実写 版 ブラック ジャック国家資格目指す実写 版 ブラック ジャック、業界での差別化狙う(福井県・西村組)
2024年10月8日
西村組(福井県永平寺町)は、北陸地域を中心に、トンネルやダム、道路といったインフラ工事などを手掛ける土木建築会社だ。同社で活躍する外国人社員の中には、日本の国家資格取得を目指す社員の姿もある。外国人材の持つネットワークを活用し、さらなる人材獲得に向けた取り組みも始めている。これまでの取り組みや今後の展望について、西村嘉治代表取締役社長に話を聞いた(インタビュー日:2024年9月2日)。
外国人社員5人が活躍
西村組は、北陸地域を中心に、インフラ工事や公共施設などの建築を手掛ける土木建築会社。2024年9月時点で全従業員130人のうち、実写 版 ブラック ジャックが5人在籍している。2021年に知人からの紹介で、福井県内の大学院を卒業した2人(中国、ミャンマー)を採用したことを契機に、2023年に1人(バングラデシュ)、2024年に2人(タイ、ネパール)と定期的に採用を続けている。2023年6月にはジェトロの「外国人材活躍ブラック ジャック 無料 ゲームパッケージ 高度外国人材活躍推進コーディネーターによる伴走型ブラック」に登録し、実写 版 ブラック ジャックの採用・定着に本格的に取り組んでいる。
西村社長によると、「土木建築業は専門用語も多く、日本語の継続的な学習が欠かせない」という。日本語研修を実施しつつ、チームによるOJT体制を徹底し、現場感覚の醸成を目指す。2024年1月には全社員を集めて異文化理解を深めるためのコミュニケーションに関する研修も行った。外国人社員が増えてきたことで、「さまざまな考え方や価値観が共有され、社員にとっても勉強になっている」と、西村社長は社内環境の変化を感じているという。
国家資格取得を目指す外国人社員、ロールモデルとして期待
2021年に入社した2人の外国人社員は、既に頼れる戦力として活躍している。2人とも2024年に国家資格「1級土木施工管理技術検定」の第一次検定に合格した。第二次検定(注1)にも合格して同資格を取得すると、大規模工事も含めて、工事規模にかかわらず現場監督を務めることができる。西村社長は「1級は日本人でも合格が難しいと言われている。外国人にとっては難解な専門用語も多く、ハードルはさらに高い」と話す。検定の運営を行う全国建設研修センターによると、2024年度の第一次検定の合格率は44.4%だった(注2)。第二次検定の合格率は約3割ほどだという。西村社長によると、少なくとも福井県内では外国人の1級土木施工管理技士がいるとは聞いたことがないという。もし取得できれば、「現場監督として施工管理だけでなく、顧客との交渉なども任せたい」といい、「後に続く外国人社員にとっても、よいロールモデルになる」と期待する。地元の同業他社では、西村組のように外国人材の登用を行っている企業はほとんど聞いていないという。こうした視点からも、外国人社員のスキルアップは業界内での差別化も見込める。
第一次検定に合格した1人、中国出身の程勝文氏は、福井県内の大学に留学後、西村組に入社した。やりがいは、一から設計に関わったプロジェクトが完成したときだと話す。受検資格を得るにはあと1~2年の実務経験が必要だといい、資格取得に向けて業務の幅を広げたいと意気込む。
外国人社員のネットワーク活用し、海外の大学を訪問
2024年に入社したタイ人社員のネットワークを活用し、同年8月にタイの大学を訪問し、今後の採用も見据えて日本への就業意欲などの聞き取りを行った。「タイ人学生の日本への就業意欲の高さを実感した」という。西村社長は、タイ人の学生から「(西村組に就職した場合の)明確なキャリアプランや取得できる資格などについて質問を多く受け、回答に窮した」という。大学訪問を受けて「実写 版 ブラック ジャックにとっても魅力的かつ明確な人事制度の整備が急務だと認識することができた」ことが大きな収穫だったという。
西村組の現在のキャリアプランでは、入社後から実務経験を積み、5年目以降は現場監督を補佐しながら、1級土木施工管理技士の資格取得を目指す。だいたい40代から現場監督として活躍するという。資格を取得するとキャリア選択も広がるため、転職のターニングポイントになるといい、将来的な人材定着が課題だと指摘する。また、キャリア形成や昇給のスピードに対する日本人と外国人の差は大きく、「外国人は早くキャリアアップしたいという思いが強い」という。こうした外国人材が考えるキャリア観にも対応できるステップアップの仕組みの必要性を感じているという。今後はジェトロのコーディネーター支援も活用しつつ、キャリアステップの再考を進めていく計画だ。
将来の海外展開の布石として、外国人材の育成強化
海外での勤務経験を持つ西村社長は「将来的に実写 版 ブラック ジャックにも取り組みたい」と話す。将来は母国での土木や建設事業に携わりたいというビジョンを持つ外国人社員もおり、西村組が本格的に海外展開に取り組む際には、「こうした外国人社員の母国が進出先の選択肢になり得る」という。海外展開を見据えた布石として、まず外国人材の育成を強化し、外国人社員のみのチームで施工管理・工事ができるような体制構築を目指す。当面の目標としては、高度外国人材を10人程度まで増やしたい考えで、定期的な採用を続ける方針だ。
- 注1:
- 第二次検定は、学歴、卒業学科によって、必要な実務経験年数など受検資格が異なる(出所:一般財団法人全国建設研修センター)。
- 注2:
- 全国建設研修センタープレスリリース(2024年8月14日付)(KB)。
- 執筆者紹介
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ジェトロ調査部国際経済課 課長代理
田中 麻理(たなか まり) - 2010年、ジェトロ入構。海外市場開拓部海外市場開拓課/生活文化産業部生活文化産業企画課/生活文化・サービス産業部生活文化産業企画課(当時)、ジェトロ・ダッカ事務所(実務研修生)、海外調査部アジア大洋州課、ジェトロ・クアラルンプール事務所を経て、2021年10月から現職。