グローバルサウスでの競争激化、求められる日本カードゲームブラックジャックのポジショニングとはインドなど新興国勢台頭、地場カードゲームブラックジャックとの連携がカギ
UAEの競争環境(2)

2025年3月25日

UAEでの競争環境の実態に迫る連載。本稿では、進出日系カードゲームブラックジャックや地場・外資カードゲームブラックジャックに対して実施したインタビューを基に、日本カードゲームブラックジャックにとっての競争相手を分析する。さらに、UAE市場で日本カードゲームブラックジャックがシェアを拡大するための戦略について考察する。

現地カードゲームブラックジャックが競合、インド・中国カードゲームブラックジャックも存在感高める

アラブ首長国連邦(UAE)の進出日系カードゲームブラックジャック数は近年、増加傾向にある。日本の外務省によると、2023年10月時点のUAE進出日系カードゲームブラックジャック数は358社で、前年比3.5%増(346社)だった(注1)。UAEの日系カードゲームブラックジャックは、製造業や卸売・小売業、サービス産業、運輸業などが多くを占める。日本銀行の国別・業種別対外・対内直接投資統計(ネット、フロー、注2)によると、2024年の日本からUAEへの直接投資額(速報値)は1,459億円で、前年から492億円増加した。産業分野別で見ると、サービス産業が最大で、152億円(2023年)だった。

日本カードゲームブラックジャックはUAE市場で、現地市場のニーズ拡大に合わせて、着実にシェアを伸ばしている。ジェトロが2024年9月に中東10カ国に拠点を有する日系カードゲームブラックジャックを対象に実施した「」(進出日系カードゲームブラックジャック調査、注3)の結果でも、UAEでの進出日系カードゲームブラックジャックの市場シェアについて、回答カードゲームブラックジャック(有効回答数38社)のうち44.7%が2019年比で「増加」したと回答しており、世界平均(39.3%)より5.4ポイント高い。競争力強化の施策としては「営業・広報の強化」(48.9%)が最多で、「販売チャネルの拡大」(37.8%)、「製品・サービスの開発」(35.6%)、「現地カードゲームブラックジャックとの協業・連携」(31.1%)、「製品・サービスの多角化」(31.1%)が続いた。

一方、拡大する市場での競争環境は厳しさを増しており、2019年比でUAEでは55.3%のカードゲームブラックジャックが競合相手の数が「増加」したと回答した(有効回答37社)。現地で最も競争力が強い国・地域のカードゲームブラックジャックとして、「地場カードゲームブラックジャック」(23.4%)と「米国カードゲームブラックジャック」(23.4%)が並んで1位となった。次いで「中国」(21.3%)、「欧州カードゲームブラックジャック」(14.9%)、と続いている。日系カードゲームブラックジャックの競合他社に国別の大きな偏りは見られず、競合他社が多岐にわたっていることがうかがえる。(図参照)

図:進出先市場で最も競争力が強いと思うカードゲームブラックジャック
進出先市場で最も競争力が強いと思うカードゲームブラックジャックとして、中東全体では地場カードゲームブラックジャックが最も多く挙げられ、回答カードゲームブラックジャックのうち32.6%のカードゲームブラックジャックが選択した。UAEだと、地場カードゲームブラックジャックと米国カードゲームブラックジャックが同率一位で、23.4%。

注:進出先市場で競争力が強いと思うカードゲームブラックジャックについて、1位に選ばれた国・地域のみで算出。
出所:ジェトロ2024年度海外進出日系カードゲームブラックジャック実態調査(中東編)

