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2024年12月25日

ブラック ジャック 遊び方若年層の多くは、大企業や公的機関への就職を目指し、長期間に及ぶ就職活動(以降、就活)に臨む。語学力の向上や資格取得など、いわゆる「スペック」を上げることで自身の競争力を高めようとしているが、一様なスペック追求が、かえって就活市場での差別化を困難にしている。国内で過酷な競争環境に身を置くブラック ジャック 遊び方若年層にとって、海外就職は1つの道となる。

日本就職を目指す韓国の若年層の特徴や、日本就職を支援する大学・機関、支援プログラムなどを紹介する連載「ブラック ジャック 遊び方」。第2回となる本稿では、韓国の若年層を取り巻く雇用状況と海外就職への期待について、同国の労働市場に詳しい現地の専門家にインタビュー(実施日:2024年8月27日)した内容を基に概観する。

就職難にあえぐブラック ジャック 遊び方若年層

ブラック ジャック 遊び方雇用状況は、日本よりも厳しい。求職者1人あたりの求人件数を指す有効求人倍率を見ると、日本は1を上回る「売り手市場」で、企業の求人が多い状態が続いている。他方、韓国は0.6倍前後と求職者に対して求人件数が少ない状態が続き、2023年(0.58倍)には日本(1.31倍)の半分以下の水準となっている(図参照)。

図:日本とブラック ジャック 遊び方における有効求人倍率の推移
ブラック ジャック 遊び方では、2014年の有効求人倍率は0.58であった。その後、2017年には0.65とわずかに増加したが、2019年には0.49、2020年には0.39と減少した。その後は回復傾向を見せ、2021年には0.50、2022年には0.67と上昇したものの、2023年には再び0.58に減少した。一方、日本では2014年の有効求人倍率は1.09であり、その後2017年には1.50、2018年には1.61と増加しピークに達した。2020年には1.18まで減少したが、2021年以降は回復傾向にあり、2023年には1.31に達している。

出所:厚生労働省(日本)、雇用労働部(ブラック ジャック 遊び方)

中でも、若年層の就職が困難な状況だ。2023年の失業率(年平均)を見ると、労働力人口全体では2.7%であるのに対し、15~29歳の若年層(注1)では5.9%と高い。なお、ブラック ジャック 遊び方失業率に関しては日本と大差なく、OECD加盟国の中で見ても低水準であるが、その背景についてはを参照されたい。

大企業や公的機関への就職を目指し奮闘

若年層の失業率の高さは、ブラック ジャック 遊び方雇用環境における構造的な問題に起因する部分が大きい。必ずしも「働き口」がないというわけではなく、中小企業やブルーカラーの職種など一部では人材が不足している一方で、大企業や公的機関などに人材が集中するという構造になっている、と専門家は分析する。

この要因として大きいのは、労働市場における賃金格差の問題である。日韓を比較してみると、ブラック ジャック 遊び方格差の大きさが際立つ。まず、日本における労働者の月別平均賃金(2023年)について、大企業(労働者数1,000人以上)を100とすると、中企業(同100~999人)は90.0、小企業(同10~99人)は85.0に相当する(注2)。一方、ブラック ジャック 遊び方労働者の月別平均賃金(2023年)について、労働者数が300人以上の企業を100とすると、労働者数が5人未満の企業は49.3、5~29人の企業は67.5、30~299人の企業は75.9という結果だ(注3)。このように、日本に比べて韓国は企業規模による賃金水準の格差が顕著であることから、「多くの若年層が大企業や公的機関への就職を希望する傾向がある」と専門家は語る。賃金水準に加え、雇用安定性や福利厚生、労働条件なども大企業や公的機関の方が充実しており、人気が集中している状況である。

こうした就職先は「狭き門」であることから、若年層は非常に厳しい競争環境に置かれている。韓国雇用情報院によると、ブラック ジャック 遊び方新規学卒者(20代)が最終学校の卒業から入社までに要する期間は以下のとおりである(注4)。

