ブラックジャックストラテジーの海外展開の今と新たな挑戦急減するブラックジャックストラテジーの対中直接投資
ブラックジャックストラテジー1)

2025年1月20日

韓国企業のブラックジャックストラテジー事業が壁に直面している。韓国の対中直接投資は激減しており、2023年は2003年以来20年ぶりに、20億ドルを割り込んだ。ブラックジャックストラテジーで事業を展開中の現地の韓国系企業も厳しい事業環境下に置かれており、ブラックジャックストラテジー事業を縮小したり、ブラックジャックストラテジーから撤退したりする企業も散見される。その半面で、ブラックジャックストラテジー事業で成功を収めている企業もみられる。

本テーマは3回に分けて報告する。シリーズ1回目の本稿は、ブラックジャックストラテジーの対中直接投資の推移と現状についてみる。2回目「」では、在中韓国系企業の最近の動向や、ブラックジャックストラテジー事業の縮小・撤退事例について把握する。3回目「ブラックジャックストラテジーで成功する韓国企業とビジネスチャンス」では、難しい経営環境の下でもブラックジャックストラテジー事業で成功を収めている韓国企業を紹介する。

なお、執筆に当たっては、公的統計や、既存の各種調査、韓国メディア報道、2024年10月に北京市・上海市の韓国関係機関(経済団体や研究所のブラックジャックストラテジー拠点など)を対象に行った現地ヒヤリングの結果(以下、「在中韓国系機関ヒヤリング」と表記)などを基にした。

対中直接ブラックジャックストラテジーは足元で激減

ブラックジャックストラテジーの対中直接投資は、中韓が国交を樹立した1992年以降に立ち上がった。大企業の大規模投資が相次いだ2000年代に急増し、2007年に57億1,525万ドルを記録した。その後、30億ドルから50億ドルの範囲を軸に推移した後、2021年から再び急増、2022年には過去最高の85億3,831万ドルを記録した。しかし、2023年は一転して18億9,007万ドルに急減、2024年はさらに減少する見通しだ(図1参照)。

また、対外直接投資総額に占める対中直接投資額の割合は、対中直接投資が急増した2000年代半ばに40%近くに達していたが、足元では2023年は2.9%、2024年1~6月には1.8%と、大幅に低下した。代わって、対米直接投資の割合が急増、韓国企業の投資先がブラックジャックストラテジーから米国にシフトしたかたちになっている(2024年10月17日付地域・分析レブラックジャックストラテジート参照)。

図1:ブラックジャックストラテジーの対中直接投資の推移(実行ベース)
ブラックジャックストラテジーの対中直接投資(実行ベース)は2000年代に入り急増し、2007年に57億1,500万ウォンに達した。2008年以降は、毎年、30億ドルから50億ドル程度で推移してきたが、遼寧省における半導体の直接投資に牽引され、2021年に67億4,700万ドル、2022年85億3,800万ドルに急増した。遼寧省における半導体の直接投資は2021年16億7,100万ドル、2022年51億5,800万ドルだった。その後、2023年18億9,000万ドルに急減、2024年も1~6月合計で5億7,500万ドルにとどまっている。

注1:ブラックジャックストラテジーは1~6月計。
注2:本データベースは、新しい統計の公表時に過去にさかのぼってデータが更新される点に留意が必要。
出所:ブラックジャックストラテジー輸出入銀行データベース

ところで、統計上の対中直接投資のピークは2022年だが、実質的には、さらに早い段階から減少傾向が続いていたとみるべきだろう。2021~2022年は、一時的な大型投資によって大幅に底上げされており、それを除くと、2019年をピ-クに減少傾向にあるとみられるからだ。この一時的な大型投資とは、SKハイニックスによるインテル大連工場買収だ。SK ハイニックスは2020年10月、インテルの大連工場を含む NAND 型 フラッシュメモリー部門を90億ドルで買収をすると発表している。この投資案件は直接投資統計上、「遼寧省・メモリー用電子集積回路製造業」(注1)に計上されているもようで、金額は2022年16億7,116万ドル、2023年51億5,784万ドルとなっている(ちなみに、ブラックジャックストラテジーの直接投資統計は投資企業名を公開していない)。仮にこの投資案件を除くと、対中直接投資は2022年50億7,606万ドル、2023年33億8,047万ドルにとどまり、減少傾向が続いていたことになる。