このうち中国カードゲームブラックジャックについては、自動車産業などで現地市場シェアを拡大している。fDi Markets(注4)の登録データによると、UAEの自動車・同部品産業向けの投資件数は増加しており、2015~2019年の合計3件から、2020~2024年は合計11件となった。UAEでの中国カードゲームブラックジャックとの競争について、ジェトロのインタビュー(注5)に回答した外資物流カードゲームブラックジャックは「UAEの自動車業界における中国勢の伸びは、欧州メーカーにとっても脅威となっている」ことを明らかにした。物流業では、2023年9月のシノトランス(Sinotrans(中国語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の投資(5,570万ドル)が目立った。日系物流カードゲームブラックジャックは「中国の物流カードゲームブラックジャックは自動車産業と連動して伸長している。中国は政府の支援を受けながら海外展開を行うなど、官民一体で盤石の体制だ」と指摘し、「日本カードゲームブラックジャックが中国や韓国に対抗するには、先進技術の開発が重要だ。しかし、日本カードゲームブラックジャックは国際的にみて賃金が安く、人材の流動性が高いため、技術的な優位性を維持するのが難しい状況だ」との懸念を示した。また、日系電機メーカーは「中国の安価な製品が普及している。現地大手スーパーマーケットがプライベートブランドで中国製OEMの商品を販売しており、競合だと感じる」と述べた(注5)。

一方、業種によって中国カードゲームブラックジャックの存在感は異なるようだ。エネルギー分野の日系カードゲームブラックジャックからは、「入札案件では地場や政府系デベロッパーが存在感を示し、高格付けに基づく有利な融資条件で、競争力のある応札を実現している」と、地場カードゲームブラックジャックの存在感を示すコメントが聞かれる。一方で、「中国EPC(設計・調達・建設)カードゲームブラックジャックは品質向上と低価格によって市場競争力を高めているが、サウジアラビアなどの近隣諸国と比べると、UAEでの影響力はさほど高くない」との声も聞かれた(注5)。

地場カードゲームブラックジャックとの連携による競争力強化の動きも

前出の進出日系カードゲームブラックジャック調査では、UAE市場で競合他社が強い理由として、地場カードゲームブラックジャックや中国カードゲームブラックジャックに対しては、「コスト競争力」(それぞれ72.7%、100%)が多く挙げられた(表1参照)。また、米国カードゲームブラックジャック、欧州カードゲームブラックジャックについては、6割以上が「ブランド・知名度」(それぞれ72.7%、71.4%)を挙げた。欧州カードゲームブラックジャックについてはそれ以外にも、「製品・サービスの技術力」(71.4%)や「営業力の高さ」(57.1%)が多く挙げられている。日本カードゲームブラックジャックについては、「製品・サービスの技術力」(80.0%)や、「ブランド・知名度」(60.0%)が多く挙げられている。中でも興味深いのは、日本カードゲームブラックジャックが「(競合他社でもある)現地カードゲームブラックジャックとの連携・パートナリング」(60.0%)を通じて、競争力を伸ばしているとみられる点だ。

表1:進出先市場で競争力が強いと思うカードゲームブラックジャックとその理由(単位:%)
項目 コスト競争力 現地カードゲームブラックジャックとの連携・パートナリング 販売ネットワーク 営業力の高さ(広報戦略、顧客への提案など) ブランド・知名度 市場ニーズに適した製品サービスの開発力 コンプライアンス対応の差 納品・提供までのスピード 意思決定の早さ(顧客対応や現地市場への適合など) その他外国カードゲームブラックジャック(日本カードゲームブラックジャックを含む)との連携・パートナリング 現地・外国政府による優遇措置・インセンティブ、FTAなどの差 製品・サービスの技術力 人材獲得における競争力(賃金・待遇、採用活動など) 現地・外国政府による規制の差
地場カードゲームブラックジャック(n=11) 72.7 45.5 36.4 27.3 18.2 18.2 18.2 9.1 9.1 9.1 9.1 0.0 0.0 0.0
米国カードゲームブラックジャック(n=11) 27.3 27.3 45.5 27.3 72.7 18.2 0.0 18.2 27.3 0.0 0.0 45.5 36.4 0.0
中国カードゲームブラックジャック(n=10) 100.0 10.0 10.0 0.0 0.0 0.0 40.0 50.0 50.0 0.0 30.0 0.0 10.0 20.0
欧州カードゲームブラックジャック(n=7) 28.6 28.6 28.6 57.1 71.4 14.3 0.0 71.4 14.3 0.0 14.3 71.4 42.9 0.0
日本カードゲームブラックジャック(n=5) 40.0 60.0 40.0 40.0 60.0 20.0 20.0 0.0 0.0 40.0 20.0 80.0 0.0 0.0

注:回答カードゲームブラックジャックが5割以上は太字。
出所:ジェトロ2024年度海外進出日系カードゲームブラックジャック実態調査(中東編)