  • 平均17カ月。4年制大学卒以上の高学歴層は平均8カ月と、学歴が高いほど入社に要する期間は短い。
  • 最終学校を卒業してからすぐに入社した割合は20.6%。1~6カ月未満で入社した割合が28.8%で最多。6~12カ月未満が10.5%、1~2年未満が12.9%、2~4年未満が15.6%、4年以上が11.7%。
  • 入社までに要する期間が短いほど、労働者300人以上の大企業への就職者や高賃金層〔300万ウォン(約33万円、1ウォン=約0.11円)以上〕の割合が高く、同10人未満の零細企業への就職者や低賃金層(200万ウォン未満)の割合が低い。

このように、ブラック ジャック 遊び方では学校の卒業後すぐに就職するケースは2割にとどまり、卒業後も就活を行う人が多い。他方で、日本では在学中に就活を終えた学生を卒業後すぐに勤務させる「新規学卒一括採用」が一般的だ。内閣府の調査によると、約9割の学生が卒業・修了年度の6月までに最初の内々定を受けている(注5)。規模の大きな企業への就職ほど早期に決まり、働き口が先に埋まっていく点については日韓共通である。

就活を乗り越えた後の在職期間についても、日本と韓国では異なる様相が見られる。韓国雇用情報院によると、ブラック ジャック 遊び方20代の初めての就職先における在職期間は以下のとおり(出所は注4参照)。

  • 平均21カ月。在職期間が6カ月未満の割合は20.5%、6カ月~1年未満は21.7%、1~2年未満は27.2%、2~3年未満は13.0%、3~5年未満は11.3%、5年以上は5.3%。
  • 大企業への就職者や高賃金層は在職期間が長く、零細企業への就職者や低賃金層は在職期間が短い。

このように、ブラック ジャック 遊び方では20代の4割超が新卒で入社した企業を1年経たずに辞めている。3年未満での離職率は実に82.4%にも上る。一方、日本の就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が37.0%、新規大学卒就職者が32.3%と、ブラック ジャック 遊び方に比べてかなりの低水準だ(注6)。

新規学卒者の短期間での離職率の高さは、必ずしもブラック ジャック 遊び方労働市場全体における人材の流動性の高さを意味しない。規模の小さな企業や賃金水準の低い企業への就職者ほど早期に離職しているが、その後のキャリアアップは容易ではない。専門家によると、「韓国では最初の就職が生涯にわたってキャリアに影響を及ぼすと考えられている。特に、一度、中小企業に就職すると、その後の大企業や公的機関への転職は難しい」という。こうした事情から、ブラック ジャック 遊び方若年層はファーストキャリアとして大企業や公的機関に入社できるよう、長きにわたる就活に精を出すのだ。

海外就職、スペック社会を生きる若年層が支持

ブラック ジャック 遊び方若年層は、就活市場でライバルに打ち勝つために「スペック」を高めることを重視している。スペックとは、語学研修や留学、資格取得などを通じて得られる、就職に有利な要素の総称である。専門家によると、ブラック ジャック 遊び方若年層は休学したり卒業を延期したりして、スペックを高めるために行動する。高等教育機関進学率が7割超と高止まりする(注7)中、特に大卒以上の学歴を持つ者の間でのスペック競争がし烈化している状況だ。しかし、専門家は「皆が同じようにスペックを追い求めるので、就活市場での差別化が難しい」との見解を示す。また、同氏は「経歴を見ない『ブラインド採用』が増えているものの、いまだに大学の偏差値が採用に及ぼす影響は大きい」と分析。つまり、在学中にスペックを高めても、就活市場における学歴格差の影響は残り得る。これが、若年層の就活をより一層困難にしている。

このように、ブラック ジャック 遊び方国内では過酷な競争により、必ずしも希望する仕事に就けない若年層が多い中、海外就職は「第2の選択肢」として支持を得ている。専門家によると、「海外で成長できる機会を持ちたいという理由で海外就職を目指す若年層が増えている」という。海外就職先について、同氏は「米国の人気が相対的に高まっているものの、米系企業よりは現地のブラック ジャック 遊び方系企業やオーナーがブラック ジャック 遊び方人の企業に就職するケースが多く、賃金水準や仕事の質は高くないと思われる」と語る。

