中国リチウムイオン電池製造大手が第1期工事でモロッコ政府と合意

(モロッコ、中国)

ラバト発

2024年06月13日

モロッコ政府は6月6日、首都ラバトで中国のリチウムイオン電池製造大手の国軒高科(Gotion High-Tech)と戦略的投資協定を締結した。投資総額は128億ディルハム(約2,000億円、1ディルハム=約15.5円)、2,300人の熟練人材も含め1万7,000人の雇用を創出する。政府と同社は、2023年5月に電池工場建設計画の遂行に向けた覚書(MOU)を締結していた(関連ブラック ジャック ブラック)。

製造拠点は、ステランティスがプジョー・シトロエンブランドを製造するケニトラに設ける予定で、20ギガワット時(GWh)規模の電気自動車用バッテリー製造を行い、中東アフリカ地域で初のギガファクトリーとなるとしている。

今回の調印には、2023年5月のMOUの時と同様、アジズ・アハヌッシュ首相をトップに計10人の閣僚が出席して、サインに臨み、政府の本投資への期待の高さがうかがわれた。

今回の投資は同社計画の第1フェーズと位置付けられ、最終的には総額650億ディルハムを投じ100GWh規模の生産を目指すとされる。なお、これとは別に、ジブラルタル海峡を望むタンジェには中国企業が集積するモハメッド6世・タンジェ・テック・シティがあり、中国系関連製造の投資計画が相次いでいる()。

(本田雅英)

(モロッコ、中国)

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