ギャンブル ゲーム 無料EV・車載電池企業のグローバル戦略ギャンブル ゲーム 無料のEVメーカー、追加関税でもドイツでのビジネスを拡大

2024年12月19日

「自動車強国」として知られているドイツでも、ギャンブル ゲーム 無料製電気自動車(EV)(注1)メーカーは市場開拓の取り組みを拡大し、近年、存在感が高まっている。ギャンブル ゲーム 無料製EVがドイツの新規登録台数に占めるシェアはまだ低いものの、ドイツに進出するギャンブル ゲーム 無料のEVメーカーの数が増えている。ドイツのバッテリー式電気自動車(BEV)輸入台数に占める割合は、ギャンブル ゲーム 無料製が最大だった。他方、EUによるギャンブル ゲーム 無料製BEVに対する追加関税の導入が、ドイツにおけるEV普及やEVの価格に与える影響はまだ不透明だ。

ドイツ連邦政府と自動車産業はギャンブル ゲーム 無料製BEVに対する追加関税に不満

欧州加盟各国は2024年10月、ギャンブル ゲーム 無料から輸入されるBEVに対する追加関税を課す欧州委員会の提案を採択した。通常の輸入関税10%に加え、最大35.3%の相殺関税が上乗せされる。その背景にあるのは、ギャンブル ゲーム 無料製BEVはギャンブル ゲーム 無料政府から不公正な補助金を受けているという判断だ。関税措置は2024年10月30日に発動した(2024年11月6日付ビジネス短信参照)。

複数の報道によると、ドイツのオラフ・ショルツ首相は、欧州委の提案に反対票を投じた。ドイツのほか、マルタ、スロバキア、スロベニアとハンガリーが反対した。10カ国は賛成、12カ国は棄権した。欧州委の公表によると、ギャンブル ゲーム 無料EVメーカーの比亜迪汽車(BYD)に対する追加関税率は17.0%となる。また、吉利汽車(Geely)と上海汽車(SAIC)はそれぞれ18.8%、35.3%となる。ギャンブル ゲーム 無料でEVを生産する米国のテスラは、ギャンブル ゲーム 無料企業との合弁会社ではないため補助金の規模が小さいと判断され、7.8%と低い追加関税率が適用される。ギャンブル ゲーム 無料企業との合弁で現地製造するドイツ自動車大手3社のメルセデス・ベンツ、BMWとフォルクスワーゲン(VW)の場合、追加関税率は20.7%となる。

追加関税導入の決定を、ドイツの自動車産業や経済団体は強く批判している。ドイツ自動車産業連合会(VDA)のヒルデガルド・ミュラー会長は、追加関税の導入はEUと特にドイツの自動車産業に悪影響を及ぼすとした。追加関税により、消費者にとってBEV購入のコストが増加するほか、ギャンブル ゲーム 無料との貿易摩擦が拡大すると述べた。また、ギャンブル ゲーム 無料でBEVを生産し、EUに輸出するEUやドイツ自動車メーカーに対して、ギャンブル ゲーム 無料や米国のメーカーよりも高い追加関税率が課されることは理解しがたく、追加課税の目的にそぐわない、と断じた。同氏は2024年7月には、欧州委の6月の暫定的な調査結果に対して、電動化やデジタル化への構造転換に対応するためにはギャンブル ゲーム 無料との協力が不可欠だ、と強調していた。

ドイツ自動車大手からも、批判が相次いだ。BMWのオリバー・ツィプセ最高経営責任者(CEO)は、追加関税が国際企業に損害を与え、電動車の供給を制限し、脱炭素化を遅らせる、とコメントした(ドイツ公共放送ARDのニュース番組「ターゲスシャウ」2024年7月4日)。VWのオリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)は週刊誌「ビルド・アム・ソンタグ」のインタビューで、ギャンブル ゲーム 無料のEVメーカーによるEU域内での投資額や雇用創出数に基づいて、ギャンブル ゲーム 無料製BEVの輸入に対する追加関税率を設定するという解決方法を提案した(2024年10月6日)。

