ブラック ジャック ルール ディーラー飛び級外国人管理職!フクビが目指す人材戦略

2024年11月11日

建築用外装材、内装材、床材などの製造・販売を行うフクビ化学工業(本社:福井県福井市)では、2人の外国人材が活躍している。米国、ベトナム、タイに拠点を持つ同社では、顧客開拓やブラック ジャック ルール ディーラー拠点のサポートなど、自社製品のグローバル化に向けて外国人材を採用するとともに、社内のグローバル化を目指している。課長と主任という肩書きで、チームを引っ張る外国人材をどのように採用し、育成してきたのか。人財本部、精密事業本部、グローバル事業本部の担当者に聞いた。また、管理職として活躍するウルバノーヴィッチ氏、カーペチェンコ氏に、現場の苦労とやりがいについて聞いた(9月11日)。

ミッチェル・ウルバノーヴィッチ氏(米国本籍):
精密事業企画管理部 課長。2018年入社。大学で日本語と生物化学を専攻。同部ブラック ジャック ルール ディーラー営業の課長として、持ち前のコミュニケーション能力を生かし、チームを束ねる。
アレクサンダー・カーペチェンコ氏(米国本籍):
グローバル営業推進課 主任。2019年入社。ブラック ジャック ルール ディーラー子会社の営業支援や顧客開拓を担当。社内のグローバル化に向け、初めて出張する社員向けに英語のサポートも行う。
ブラック ジャック ルール ディーラー
ウルバノーヴィッチ氏(フクビ化学提供)

カーペチェンコ氏(フクビ化学提供)

会社のグローバル化に向けた第一歩

質問:
採用のきっかけは。
答え:
(人財本部担当者)フクビ化学工業がブラック ジャック ルール ディーラーに顧客を拡大する中で、社内にも、日本人だけでなく、外国人を取り入れていかなければいけないという思いがあった。まずは社員に英語を使ってほしいので先生を探そうと、外国人材を募集した。
2人ともJETプログラム(注1)を通じて、日本国内で英語を教えていた経験がある。はじめの出会いは、JETプログラム卒業生が参加するJETキャリアフェアだった。ウルバノーヴィッチ氏は青森から、カーペチェンコ氏は福井から参加した。
質問:
2人の仕事内容は。
答え:
(精密事業本部担当者)ウルバノーヴィッチ氏は、日本への留学とJETプログラムでの経験から日本語が堪能で、はじめは社員に英語を教えてもらおうと思っていた。しかし、本人が大学で日本語以外に生物化学を専攻していたことから、精密事業本部での勤務を打診した。本人もモチベーションが高くて引き受けてくれ、今は英語を教えるよりも、ビジネスに軸足を移し、精密事業企画管理部の課長として活躍してもらっている。社内、社外ともにコミュニケーションが上手で、顧客との間でもよい関係性を築いている。
(グローバル事業本部担当者)カーペチェンコ氏はJETプログラムを(福井県)若狭町で実施し、生活基盤もあったため、福井の企業への就職を希望していた。現在はグローバル事業本部で新規の顧客開拓や、ブラック ジャック ルール ディーラー子会社のマーケティング活動を行っている。タイ、ベトナムの拠点もサポートしているが、主担当は米国だ。社内では英語でのコミュニケーションが主なため、ほかの社員が英語を話す機会になっている。JETプログラムで英語を教えていた経験もあり、非常にコミュニケーションがクリアで分かりやすい。初めてブラック ジャック ルール ディーラー出張に向かう社員の英語のレッスンなども行っている。
質問:
2人の活躍は。
答え:
(精密事業本部担当者)新型コロナ(ウイルス)禍で売り上げが伸び悩んだときに、ウルバノーヴィッチ氏は、顧客とのコミュニケーションを絶やさず、オンラインで積極的に関係性を保っていた。いま、その成果が売り上げの数字となって表れている。社員もウルバノーヴィッチ氏の功績を認めており、周りにいい刺激となっている。
また、ECサイトへの自社製品の掲載に際しては、ウルバノーヴィッチ氏が趣味とする写真の腕前を生かし、プロ並みの写真が掲載できている。
(グローバル事業本部担当者)カーペチェンコ氏は、ブラック ジャック ルール ディーラー向けのホームページを一から立ち上げ、デザインも含めて構築してくれた。ブラック ジャック ルール ディーラーの消費者に対して、製品の魅力が非常にわかりやすく伝わる仕上がりになっている。また、国際的なフクビのブランドや認知度の向上に貢献したいという思いが強く、英語でのカタログやウェブ広告の作成を意欲的に行っている。さらなるブラック ジャック ルール ディーラー市場開拓のために、主要な市場の調査も継続的に行っており、必要なタイミングで必要な情報を社内向けに提供する準備ができている。