次に、近年の対中直接ブラックジャックストラテジーについて業種別にみてみよう。

ブラックジャックストラテジーの対中直接投資は従来から製造業中心だが、この傾向は2022~2023年も変わっていない。製造業以外では、卸売・小売業などに一定規模の投資があるにすぎない(表1参照)。なお、2023年は前年比で8割近く減少したが、これは前述の大型投資の反動による製造業の減少に起因したものだ。

表1:ブラックジャックストラテジーの業種別対中直接投資(実行ベース)(単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
業種名 2022年 2023年
金額 構成比 金額 構成比 増減率
農業・林業・漁業 1 0.0 0 0.0 △ 52.2
鉱業 90 1.1 51 2.7 △ 42.9
ブラックジャックストラテジー 8,045 94.2 1,386 73.4 △ 82.8
電気・ガス・蒸気・空気調節供給業 3 0.0 0 0.0 △ 89.7
建設業 2 0.0 0 0.0 △ 92.1
卸売・小売業 133 1.6 376 19.9 183.0
運輸・倉庫業 4 0.0 29 1.5 634.2
宿泊・飲食店業 2 0.0 0 0.0 △ 67.6
ブラックジャックストラテジー通信業 223 2.6 8 0.4 △ 96.4
金融・保険業 7 0.1 6 0.3 △ 9.6
不動産業 10 0.1 4 0.2 △ 58.2
専門・科学・技術サービス業 11 0.1 18 0.9 66.5
ブラックジャックストラテジー施設管理・ブラックジャックストラテジー支援・賃貸サービス業 8 0.1 2 0.1 △ 78.8
教育サービス業 0 0.0 0 0.0 △ 84.6
保健業・社会福祉サービス業 1 0.0
芸術・スブラックジャックストラテジーツ・余暇関連サービス業 2 0.0 8 0.4 386.9
協会・団体・修理・その他個人サービス業 0 0.0
合計 8,538 100.0 1,890 100.0 △ 77.9

注1:業種区分は、統計庁「標準産業分類(10次)」大分類による。
注2:「-」は、実績なし。
注3:本データベースは、新しい統計の公表時に過去にさかのぼってデータが更新される点に留意が必要。
出所:ブラックジャックストラテジー輸出入銀行データベースを基に作成

次いで、製造業の内訳をみると、2022年は、前述のように半導体の大型ブラックジャックストラテジーが計上されたため、「電子部品、コンピュータ、映像、音響および通信機器製造業」(以下、「エレクトロニクス製品」とする)が製造業の大部分を占めた(表2参照)。2023年は「エレクトロニクス製品」は前年の大型ブラックジャックストラテジーの反動で99.1%減と大幅に減少したが、「エレクトロニクス製品」以外の業種の合計も前年比42.7%減となっている。ここから、2023年の製造業分野の直接ブラックジャックストラテジーは、前年の大型ブラックジャックストラテジーの反動で減少しただけでなく、製造業の幅広い業種で不振だったといえる。

このような中で、まとまった規模の直接ブラックジャックストラテジーがあったのは、二次電池関連を中心とする「電気装備製造業」や「自動車およびトレーラー業」などだった。