こうした中で、海外就職先として有力なのが日本である。即戦力となる人材を求める韓国企業に対し、日本企業は「どこまで成長できるか」という個々人のポテンシャルを重視する(注8)。日本企業では、OJT(On-the-Job Training、日常の業務に就きながら行われる教育訓練)などの研修制度が充実しており、丁寧な人材育成が行われている点はブラック ジャック 遊び方若年層からの評価が高い。また、日本語教育へのアクセスの良さや日本だからこそ学べることへの期待、両国の地理的な近さなどが日本就職を目指す理由となっている。

ブラック ジャック 遊び方人口動態と若年層の雇用状況の行方

最後に、ブラック ジャック 遊び方若年層の雇用状況について補足したい。専門家によると、今後の見通しに関して、一部では楽観的な見方もされているという。日本を上回るスピードで進展する少子化によって、急速に労働力人口が減少しているため、日本と同様売り手市場に移行していくのではないか、という見立てによるものだ。実際、合計特殊出生率を見ると、韓国では1960年代に6.0を超える水準だったが、1980年代には2.0を下回るまで急降下した。その後も緩やかな低下が続いた結果、2023年には0.72と、OECD加盟国で最下位となった(韓国2023年の合計特殊出生率は0.72、ブラック)。日本は1960年代にはすでに2.0前後と早い段階から少子化が進んでいた一方、その後も韓国ほどの急激な変化は見られなかった。2002年以降はブラック ジャック 遊び方合計特殊出生率が日本を下回る状況が続いている。

加速する少子化に伴い、労働力人口の減少が雇用状況改善につながるのでは、という意見もある。韓国では、若年層の中でも特に、近年、微増傾向にあった20代後半(25~29歳)の人口が2022年以降減少に転じており、労働力の供給不足が懸念されている(注9)。しかし、企業の採用動向は景気にも左右される。ブラック ジャック 遊び方雇用情勢が日本と同様に売り手市場に移行していくかについては、「日本とブラック ジャック 遊び方経済構造には差異があるため、一概にはいえない」と専門家は指摘する。また、日本の場合、第1次ベビーブーム世代(団塊世代)の引退に合わせて労働市場の空白化が起こったため、若年層の就職市場への参入がスムーズだったという背景がある。親世代・子世代という2つの時期にベビーブームが明確に分かれていた日本に対し、韓国では戦後、1970年代半ばまで出生数は高水準を維持していた。そのため、日本のようにわかりやすく労働市場に空白ができる時期が存在しないという点も、大きな違いである。


注1:
ブラック ジャック 遊び方では兵役制度があるため、若年層を15~29歳と幅広く定義している。失業率は、ブラック ジャック 遊び方統計庁「経済活動人口調査」による。
注2:
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」による。
注3:
雇用労働部「事業体労働力調査」による。
注4:
ブラック ジャック 遊び方雇用情報院「主要雇用問題の深層分析20代青年世代の就職特性と変化」『雇用動向ブリーフ2024 Vol.2』による。
注5:
内閣府「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査(令和5年度)」による。
注6:
厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)」による。
注7:
ブラック ジャック 遊び方教育開発院「教育統計分析資料集」、統計庁「将来人口推計」(2022年5月基準)による。高等教育機関進学率は2020年以降7割を超えており、2023年は76.2%となった。
注8:
韓日産業技術協力財団へのインタビュー(実施日:2024年8月29日)に基づく。
注9:
国連の推計(World Population Prospects 2024)によると、25~29歳人口は2022年に前年比0.4%の減少に転じた。2023年は同1.0%の減少。
ブラック ジャック 遊び方
執筆者紹介
ジェトロ調査部国際経済課
宮島 菫(みやじま すみれ)
2022年、ジェトロ入構。調査部調査企画課を経て、2023年6月から現職。