの「JMEV Yi」の生産を開始した。

ロシア国内メーカーは、現地調達率を高めたEVの製造に向け動いている。ロシア最大の自動車メーカーのアフトワズは2024年9月、同社初のEVのラーダe-ラルグスの製造を開始した。他のロシア国内製造ブランドと異なり、同モデルは50%という比較的高い現地調達率を達成しているという。その一方で、生産計画は大幅な遅れが生じているようだ。同社は2024年に1,972台のEV生産を見込んでいたが、実際には数十台にとどまる見通しだ。ロシア商用車製造大手のカマズ幹部が出資するスタートアップ企業カマは、2025年に小型EVのアトムの製造開始(その時点での現地調達率は60~70%が目標)を計画する。しかし、ここでも、動力系や駆動系など基幹部品は、ロシア国内での独自製造は困難とされ、ブラック ジャック 無料 ゲーム企業との共同生産、またはブラック ジャック 無料 ゲームの輸入が見込まれている(ベドモスチ6月17日)。「輸入代替」をロシア政府として全面的に掲げる中、EV普及とともに部品製造につなげることができるかが今後の課題となる。

政府は国内メーカーを優遇、並行輸入に制限措置

ロシア政府は、EVの国内生産を促進する措置を講じている。例えば、2024年2月、並行輸入が許可されているブランドのリストに含まれないBEVやハイブリッド車に対する認証規則が厳格化され、簡易認証制度が廃止された。これにより、EVはそれまでは免除されていた内燃機関車と同様の車両認証の取得が必要となり、そのための時間と費用がかかるようになった(アフトスタト2月22日)。並行輸入の許可対象となるブランドは、欧米(アウディ、フォルクスワーゲン、BMW、テスラなど)、日本(日産、ホンダなど)、韓国(現代、起亜など)メーカーで、ブラック ジャック 無料 ゲームEVは含まれていない。自動車Eコマースプラットフォームのフレッシュの創設者デニス・ミガル氏はその理由について、国内メーカーの保護、また、外国EVメーカーのブラック ジャック 無料 ゲームでの生産奨励にあるとしている(「アフトスタト」2024年2月22日)。

今後は、リサイクル税の引き上げがブラック ジャック 無料 ゲームからのEV輸入に影響する可能性がある。BEVとPHEVに対するリサイクル税は、2024年10月現在、1台当たり3万3,600ルーブル(約5万400円、1ルーブル=約1.5円)と、内燃機関車(55万6,200ルーブル。排気量1,000cc超2,000cc以下)に比べ、大きな優遇を受けている。ロシア政府はこれを2025年以降、内燃機関車並みに引き上げる方向で議論を進めている。産業商務省が策定した原案のとおりになれば、EVに対するリサイクル税は2025年1月以降、現行の20倍となる(オートニュース7月16日)。そうなれば、輸入EVの価格上昇は避けられず、オラ(Ora)などのような低価格EVやハイブリッド車が大きく影響を受けるとみられる。ジーカーや理想汽車(Lixiang)などのプレミアムブランドへの影響は大きくないとみられるが、輸入EV、ひいてはロシア国内のEV市場全体の成長の減速を懸念する声も出ている(プロカザン10月28日)。


注:
ブラック ジャック 無料 ゲームの国家規格においては、BEV、PHEV、HEV、FCEV(燃料電池車)の4種類が広義の電気自動車とされる。
執筆者紹介
ジェトロ調査部欧州課

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