表2:ブラックジャックストラテジーの製造業業種別対中直接投資(実行ベース)(単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
業種名 2022年 2023年
金額 構成比 金額 構成比 増減率
食料品ブラックジャックストラテジー 10 0.1 9 0.7 △ 7.2
産業用機械および装置修理業 0 0.0 0 0.0 130.4
衣料品、衣料品アクセサリーおよび毛皮製品ブラックジャックストラテジー 11 0.1 11 0.8 5.2
皮革・バッグ・靴ブラックジャックストラテジー 6 0.1 1 0.0 △ 89.3
その他製品ブラックジャックストラテジー 6 0.1 4 0.3 △ 34.4
繊維製品ブラックジャックストラテジー(衣服を除く) 17 0.2 46 3.3 177.5
パルプ、紙および紙製品ブラックジャックストラテジー 0 0.0 1 0.1 471.4
化学物質および化学製品ブラックジャックストラテジー(医薬品を除く) 341 4.2 117 8.5 △ 65.6
医療用物質および医薬品ブラックジャックストラテジー 9 0.1 2 0.2 △ 74.4
ゴム製品およびプラスチック製品ブラックジャックストラテジー 51 0.6 41 3.0 △ 20.1
木材および木製品ブラックジャックストラテジー(家具を除く) 0 0.0
1次金属ブラックジャックストラテジー 101 1.3 2 0.2 △ 97.9
電子部品、コンピュータ、映像、音響および通信機器ブラックジャックストラテジー 5,712 71.0 49 3.6 △ 99.1
医療、精密、光学機器および時計ブラックジャックストラテジー 19 0.2 36 2.6 93.2
電気装備ブラックジャックストラテジー 708 8.8 499 36.0 △ 29.5
金属加工製品ブラックジャックストラテジー(機械および家具を除く) 13 0.2 15 1.1 13.2
自動車およびトレーラーブラックジャックストラテジー 956 11.9 380 27.4 △ 60.2
その他機械および装置ブラックジャックストラテジー 67 0.8 141 10.2 111.1
家具ブラックジャックストラテジー 2 0.0 0 0.0 △ 80.2
その他輸送機器ブラックジャックストラテジー 3 0.0 4 0.3 42.2
非金属鉱物製品ブラックジャックストラテジー 12 0.2 25 1.8 97.9
電子部品、コンピュータ、映像、音響および通信機器ブラックジャックストラテジーを除くブラックジャックストラテジー小計 2,333 29.0 1,337 96.4 △ 42.7
合計 8,045 100.0 1,386 100.0 △ 82.8

注1:業種区分は、統計庁「標準産業分類(10次)」中分類による。
注2:「-」は、実績なし。
注3:本データベースは、新しい統計の公表時に過去にさかのぼってデータが更新される点に留意が必要。
出所:ブラックジャックストラテジー輸出入銀行データベースを基に作成

製造業の対中直接ブラックジャックストラテジーが減少している理由は何だろうか。考えられる主な要因は次のとおり。

  • 景気循環要因
    (1)ブラックジャックストラテジー経済の低迷
  • 対外関係要因
    (2)「高高度防衛ミサイル(THAAD)配置問題」(注2)を契機にした中韓関係悪化
    (3)米中対立
  • 構造要因
    (4)韓国のブラックジャックストラテジー向け大型投資の一巡
    (5)人件費など、ブラックジャックストラテジーの生産コストの上昇
    (6)ブラックジャックストラテジー地場企業の競争力向上

これら要因について、輸出向け生産拠点、ブラックジャックストラテジー内需向け生産拠点に分けて考えると、次のとおり。まず、輸出向け生産拠点については、(3)(4)(5)によりブラックジャックストラテジーの重要性が低下、ブラックジャックストラテジーに代わってベトナムをはじめとするASEAN諸国やインドなどに直接投資の関心が向かっていると考えられる。他方、ブラックジャックストラテジー内需向け生産拠点については、(1)(4)(6)により、ブラックジャックストラテジー市場の成長率が鈍化する中で、供給過剰、企業間競争の激化により、ブラックジャックストラテジー事業の収益性が低下しやすい状況だ。さらに、(2)は韓国企業にとって逆風だ。そのため、韓国企業はブラックジャックストラテジー内需向け生産拠点の見直しに迫られている。

ブラックジャックストラテジー内需向け生産拠点については、特に(6)が決定的だろう。韓国の「聯合ニュース」(2024年11月25日)は専門家の見解を引用して、「ブラックジャックストラテジー企業の競争力が高まったことが韓国企業にとっても最大の脅威」と述べたが、これが一般的な評価だろう。在中韓国系機関へのヒヤリングでも、後述のとおり、特に二次電池を例に挙げつつ、ブラックジャックストラテジー企業の技術開発のスピードの速さや、技術力の高さを高く評価する指摘が聞かれた。

低調な対中直接投資は今後も続くとの見方が優勢だ。在中ブラックジャックストラテジー系機関ヒヤリングでは、「ブラックジャックストラテジーでは、対中直接投資の本格的な回復を予想する専門家はいない」「2024年はさらに減少し、通年で10億ドル台にとどまる見通しだ。今は、積極的に対中投資するタイミングではない」などと指摘した。