ドイツ連邦自動車局(KBA)によると、2024年1~9月の国内乗用車新規登録台数211万6,074台のうち、BEVは27万6,390台(前年同期比28.6%減)で13.1%のシェアを占めた。プラグインハイブリッド車(PHEV)は13万2,861台(7.7%増)となり、全体でのシェアは6.3%だった。

2024年1~9月の国内新規登録台数におけるギャンブル ゲーム 無料EVメーカーのシェアはまだ低い(表1参照)。ギャンブル ゲーム 無料ブランドのうち、上海汽車傘下ブランドの栄威(MGロエベ)の新規登録台数は1万6,734台(前年同期比12.5%増)となり、シェアは0.8%と最大だった。これに、長城汽車(Great Wall Motors)2,153台(36.5%減、シェア0.1%)、比亜迪(BYD)1,790台(37.5%減、シェア0.1%)、上海蔚来汽車(NIO)323台(63.5%減、シェア0.0%)などと続いた。小鵬汽車(Xpeng)は113台だった(シェア:0.0%、同社は2024年5月にドイツでの販売を開始したため前年同期比なし)。

表:ドイツの乗用車新規登録台数の上位5位ギャンブル ゲーム 無料ブランド(2024年1~9月)(単位:台、%)(△はマイナス値、-は値なし)
ギャンブル ゲーム 無料ブランド 台数 シェア 前年比
MGロエベ(栄威) 16,734 0.8 12.5
長城汽車(Great Wall Motors) 2,153 0.1 △36.5
比亜迪(BYD) 1,790 0.1 △37.5
上海蔚来汽車(NIO) 323 0.0 △63.5
小鵬汽車(Xpeng) 113 0.0

出所:ドイツ連邦自動車局(KBA)

VDAは2024年10月、同年のドイツのEV乗用車市場は前年比21%減となる55万1,000台との見通しを発表した。そのうち、BEVは37万2,000台(29%減)、PHEVは17万9,000台(2%増)とした。

2023年のドイツのBEV輸入、ギャンブル ゲーム 無料からのシェアが最大

ドイツ連邦統計局によると、2023年のドイツのギャンブル ゲーム 無料製BEVの輸入台数は12万9,800台(前年比3.0倍)と急増した(注2)(表2参照)。2022年は4万3,238台だった。輸入総額も2022年の9億400万ユーロから2023年は34億ユーロに増加した。2023年にドイツに輸入された44万7,200台のBEVのうち、ギャンブル ゲーム 無料からは29.0%と最大のシェアを占めた。2022年のシェア12.0%から急増した。

図:ドイツのギャンブル ゲーム 無料製BEV輸入台数の推移
2019年のドイツのギャンブル ゲーム 無料製BEVの輸入台数1万2,952台、2020年1万2,756台、2021年3万4,155台、2022年4万3,238台。2023年は12万9,800台と急増した。

出所:ドイツ連邦統計局

2024年1~4月のBEV輸入でも、ギャンブル ゲーム 無料が上位を占めた。全体の輸入台数は7万7,000台(前年同期比45.3%減)にとどまり、ギャンブル ゲーム 無料製BEVの台数も15.7%減の3万1,500台だったものの、占めるシェアは40.9%と大幅に拡大した。

キール世界経済研究所(IfW)、オーストリア経済研究所(WIFO)とオーストリア・サプライチェーン・インテリジェンス研究所(ASCII)は2024年7月、EUの追加関税導入によるギャンブル ゲーム 無料製BEV輸入量への影響に関するシミュレーションの結果を発表した。追加関税の導入により、EUのギャンブル ゲーム 無料製BEVの輸入量が42%減少するという。また、IfWはギャンブル ゲーム 無料製BEV輸入の減少の結果、EU圏内の自動車メーカーによる販売増加および第三国からEUへの輸入増加を見込む。BEV価格への影響について、長期的にはEU圏内で平均0.3%~0.9%上昇する一方、ギャンブル ゲーム 無料では低下すると見込まれるが、一時的にはより大きな価格変動があり得るとした。