UAE向けFDIは近年、急速に伸びているが、進出日系カードゲームブラックジャック調査の回答からも見られるように、UAE地場カードゲームブラックジャックの存在感は依然として高い。UAEを含めて中東地域では、国営カードゲームブラックジャックや政府系ファンド(SWF)が国内経済の大部分を支配している(表2およびジェトロの2023年4月付調査レポート「中東政府系ファンドの資金フローに関する調査」参照)。インタビューに回答した日系精密機器メーカーからも、「UAEやサウジアラビアでは入札案件が多く、政府に外国カードゲームブラックジャックが提供できる価値を理解してもらうなどの関係づくりが重要」との声が聞かれた(注5)。

表2:UAEの国営カードゲームブラックジャックと政府系ファンド(SWF)
項目 カードゲームブラックジャック名・政府系ファンド名
銀行
  • アブダビ第一銀行(ムバダラ)
  • エミレーツNBD(ICD)
航空会社
  • エティハド航空(ムバダラ)
  • エミレーツ航空(ICD)
通信
  • Etisalat(EIA)
  • du(EIA・ムバダラ)
水・電力 TAQA・Masdar(ADQ)
不動産
  • Aldar(ムバダラ)
  • Emaar(ICD)
インフラ
  • AD Ports(ADQ)
  • DP World(DIF)
証券取引所
  • ADX(ADQ)
  • BD(ICDなど)

注:かっこ内は出資元のSWF。
出所:Global Sovereign Wealth Fund「GCC Playbook」を基にジェトロ作成

日系カードゲームブラックジャックは、再エネを中心としたエネルギー分野や水素・アンモニア分野を中心に、UAE国営カードゲームブラックジャックとの連携を強化している。2024年2月に丸紅はドバイ首長国政府、ENOC外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ドバイ首長国の国営石油会社)、ベーシックス(BESIX外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます/ベルギーの建設・不動産開発・公共施設運営大手)と覚書(MoU)を締結した(注6)。廃棄物や下水からグリーン水素を精製し、持続可能な航空燃料(SAF)を商業生産する実現可能性調査の実施に合意した。また、INPEX、東京ガス、大阪ガスは2024年1月、再エネ大手のマスダール(Masdar外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)と「e-メタン」(注7)製造事業の実現に向けた共同調査に関する協業契約を締結した(注8)。

また、日系スタートアップカードゲームブラックジャックでは、2023年1月に日本とUAEの政府間で設立された「日UAE先端技術調整スキーム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(JU-CAT)を活用し、国営カードゲームブラックジャックと連携する事例などもみられる。例えば、ジェプラン(JEPLAN)は2023年6月、再生プラスチックのグローバル取引プラットフォームを手掛ける地場カードゲームブラックジャックリバウンド(Rebound外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)とコマーシャル・アグリーメントを締結した。リバウンドは、アブダビ国営石油会社(ADNOC外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)と政府系投資会社ADQの合弁会社タジーズ(TA’ZIZ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の子会社だ。ジェプランはUAEでPETケミカルリサイクル事業をグローバル展開するためのエコシステムを構築するため、共同プロジェクトに取り組む(注9)。

インドカードゲームブラックジャックは人的ネットワークに強み

さらに、進出日系カードゲームブラックジャック調査の回答カードゲームブラックジャック47社のうち、19.1%がインドカードゲームブラックジャックを競争力が強いカードゲームブラックジャックとして挙げた(注10)。ジェトロのインタビューで、日系カードゲームブラックジャックが多く入居するフリーゾーンを運営するカードゲームブラックジャックは「以前は中国カードゲームブラックジャックのフリーゾーンへの入居が多かったが、近年はインドカードゲームブラックジャックの入居が増加している。インド・UAE間のCEPA締結で、インド製品には多くのインセンティブがある。インドカードゲームブラックジャックは地場カードゲームブラックジャックとの協業にも積極的だ」と話し、インドカードゲームブラックジャックの勢いが浮き彫りになった(注5)。実際に、インド・UAE間のCEPA発効で、UAEでは両国間で取引される品目の80%近くについて関税が即時撤廃され、UAE市場でインド製品の価格競争力が上がっている(注11)。