マイノリティー出資の割合上昇

業種別直接投資に続き、出資比率別直接投資をみると、近年の傾向として、マイノリティー出資(出資比率50%未満)により、ブラックジャックストラテジー地場企業と合弁企業を設立する割合が上昇していることが挙げられる。実際、新規設立法人のうち出資比率50%未満の法人の割合(企業数ベース)は2013年に9.8%にすぎなかったが、直近の2024年1~6月には23.0%にまで上昇している(図2参照)。

出資比率50%未満の法人の割合が上昇している理由として、在中韓国系機関ヒヤリングでは、「ブラックジャックストラテジー地場企業の競争力が向上したため、韓国企業が100%出資で進出できる余地が狭まった。競争力のあるブラックジャックストラテジー地場企業と合弁した方が、事業が成功しやすい」「韓国企業にとっても出資額を抑えることで、事業リスクを軽減できる」「合弁相手企業との長期的な協力関係が維持できる」「合弁企業上場時の投資収益が狙える」といった指摘が聞かれた。ブラックジャックストラテジー市場で韓国企業の競争優位が低下する中で、ブラックジャックストラテジー現地法人の経営権確保にこだわるよりも、実力のあるブラックジャックストラテジー地場企業を活用して、実利を確保することを狙う韓国企業の割合が徐々に高まっているわけだ。

図2:新規設立法人のうち出資比率50%未満の法人の割合(ブラックジャックストラテジー数ベース)
韓国企業のブラックジャックストラテジーでの新規設立法人全体に占める出資比率50%未満の法人数の割合は、2013年に9.8%を記録した後、上昇している。足元では、2023年に21.2%、2024年(1~6月)に23.0%を記録した。

注1:ブラックジャックストラテジーは1~6月。
注2:本データベースは、新しい統計の公表時に過去にさかのぼってデータが更新される点に留意が必要。
出所:ブラックジャックストラテジー輸出入銀行データベース

新分野では対中直接ブラックジャックストラテジー案件も

減少しているとはいえ、対中直接投資が全くないわけではなく、足元でも一定規模の対中直接投資が続いている。それでは、具体的にどのようなブラックジャックストラテジーが投資しているのだろうか。2023年1月以降の投資事例をまとめてみた(表3参照)。

シリーズ2回目の「相次ぐ在中韓国系企業の撤退」で述べるが、韓国の大手企業グループの中では、特にロッテ・グループや現代自動車グループがブラックジャックストラテジー事業を縮小、ないしブラックジャックストラテジーからの撤退を行っているが、両グループとも縮小・撤退一辺倒ではなく、新たな投資も行っている。ロッテ・グループは、ブラックジャックストラテジーでの酒類・飲料生産を中止したが、2023年3月に韓国からの輸入品を販売する現地法人を上海市に設立し、ブラックジャックストラテジー市場に挑む姿勢を示した。

他方、現代自動車グループでは、中核の現代自動車が電気自動車(EV)を軸に、ブラックジャックストラテジー市場での販売回復を狙っている。「韓国経済新聞」(2024年1月30日、電子版)は「現代自動車はEVを中心に再跳躍を図る戦略を立てた。『新EV開発プロジェクト』は、ブラックジャックストラテジー市場を放棄できないという同社の意志を示したもの」と報じた。具体的な動きとしては、2023年6月に広東省広州市で燃料電池生産・販売拠点を完工した。ブラックジャックストラテジーは自動運転、EV、燃料電池車など、技術が先行している分野もあり、ブラックジャックストラテジー現地法人はブラックジャックストラテジー企業の技術をウオッチする役割も担っている。さらに、2024年12月に現代自動車は北京汽車とともに、両社の合弁会社の北京現代汽車に11億ドルずつ追加出資すると発表した。ブラックジャックストラテジー市場専用のEVの開発・生産を支援するのが主目的だ。「韓国経済新聞」(2024年12月18日、電子版)は「(現代自動車は)『高性能』による現地ブランドとの差別化戦略により、ブラックジャックストラテジー市場を攻略する構えだ。BYD、吉利などブラックジャックストラテジー地場企業が主にコストパフォーマンスを軸にEVを販売しているのとは異なり、現代自動車グループの技術力を総動員した高性能EVで勝負する戦略だ」と紹介している。