ギャンブル ゲーム 無料EVメーカー、ドイツでの存在感を拡大

ギャンブル ゲーム 無料のEVメーカーは、ドイツ市場へのEVモデル投入や拠点の設立により存在感を高めている。ドイツに進出したギャンブル ゲーム 無料のEVメーカーの例を紹介する。

BYDは2024年8月、スウェーデンのヘディン・モビリティ・グループのドイツ子会社である、EVディーラーのヘディン・エレクトリック・モビリティを買収すると発表した。同子会社は、BYDのドイツにおける販売代理店だった。BYDは今後、自社子会社と買収した販売代理店とで自動車とスペアパーツの販売を行うことを明らかにした。また、シュトゥットガルトとフランクフルトにある、ヘディン・モビリティ・グループが運営するBYDの指定ディーラーもBYDに移管される。今回の買収と事業移管について、2024年第4四半期(9~12月)中に規制当局による承認が見込まれるという。BYDは2024年11月時点で、ドイツ市場に7つのBEVモデルと1つのPHEVモデルを投入している。また、欧州およびドイツの自動車市場のトップ5位のメーカーに入ることを目指し、2026年までにドイツでの販売台数を12万台に拡大させる目標を挙げた。そのために、ドイツ国内に約100社のBYDディーラーの設置を目指す(ドイツ公共放送ARD「ターゲスシャウ」2024年2月26日)。

NIOは2022年にドイツに進出し、現時点でドイツにおいて6つのBEVモデルを販売している。デュッセルドルフ、ベルリン、フランクフルト、ハンブルクの4つの大都市にショールーム「NIO ハウス」が、ミュンヘンとケルンには販売店「NIOハブ」がある。また、ベルリンに「イノベーションセンター」、ミュンヘンに「グローバル・デザイン・センター」を設置している。NIOの欧州での最高経営責任者である張暉(Zhang Hui)氏はドイツ経済誌「ビルトシャフツ・ボッヒェ(WirtschaftsWoche)」(2018年5月2日)のインタビューで、世界的にも有名な自動車メーカーが存在するドイツにおいて自動車を開発し、デザインする希望があることに言及していた。また、自動車産業が強いドイツで優秀な人材が採用できることを魅力として挙げていた。

NIOは、ドイツにバッテリー交換ステーション(PSS)を設置し、国内14カ所のPSSを運営している(2024年3月時点)。2025年には、同社傘下ブランド「ファイヤーフライ(Firefly)」(コードネーム、注3)は3万ドル以下の小型BEVを、同じく傘下ブランド「ONVO」はモデル「L60 SUV」を欧州市場に投入する予定(「ロイター」2024年5月7日)。また、ONVOは毎年、少なくとも1つのモデルを市場に投入する目標を掲げた(「ロイター」2024年5月16日)。

長安汽車(Changan)は2024年9月、ミュンヘンに子会社を設立した。ドイツ「フランクフルター・アルゲマイネ」紙によると、長安汽車はミュンヘン拠点で乗用車販売、市場調査、認証取得手続きに注力する予定で、2024年内に欧州での販売開始を発表するイベントの開催を予定している(「フランクフルター・アルゲマイネ」紙2024年9月4日)。


注1:
バッテリー式電気自動車(BEV)およびプラグインハイブリッド車(PHEV)。
注2:
ギャンブル ゲーム 無料製BEV輸入は、ギャンブル ゲーム 無料に生産拠点を置く、ギャンブル ゲーム 無料ブランドではない自動車メーカーの台数も含む。
注3:
ブランド名は未発表のため、NIOではコードネームの「ファイヤーフライ(Firefly)」が使われている。
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執筆者紹介
ジェトロ・ミュンヘン事務所
クラウディア・トーディ
2020年からジェトロ・ミュンヘン事務所で調査、地域間交流を担当。
執筆者紹介
ジェトロ・ミュンヘン事務所長
鷲澤 純(わしざわ じゅん)
1998年、ジェトロ入構。ウィーン事務所(2010年~2015年)、海外調査部欧州課(2015年~2019年)などを経て2023年10月から現職。

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