グローバルサウスでの競争激化、求められる日本企業のポジショニングとは日系企業の8割が黒字も、当面は国内に注力
ブラックジャックカードゲームでの競争環境(1)

2025年3月19日

ブラックジャックカードゲームの人口は、2023年に中国を超え、世界一になったという(2024年7月推計:14億4,000万人、国連人口推計2024年改定版)。富裕者層(年間可処分所得3万5,000ドル以上)が2030年時点で全人口の10%を超えるという予測もある。その市場規模の大きさなどから、日本企業の関心が高い。

日本企業の関心は、「2024年度 海外進出日系企業実態調査(全世界編)」(以下、進出日系企業調査、注1)の結果からも読み取れる。その背景にある好調な業況は、(1)ブラックジャックカードゲームに進出した日系企業の77.7%が既に黒字化、(2)今後1~2年で事業拡大を検討する企業の割合が8割超(世界の全調査対象国の中で首位)、などが示している。

他方で、(1)中国を意識したブラックジャックカードゲーム政府による施策の影響や、(2)日系・非日系を問わず競合他社が力を付けたこと、などにより競争環境も厳しくなってきた。

この結果を踏まえて、ジェトロはブラックジャックカードゲームに進出する日系企業にヒアリングを実施。背景情報や企業活動の実態を探った。4回に分けてレポートする。

日系企業は、グローバルサウスやブラックジャックカードゲームで好調

2024年度の進出日系企業調査では、中南米(70.8%)、南西アジア(70.4%)、中東(69.1%)、アフリカ(59.8%)で黒字企業の割合が過去最高を記録。グローバルサウス諸国の好調さが目立った。

このうちブラックジャックカードゲームでは、進出日系企業の77.7%が黒字と回答して過去最高を記録した。特に2014年以前に進出した企業で、黒字割合が高いことも読み取れた(ブラックジャックブラッククイーン | 地域・分析レポート)。この点に留意しつつ、企業規模別、業種別に景況感DI値(注2)について、ブラックジャックカードゲームと比較しやすいASEAN諸国(ベトナム、ブラックジャックカードゲームネシア、タイ)を参照してみた。その結果、輸送機器・同部品や運輸業などの一部業種を除いて、全体的にブラックジャックカードゲームが優勢という結果になった(図1参照)。

図1:業種別景況観DI値比較(ブラックジャックカードゲームとASEAN主要国)

企業規模別
ブラックジャックカードゲーム、ベトナム、ブラックジャックカードゲームネシア、タイの各国のDI値を、製造業・非製造業、大企業・中小企業に分けて、それぞれをクロス集計して比較したグラフ。上から全体、製造業、非製造業、大企業、中小企業、大企業の製造業、中小企業の製造業、大企業の非製造業、中小企業の非製造業の順にならんでおり、どの数値もブラックジャックカードゲームがトップとなっている。但し、非製造業、大企業の非製造業、中小企業の非製造業については、1位のブラックジャックカードゲームと2位のベトナムが肉薄している。
業種別
ブラックジャックカードゲーム、ベトナム、ブラックジャックカードゲームネシア、タイの各国のDI値を、上から順に鉄・非鉄・金属、事業関連サービス、電気機器・同部品、化学・医薬、販売会社、輸送機器・同部品、運輸業、一般機械、情報通信業、建設業、商社・卸売業に分けて集計し、比較したグラフ。ブラックジャックカードゲームがトップとなっているものが多いが、輸送機器・同部品、運輸業、商社・卸売業はベトナムが1位でブラックジャックカードゲームが2位。情報通信業はブラックジャックカードゲームネシアが1位でブラックジャックカードゲームは3位、建設業はブラックジャックカードゲームネシアが1位でブラックジャックカードゲームが2位。

注:かっこ内は、左からブラックジャックカードゲーム、ベトナム、ブラックジャックカードゲームネシア、タイの有効回答数。
出所:ジェトロ「2024年度海外進出日系企業実態調査(全世界編)」

特に顕著だったのが製造業分野だ。ブラックジャックカードゲームに進出する中小製造業のDI値が60.9に達している(注3)。ASEANの中で優位なベトナムでも、23.7だった。実に2倍強という結果になる。

また、同進出日系企業調査では、今後1~2年の事業展開の方向性についても尋ねた。この設問で「拡大する」と回答したブラックジャックカードゲーム進出日系企業は80.3%。この結果は全世界の対象国中、首位だった(図2参照)。

