投資環境の改善狙い首相命令を発布
(ラオス)
ビエンチャン発
2018年03月07日
政府は2月1日、投資環境の改善を指示する首相命令を発布した。具体的には、世界銀行のブラック ジャック 確率環境ランキング(DoingBusiness)で下位にとどまっている順位の向上を目指す。
世界銀行ランキングの向上目指す
政府は2月1日、「ラオスのブラック ジャック 確率規則やフォローアップ体制の改善に関する首相命令(No.02/PM)」を発布した。ラオスの投資環境の迅速な改善を関係省庁に命じたもので、投資環境改善に向けた政府の強い意志がうかがえる。
同首相命令では、世界銀行が毎年発表しているブラック ジャック 確率環境ランキング「Doing Business」に言及し、「資金調達」「電力確保」「納税」などの項目において、ラオスのランキング向上を目指している。なお、2017年10月に発表された「Doing Business2018」では、ラオスは190カ国中141位だった(表参照)。2年前は134位、前年は139位と、続けて順位を下げている。
項目 | 順位 | 手続き数 | 所要時間(平均) |
---|---|---|---|
ブラック ジャック 確率容易度(総合) | 141 | ― | ― |
1.法人設立 | 164 | 8 | 67日 |
2.建設許可 | 40 | 11 | 83日 |
3.電力確保 | 149 | 6 | 134日 |
4.資産登記 | 65 | 4 | 53日 |
5.資金調達 | 77 | ― | ― |
6.投資家保護 | 172 | ― | ― |
7.納税 | 156 | 35 | 362時間 |
8.貿易 | 124 | ― | 228~230時間 |
9.契約履行 | 97 | ― | 443時間 |
10.破綻処理 | 168 | ― | ― |
(出所)世界銀行「Doing Business 2018」
ラオスは民間投資の拡大を通じた経済成長を目指しているものの、依然として縦割りの官僚主義が根強く、投資環境の改善は進んでいない。そうした現状を踏まえて、今回は首相命令で関係省庁に強いメッセージを発したかたちだ。
項目別に具体的な目標を設定
「Doing Business2018」では、ラオスにおける「法人設立」のしやすさが164位と低く評価されているが、その背景には、事業開始の許認可手続きが煩雑で、時間がかかっていることがある。
そのため、首相命令は商工省に対し、2018年の企業登録に係る規則の改正や、2019年までにオンラインによる企業登録システムを整備することを命じている。また財務省には、納税者識別番号取得に係る書類審査の簡易化などを指示している。
「建設許可」の項目については、公共事業運輸省に対して、建設許可に係る不必要な書類や内容を削減すること、許可取得までの時間を2019年までに従来の平均83日から30日以内に短縮するよう命じた。
同様に、「電力確保」に要する日数を平均134日から25日以内に、「資産登記」の土地名義変更に要する日数を平均53日から40日以内にすることを目指している。
「資金調達」や「投資家保護」については、融資関連法の整備を進めるほか、「納税」に要する時間を182時間以内に短縮する。また、年4回の法人税支払いを1回にすることが明記されている。
「貿易」では、輸出入にかかる時間を2019年までに現在の半分以下に短縮すること、さらに「契約履行」「破綻処理」については、刑事訴訟の時間やコストの縮減とともに、1994年企業倒産法の改正が指示された。
なお、商工省企業登録局は、首相命令を受けた対策を2カ月以内に取りまとめるとしている。
(山田健一郎)
(ラオス)
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