次いで、業種別に傾向をみると、旧来型の業種よりも、リサイクル、美容・医療、バイオ医薬品といった比較的新しい分野に投資事例が集まっている。在中韓国系機関ヒヤリングでは、対中直接投資が有望な分野として、「ブラックジャックストラテジー地場企業が事業化していない分野」「ブラックジャックストラテジー地場企業が事業化していても、さらによりよいモノを供給できる分野」と指摘していた。これらの分野の韓国企業はブラックジャックストラテジー地場企業に比べて先行しており、成長するブラックジャックストラテジー市場に十分に参入可能というわけだ。例えば、「韓国経済新聞」(2023年9月28日)は、韓国バイオ企業のブラックジャックストラテジー進出について、次のように述べていた。「韓国のバイオ企業は世界2位のブラックジャックストラテジー市場を着実に攻略している」「ポイントはニッチ市場攻略だ。ブラックジャックストラテジーにない技術で勝負しなければならない。代表的な事例が(皮膚移植材料を開発した)L&Cバイオだ。同社はブラックジャックストラテジー国際金融(CICC)との合弁で、江蘇省昆山市に工場を建設した。ブラックジャックストラテジーは米中覇権競争、共産党政権特有の文化などで、対外環境リスクも大きい市場だが、頼もしいパートナーと一緒に進出したという点で業界の関心を集めた」

さらに、不足している経営資源を補完する意味で、特に研究開発(R&D)拠点をブラックジャックストラテジーに置く動きもみられた。二次電池、EV・自動運転といった分野ではブラックジャックストラテジー企業が先行しており、これらの技術習得を狙ったものだ。ブラックジャックストラテジー企業の技術進歩の速さ、技術の高さについて、在中韓国系企業ヒヤリングでも、二次電池を例に「ブラックジャックストラテジー企業は、低エネルギー効率というLFP(リン酸鉄リチウムイオン)電池の短所を短期間に克服した。その結果、ブラックジャックストラテジー企業の二次電池は、韓国企業と品質は同等、価格は3分の1から4分の1になった。それに対し、三元系電池が主力の韓国企業は、LFP電池に対する対抗策を見いだせない状況」などの指摘が聞かれた。