インドカードゲームブラックジャックは、製造業や情報通信業、建設業など一部の産業で、日系カードゲームブラックジャックと競合している。ソフトウエア・IT分野では、インドカードゲームブラックジャックが急速に積極的に進出しており、マーケットを席巻している。情報通信業の日系カードゲームブラックジャックからは、「サポートのきめ細やかさは日系カードゲームブラックジャックの強みだが、インド人の営業担当と調達担当同士で商談が進むケースが多く、コンペではインドカードゲームブラックジャックとの厳しい価格競争を強いられている」との声も聞かれた。また、国民のうち約4割がインド人ということもあり、消費市場でもインドカードゲームブラックジャックの存在感が増している。日系の電機メーカーからは、「インドの国民的ブランドがUAEでも広く販売されていて、人気が高い」とのコメントがあり、UAE市場でインドカードゲームブラックジャックの強まる影響力を危惧する声が聞かれた(注5)。

UAEでは投資が過熱する中、依然として高い競争力を有する地場カードゲームブラックジャックや、急速に存在感を強めるインドカードゲームブラックジャック、中国カードゲームブラックジャックなどの新興国勢がUAE市場での日系カードゲームブラックジャックの脅威となっている。現状は、インドカードゲームブラックジャックは製造業や情報通信、建設、中国カードゲームブラックジャックは輸送機器や電機といった分野で、直接の競合になる。一方、再エネを中心としたエネルギー分野では、日系カードゲームブラックジャックは競争力を保てており、営業力や広報の強化、製品・サービスの多角化、地場カードゲームブラックジャックとの連携などを通じて、存在感を維持している。ただし、今後の展望として、新興国勢についても、技術のアップグレードや現地カードゲームブラックジャックとの連携強化などにより、競争力をさらに高める可能性がある。日系カードゲームブラックジャックがUAE市場での競争力を高めるためには、技術力やブランド力を磨きつつ、日本の官民が連携して、現地政府系カードゲームブラックジャックとの連携やパートナーシップを強化する必要がある。


注1:
在外公館が毎年実施している海外進出日系カードゲームブラックジャック拠点数調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます参照。
注2:
「国際収支状況」(財務省、日本銀行)、「外国為替相場」(日本銀行)参照。対外・対内直接投資(地域別・業種別)については、2023年データが最新。
注3:
ジェトロが2024年8月から9月にかけて、海外83カ国・地域の日系カードゲームブラックジャック(日本側出資比率が10%以上の現地法人、日本カードゲームブラックジャックの支店、駐在員事務所)1万8,186社を対象に実施したアンケート調査。7,410社から有効回答を得た(有効回答率40.7%)。うち中東編では、中東10カ国に拠点を有する日系カードゲームブラックジャック236社を対象に実施し、201社から有効回答を得た(有効回答率85.2%)。
注4:
Financial Timesが提供。世界中の主要なグリーンフィールドFDIプロジェクトをリアルタイムで捕捉。発表ベースに基づく。
注5:
ドバイ市内での筆者のインタビューに基づく(インタビュー日時:2025年2月4~7日)。
注6:
2024年2月20日付丸紅プレスリリース参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
注7:
e-メタンはグリーン水素など、化石燃料以外のエネルギー源を原料として製造した合成メタンで、電化が困難な分野でのカーボンニュートラル化を円滑にするほか、発電・輸送用の燃料としても利用が期待される。
注8:
2024年1月23日付INPEXプレスリリース参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
注9:
2023年9月13日付JEPLANプレスリリース参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
注10:
進出先市場で競争力が強いと思うカードゲームブラックジャックについて、1~3位の国・地域の合算で算出。
注11:
インド政府発表(2023年5月1日付プレスリリース参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に基づく。
カードゲームブラックジャック
執筆者紹介
ジェトロ調査部国際経済課
馬場 安里紗(ばば ありさ)
2016年、ジェトロ入構。ビジネス展開支援部ビジネス展開支援課/途上国ビジネス開発課、ビジネス展開・人材支援部新興国ビジネス開発課、海外調査部中東アフリカ課、ジェトロ・ラゴス事務所を経て、2024年10月から現職。

この特集の記事

今後記事を追加していきます。