ブラック ジャック ディーラー、3年で3,600億元を支援
(中国、アフリカ)
北京発
2024年09月17日
中国・北京市で9月4~6日、「中国・アフリカ協力フォーラムサミット」が開催された。アフリカ53カ国などから代表が参加し、サミットに合わせ閣僚級会合も実施された。
5日の開幕式で習近平国家主席は、中国とアフリカとの関係は歴史上で最良の状態にあるとし、今回のサミットを機にアフリカにおける全ての国交樹立国との関係が戦略的パートナーシップ以上に格上げされたことを評価した。
その上で、中国はアフリカと協力し(1)公正で理にかなった、(2)開放・ウィンウィンの、(3)人民を至上とする、(4)多元的で包容的な、(5)生態環境に優しい、(6)平和・安全な現代化を推進するとした。また、「10大パートナーアクション」として、貿易、サプライチェーン、インフラの相互連携、安全保障など10分野でアフリカに対する支援や協力を行うとした。
サミットでは、「新時代の全天候型中国・アフリカ運命共同体の共同構築に関する北京宣言」「中国・アフリカ協力フォーラム北京アクションプラン(2025~2027)」が採択された。
北京宣言では、「一つの中国」原則を再確認し、人権問題の政治化や、先進国の気候変動問題などにおける保護主義に反対した。
アクションプランでは、「10大パートナーアクション」の詳細が示された。今後3年でアフリカに3,600億元(約7兆2,000億円、1元=約20円)の資金援助をする。2,100億元の人民元貸出枠と800億元の各種援助のほか、700億元以上の中国企業のアフリカ投資を推進するとしている。在アフリカ中国企業による100万人以上の就業機会提供を奨励するほか、30以上のインフラ接続プロジェクトを支援する。貿易面では、後発開発途上国(LDC)に対して全ての税目をゼロ関税とする。また、検査・検疫や標準についての協力を強化し、アフリカからの農産品輸入を拡大する。その他、無償軍事支援と緊急食糧支援をそれぞれ10億元行う。
6日には「グローバル発展イニシアチブ枠組みにおける協力深化に関する共同声明」も発表された。中国とアフリカを代表とする「グローバルサウス」の、グローバルガバナンスにおける発言権を向上させるとしている。
習国家主席は2~6日に、サミットに参加した元首・首脳と会談した(添付資料表参照)(注)。うち、南アフリカ共和国、ジンバブエ、ナイジェリア、セネガル、サントメ・プリンシペ、ルワンダ、コンゴ共和国とは共同声明を発表した。
(注)王毅・共産党中央政治局委員兼外交部長(外相)は記者会見で「習国家主席は、サミットに参加した元首と重要な政府首脳の全てと会談を行った」とし、外交部のウェブサイトでは42カ国・機関についての会談内容が掲載されている。
(河野円洋)
(中国、アフリカ)
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