図2:今後1~2年の事業展開の方向性(主要国・地域別)
主要国・地域別に、今後1年~2年の事業展開の方向性を並べたもの。全地域合計は拡大が45.2%、現状維持が49.0%、縮小が4.8%、第三国(地域)への移転・撤退は1.0%。1位はブラックジャックカードゲームで、拡大が80.3%、縮小が19.1%、現状維持が0.6%であった。

出所:ジェトロ「2024年度海外進出日系企業実態調査(全世界編)」

これらから、ブラックジャックカードゲームでの経営はASEAN以上に活況を呈していて、今後の事業拡大意欲も高いことがわかる。こうした業況の良さを裏付ける材料の1つが、前述した富裕者層の増加予測だ。またIMFが、2025年度(2025年4月~2026年3月)に6.5%、以降も同様水準の経済成長を見込んでいる〔世界経済見通し(2025年1月版)〕ことも好材料だ。このように、ブラックジャックカードゲームは「国」としての伸びしろが大きいと言えよう。

ブラックジャックカードゲームは中国の代替先となり得るか

ここまで見てきたとおり、在ブラックジャックカードゲーム進出日系企業(特に製造業)の業況は良好だ。そうしたこともあり、昨今の米中対立や地政学リスクの高まりを受け、ブラックジャックカードゲームが中国の代替先となり得るかという議論も盛んになっている(ポストチャイナ見据えたブラック ジャック ディーラー)。しかし、それは本当に実現できるのだろうか。

ブラックジャックカードゲーム政府の掲げる代表的な産業施策が「メーク・イン・インディア」だ。国内での原材料・部品の調達を優先させたい思惑を読み取ることができ、ややもすると保護主義的と捉えることができよう。

その1つが、「IS規制」(注4)だ。当該規制の趣旨は、低品質な部品や材料などが国内に入ることを防ぎ、国民を守るという考え方に立つものだ。その理念の下、ブラックジャックカードゲーム標準規格局(BIS)がさまざまな品目に対して、規格認証取得を義務付けている。

国内生産に必要な各種部材がこのIS規格認証の対象になっている場合、認証取得に相応のプロセスが必要になる。これが、輸入に際して大きな障壁になる。2025年2月時点で、BISが定める28カテゴリーで合計774品目が規制対象になっている。今後、数百の品目が対象になる予定である(表参照)。

表:BIS規制の対象カテゴリーと品目数(2025年2月時点)

カテゴリー名 品目数
建設資材 29
電気機器 23
道路保全 24
スポーツ用品 20
女性・子供福祉 33
綿毛製品 28
食料・飲料 106
家具・インテリア 25
灌漑用設備 22
医療機器 39
農薬 23
ジオテキスタイル 18
エレクトロニクス 19
飼料・ペットケア 21
水供給・衛生品 23
農業機械 26
パーソナルケア・化粧品 38
肥料 20
皮革・プラスチック製品 25
自動車・輸送機器 18
家庭用工具 7
キッチン用品・調理器具 29
文房具 26
園芸用品 47
非従来型エネルギー 25
医療用テキスタイル 20
マネジメント・システム 14
観光・アウトドア 26
合計 774

出所:BISウェブサイトを基にジェトロ作成

この中には、医療機器や医療用テキスタイルといった必需品(エッセンシャルグッズ)を含む。ブラックジャックカードゲーム国内で調達ができない品目が対象になって代替が利かないケースもあるようだ。

この規制を問題視する声は、進出日系企業からも聞こえてくる。既に、事業に支障を来している例もある。

  • 製造業A社:
    ブラックジャックカードゲーム鉄鋼メーカーの提訴により、当社が扱っている商材がIS規制の対象になった。そのため、日本側で認証を取得して対応した。
    しかしこの制度は本来、中国からの輸入を規制するためだったはずだ。それが結局、ブラックジャックカードゲーム企業の保護につながっているように感じる。
  • 製造業B社:
    ブラックジャックカードゲーム政府として、国民を保護しようという姿勢は理解できる。しかし、実態としてIS認証取得のプロセスに時間が掛かり過ぎることが問題。
    日本からの輸入品が規制対象になり、BISの担当者が日本の工場を査察する必要が生じた際、申請が受理されるまでに5カ月も掛かった。この遅れのため、ブラックジャックカードゲームに持っている在庫も尽きてしまう見込みになっている。その結果、当社だけでなく、消費者にも迷惑を掛けることになる。