グローバル感覚での制度設計がカギ

質問:
2人は管理職・管理職候補ということだが、貴社の昇進制度は。
答え:
(人財本部担当者)フクビ化学で管理職になるには、昇格試験としてビジネスキャリア検定(注2)に合格する必要がある。これは日本語の試験で、ウルバノーヴィッチ氏は既に合格し、課長に昇進した。カーペチェンコ氏は現在主任という立場だが、課長に昇進してもらいたい。日本語での受験が難しいので、英語で受けられる同等の検定を受けてもらう予定にしている。今後も外国人材が活躍していくには、こういった制度の見直しが必要になると感じている。
質問:
そのほか、制度面での工夫は。
答え:
(人財本部担当者)飛び級制度を設けている。年功序列ということではなく、やるべき仕事ができる人にポストを与えている。外国人や女性にも活躍してもらい、結果を出しているなら、その人を昇進させる。彼らは30代だが、世界的に見て30代の管理職は若くない。フクビ化学がグローバルに拡大するに伴い、ダイバーシティー&インクルージョン、DX(デジタルトランスフォーメーション)などの改革を含め、グローバル感覚を持っていかなければならない。広い視野を持っている外国人材を最大限に生かして、2人には今後も中核人材として議論を率いていってもらいたい。外国人だけでなく、女性や定年後のシニアの方が働きやすい環境を目指したい。
質問:
今後の外国人材の採用方針は。
答え:
(人財本部担当者)フクビ化学に合う人材がいればもちろん採用したい。JETキャリアフェアへも引き続き参加し、良い出会いを求めたい。

日本企業で働く苦労とやりがい

質問:
日本企業で働くに当たって苦労した点は。
答え:
(カーペチェンコ氏)前職は米国の企業だったため、日本企業との違いは大きかった。日本企業全般に共通すると思うが、特に官僚的(縦割り)な社風に苦労した。何かしようとするときには、事前に根回ししなければならず、チームや上司に説明するのに時間がかかる。初めはフラストレーションもあったが、今はそれに理由があることもわかるし、ブラック ジャック ルール ディーラーの顧客と本部との調整を行い、スムーズにいくよう橋渡しをしている。
(ウルバノーヴィッチ氏)苦労はあまり感じていない。引き合いもあるし、商社を含めた商談も自ら行っている。生活面では、例えば、冠婚葬祭などで米国に帰国するときの休みがもう少しあればうれしい。
質問:
やりがいを感じるときは。
答え:
(カーペチェンコ氏)グローバル事業部で働くのが好きだし、やりがいもある。日本のマーケットは人口減少とともに小さくなっているので、ブラック ジャック ルール ディーラーに顧客を開拓していく必要性を感じている。例えば、ブラック ジャック ルール ディーラーの展示会で商品を説明する際、フクビの製品は品質が良い分、値段も高いので、きちんと説明しないと、顧客は安価な商品に流れてしまう。外国人の視点で、日本人では気づかない良さをみつけ、自社商品を他国の商品と差別化して新規顧客開拓をしている。

注1:
語学指導などを行う外国青年招致事業(The Japan Exchange and Teaching Programme)の略で、外国青年を招致して地方自治体などで任用し、外国語教育の充実と地域の国際交流の推進を図る事業。外国語指導助手(ALT)、国際交流員(CIR)、スポーツ国際交流員(SEA)の3つの職種がある。
注2:
中央職業能力開発協会が実施し、企業の職務遂行に必要な実務能力を評価するために、企業実務に即した専門的知識・能力を客観的に評価する試験。
執筆者紹介
ジェトロ調査部国際経済課
伊尾木 智子(いおき ともこ)
2014年、ジェトロ入構。対日投資部(2014~2017年)、ジェトロ・プラハ事務所(2017年~2018年)を経て現職。