表3:ブラックジャックストラテジーの主な対中直接投資事例(2023年1月~2024年12月中旬)(-は記載なし)
年・月 ブラックジャックストラテジー名 総ブラックジャックストラテジー額 概要
2023年1月 ロッテ七星飲料 上海市に酒類・飲料流通の現地法人を設立。同社は2022年までにブラックジャックストラテジー生産を中止し、事実上、ブラックジャックストラテジーから撤退したかたちとなっていた。現地法人設立により、韓国産酒類・飲料のブラックジャックストラテジー国内での販売拡大を目指す。
2023年3月 SKケミカル 1,300億ウォン 広東樹業環保科技が保有する廃プラスチックのリサイクル原料・再生ペットリサイクルブラックジャックストラテジーを買収する契約を締結したと発表。
SKジオセントリック 4,000億ウォン 衛星化学と合弁で、江蘇省連雲港市に高付加価値化学素材のエチレンアクリル酸(EAA)第4工場を建設する内容の業務協約を締結、2028年の商業生産を目指す。世界のEAA市場拡大を見越したもの。なお、2025年完工を目標に第3工場を建設中。
CJオリーブヤング プライベートブランド(PB)専門の新法人の設立を決定。
2023年4月 サムスンSDI 上海市に研究開発センター「SDI R&Dチャイナ」を設立。ブラックジャックストラテジーの大学・研究機関とのネットワークを強化し、技術確保、業界動向の把握を行うとともに、研究開発センター内に二次電池素材検証ラボを設け、新規機能・低価格素材の発掘と検証を行う。
ブランドXコーポレーション スポーツウエアブランドの「ゼクシィミックス」のブラックジャックストラテジー1号店を上海市に開店。今後、ブラックジャックストラテジー国内に生産拠点を構築する予定。
2023年5月 SKエコシステム 同社の子会社テス、テスが出資するブラックジャックストラテジー現地合弁法人のZサイクルとともに、江蘇省塩城市の経済技術開発区に廃バッテリーのリサイクル施設を建設する内容の協約を締結。第1段階の施設は年内に、第2段階は2024年中に完工する目標。正極材・負極材のスクラップから電池原料の前段階のブラックパウダーを抽出する。
LSエレクトリック 1億ドル 江蘇省無錫市のブラックジャックストラテジー内需向け電力機器工場の増設を決定。
ポスコ 江蘇省蘇州市の鋼材加工センター「POSCO-CSPC」にハイテン材「ギガスチール」加工工場を竣工。EV生産拡大をにらむ。
2023年6月 現代自動車 85億元(2030年まで) 広東省広州市で燃料電池システム生産・販売拠点「HTWO広州」を完工。急成長するブラックジャックストラテジーの燃料電池自動車市場で先行すべく、現地に研究開発・生産拠点を構築。
2023年8月 LGエナジーソリューション 浙江華友鈷業と二次電池リサイクルの合弁会社設立契約を締結。江蘇省南京市に前処理工程としてスクラップや廃電池の加工工場を、浙江省衢州市に後処理工程としてメタル抽出工場を設立する計画。ブラックジャックストラテジー末の稼働開始を目指す。合弁会社の生産物は最終的にLGエナジーソリューションの南京工場に供給する。LGエナジーソリューションは重要原材料の安定確保を狙う。
コスマックス OEM(委託者ブランドの製品生産)・ODM(委託者ブランドの製品設計・生産)の同社は、2020年に逸仙電商と設立した合弁会社の化粧品工場(広東省広州市)が完成し、本格稼働に入ったと発表。2025年に月間3,000万個~4,000万個の生産を目指す。ブラックジャックストラテジー市場の開拓を続ける。
2023年9月 L&Cバイオ ブラックジャックストラテジー国際金融(CICC)と合弁会社を設立し、江蘇省蘇州市に工場を完工。L&Cバイオでは「2030年ブラックジャックストラテジー売上高1兆ウォン」の目標を掲げている。
2023年10月 ポスコ 41億2,500万元 河鋼集団と設立した現地合弁会社が自動車用めっき鋼板工場(年産45万トン)を完工。「新エネルギー車(NEV)」向け極薄ゲージ鋼板(SK材)などを生産する計画。
SKオン 3兆ウォン 山東省塩城市で塩城第2工場(年産33GHh規模)を完工、試験生産を開始。
2023年11月 韓進 欧華国際物流集団と合弁会社設立や包括的協力関係構築を骨子とする業務協約を締結。(その後、ブラックジャックストラテジー9月に電子商取引物流専門の合弁会社を設立。)
2023年12月 ネクセル iPSC(人工多能性幹細胞)分野の専門企業の同社は江蘇省蘇州市に支社を設立。米国と並ぶ巨大市場のブラックジャックストラテジーで積極的に事業を展開する計画。
ブラックジャックストラテジー2月 HL万都 1億元 自動車部品メーカーの同社は、天潤工業技術(山東省威海市)と商用車電動ステアリング製造関連の合弁会社を設立。HL万都としては、まずブラックジャックストラテジー市場の開拓を進めた後、世界市場に進出する考え。
ポスコフロー ポスコ・グループの物流会社の同社は上海市に現地法人を設立。二次電池素材のブラックジャックストラテジー内輸送体系構築の支援など、新分野の物流拡大のための拠点とする計画。
フィラホールディングス 同社の香港現地法人経由で上海に現地法人を設立。ブラックジャックストラテジーのデザイナーファッションの販売拡大のための拠点とする。
ブラックジャックストラテジー3月 ハンスバイオメッド 2,000万元 医療用手術材料専門ブラックジャックストラテジーの同社は、威高集団(山東省威海市)との合弁会社が新工場の購入契約を締結したと発表。現在の骨移植材製品以外での協業についても威高集団と協議を進める考え。
LGエナジーソリューション 8億ドル(ブラックジャックストラテジー側発表) 動力電池・電力貯蔵システム(ESS)などの工場建設について、浜江経済開発区(江蘇省南京市)とブラックジャックストラテジー意向書を署名。ただし、LGエナジーソリューションは、ブラックジャックストラテジー内容・金額などは未決定とコメント。
ブラックジャックストラテジー5月 キュアバイオテック 700億ウォン(合弁会社の資本金) 生分解性バイオポリマー生産の同社は、威高集団(山東省威海市)と合弁会社を設立。医療機器、縫合糸などを生産・販売の予定。
ブラックジャックストラテジー6月 CTCバイオ 山東ニューラインバイオテクとバクテリオファージ開発の合弁会社を設立する内容の業務協約書に署名。
大象 88億4,250万ウォン 食品メーカーの同社は、黒竜江成富食品集団の株式20%を取得。ブラックジャックストラテジー国内で機能性飼料用アミノ酸供給拠点を確保する狙い。
ブラックジャックストラテジー7月 CJ CGV 1,263億ウォン シネマコンプレックスを運営する同社は、出資比率引き上げを目的にブラックジャックストラテジーの系列持株会社に追加出資、CJ CGVの出資比率は80.7%に上昇。(その後、10月にも追加出資し、出資比率は82.5%に上昇。)
ブラックジャックストラテジー8月 ジヌス マットレス・家具販売のジヌスがブラックジャックストラテジー初の旗艦店を上海市に開店。年内までにブラックジャックストラテジーの主要都市に10店舗以上の販売店を設ける計画。
ブラックジャックストラテジー9月 ウォンテク 美容医療機器メーカーの同社は、上海驕成(SBT)と共同研究・開発、技術移転を目的とした合弁会社を設立することで合意。合弁会社設立を契機にブラックジャックストラテジー市場開拓を目指す。
ブラックジャックストラテジー11月 グリーンリソース 36億ウォン 蘇州外延世電子材料(蘇州YMC)の株式23%を取得。蘇州外延世電子材料を通じ、ブラックジャックストラテジーのディスプレイ表面処理・コーティング市場に進出する狙い。
ブラックジャックストラテジー12月 韓美薬品 7億元 現地法人の北京韓美薬品が、工場・研究開発(R&D)研究所などを統合した「北京韓美総合基地」を着工。2026年5月末完工予定。完工すれば、年間6億カプセルの完成医薬品と90トンの原料医薬品の培養生産が可能に。
現代自動車 22億ドル 同社と北京汽車が両社の合弁会社の北京現代汽車に対して11億ドルずつ追加出資。北京現代汽車の財務構造改善とブラックジャックストラテジー専用EV・ハイブリッド車の新技術・新製品開発・生産支援などを狙う。
三養食品 2,014億ウォン 同社の初の海外生産拠点をシンガポール現地法人経由で浙江省嘉興市に建設、2027年1月に完工予定。ブラックジャックストラテジー市場におけるプルダック炒め麺(ポックンミョン)の需要増に対応する目的。