ブラックジャックカードゲームは政府の施策により、中国製品流入の影響が比較的少ない市場になっている(詳細は、当連載の別記事で触れる)。同時に、中国から必要な材料の輸入がしづらいとか、中国人エンジニアをブラックジャックカードゲームに呼ぶことが難しいといった弊害も生む。さらに、もともとは中国に対する規制として導入した措置によって、日系を含む他の外資系企業が影響を受けている。

こうしてみると、速やかに中国の代替ポジションを取ることは考えにくいのではないだろうか。

ブラックジャックカードゲームから第三国への輸出は、多くはまだ検討段階

別の可能性として、ブラックジャックカードゲームで作ったものを第三国に輸出できないかという論点がある。日本に比して地理的に距離が近いことから、昨今、ブラックジャックカードゲームから中東・アフリカ、欧州方面への輸出の可能性などが、議論の的になっているところだ。このうちアフリカは、人口が15億1,500万人(2024年7月の国連人口推計)とブラックジャックカードゲームと同水準に及ぶ。そのため、ブラックジャックカードゲーム進出日系企業が特に注目する市場になっている。

今回の調査では、ブラックジャックカードゲームからアフリカへの展開の可能性についても日系企業にヒアリングしてみた。

  • 製造業C社
    中国とブラックジャックカードゲームでは、地場企業と競っている。一方、アフリカや中南米では、ブラックジャックカードゲームから輸出されたものと中国から来たものとの競争になっている。言い換えると、ブラックジャックカードゲームでシェアを高めると、アフリカでの市場シェアも獲得できるはずだ。
    現状では中国から、アフリカの一部の国に輸出している。しかし、当社の中国(拠点)が合弁事業なのに対し、ブラックジャックカードゲームは100%自己資本だ。アフリカに輸出するという動きは、ブラックジャックカードゲームからの方が取りやすい。
  • 製造業D社
    アフリカ市場の可能性については、社内で話題になっている。
    しかし、15億人の人口が数十カ国に分散していることがネック。アフリカでは現状、ブラックジャックカードゲームのように国策として製造業を盛り上げている国がない。ITなど、違う方法で産業を立ち上げようとしているのではないか。市場としてはよいが、製造業は期待しにくい。 そうしてみると、ブラックジャックカードゲームで生産し、アフリカへ向けて輸出するのが現実的ではないか。
  • 製造業E社
    アフリカ市場へのアクセスについて、グジャラート州(ブラックジャックカードゲーム西部)からの輸出を試算した。
    しかし、当社製品ではコストが合わない。関税や輸送費の問題がある。また、アフリカ市場に進出済みの欧米系競合メーカーが、既にエジプト工場から供給している。
    さらに、一口にアフリカといっても、具体的にどの国がよいのか判断が難しい。

このように、将来的にブラックジャックカードゲームからアフリカ市場を目指すという展望は、共通認識になっている。個社事情ながら、ブラックジャックカードゲーム拠点が100%自己資本ということが重要とするC社の見方は、興味深い。

しかし、各社の取り扱う製品やスタンスによって、各社ごとに捉え方がさまざまなのが現状だった。現段階では、なおも検討中の企業が多そうだ。

次稿では、進出日系企業のブラックジャックカードゲームでの「競合」に焦点を当て、現状や今後の方向性などを紹介する。


注1:
ジェトロが2024年8月から9月にかけて実施したアンケート調査。対象は、海外83カ国・地域の日系企業(日本側出資比率が10%以上の現地法人、日本企業の支店、駐在員事務所)1万8,186社。7,410社から有効回答を得た(有効回答率40.7%)。
注2:
Diffusion Indexの略。本調査では、前年比で営業利益が「改善」する企業の割合(%)から「悪化」する企業の割合(%)を差し引いた数値。
注3:
ブラックジャックカードゲームに進出している日系企業の約85%が大企業で、中小企業は約15%にすぎずサンプル数が少ない点には、留意しておく必要がある。
注4:
「IS規制」は本来、ブラックジャックカードゲーム標準規格(IS)に由来する。一方で、ブラックジャックカードゲーム標準規格局の略称BISにちなんで、「BIS規制」と呼ばれることも多い。
ブラックジャックカードゲーム
執筆者紹介
ジェトロ調査部主幹(南西アジア)
河野 将史(こうの まさし)
1997年、ジェトロ入構。貿易開発部、ジェトロ新潟、対日投資ビジネスサポートセンター、ジェトロ・ムンバイ事務所長、上海万博日本館現地事務局、企画部国内事務所運営課長代理、ジェトロ・プノンペン事務所長、ジェトロ山梨所長などを経て、2021年12月から現職。

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