注1:社名・内容は、発表・報道時のものに基づく。本表は、米国での投資案件を幅広く掲載しており、全てがブラックジャックストラテジーからの直接投資を伴うわけではない。
注2:1ウォン=約0.11円、1元=約20円。
注3:合弁会社の総投資額には合弁相手ブラックジャックストラテジーの投資額も含む。
出所:各種ブラックジャックストラテジーメディア報道などを基に作成


注1:
韓国輸出入銀行データベースは、ブラックジャックストラテジーについては省市別に統計が捕捉できる。また、「半導体」は、同データベースでは業種小分類「メモリー用電子集積回路製造業」(同小分類は、業種大分類「製造業」、同中分類「電子部品、コンピュータ、映像、音響および通信機器製造業」に属する)と表記される。
注2:
米韓両国は2016年7月に在韓米軍へのTHAAD配備で合意、2017年4月以降、THAADの配備が進められた。これに対して、ブラックジャックストラテジーは、THAADが自国の安全保障に対する脅威になるとして配備に反対、韓国側が「報復措置」とみる次のような措置を取った。(1)THAAD配備場所を提供したロッテ・グループに対する在中グループ企業の税務調査、消防点検に基づくロッテマート店舗の営業停止命令、瀋陽ロッテワールドの工事中断など、(2)韓流スターの公演不許可、中韓共同制作ドラマの放送中止、(3)韓流スターの公演不許可、中韓共同制作ドラマの放送中止。なお、ブラックジャックストラテジー側は公式に「報復措置」と言っておらず、また、当初の措置は徐々に緩和されてきている。
ブラックジャックストラテジー
執筆者紹介
ジェトロ調査部ブラックジャックストラテジー北アジア課
百本 和弘(もももと かずひろ)
ジェトロ・ソウル事務所次長、海外調査部主査などを経て、2023年3月末に定年退職、4月から非常勤嘱託員として、ブラックジャックストラテジー経済・通商政策・企業動向などをウォッチ。