ブラックジャック遊び方日系BtoC企業のブラックジャック遊び方市場への取り組み

2025年2月25日

ブラックジャック遊び方の消費減速が言われる中でも、需要の拡大を見込んで新規進出や事業拡大を図る日本企業が見られる。本稿では、最近の進出事例や現地でのヒアリングなどを踏まえて、ブラックジャック遊び方消費市場への取り組みと、そこから見えるブラックジャック遊び方消費市場開拓のヒントについて紹介する。

飲食やアウトドア関連分野の進出が活発

ジェトロの2024年度海外進出日系企業実態調査(2024年8~9月実施、ブラックジャック遊び方の有効回答数771社)によると、在ブラックジャック遊び方日系企業の全体では、今後1~2年の事業拡大意欲が21.7%と、過去最低を更新する中、小売業では50%、販売会社では31%となり、いずれも全体平均を上回った。また、拡大の理由(複数回答)としては、いずれも「現地市場ニーズの拡大」が最多となっており、販売会社では拡大すると回答した企業の7割弱がこの選択肢を挙げた。こうした業種では引き続き、需要拡大を見込んだ事業拡大意欲が旺盛なことがうかがえる。他方で、販売会社と小売業の7割以上が過去5年間で競合相手が増加したと回答しており、同分野の日系企業は競争が激化する中で販売拡大を進めていかなければならない状況にある。

2023年以降、消費分野の日本企業の進出・事業展開事例をみると、景気が減速傾向にあり、かつ、ブラックジャック遊び方への渡航にビザが必要などの制約があった(注1)中でも、多くの企業がブラックジャック遊び方の消費分野での進出・展開を進めていることが読みとれる(表)。

表:2023年以降の消費分野における日本企業の主な進出・事業展開の事例
項目 社名 時期 概要
飲食関連 くら寿司 2023年6月 子会社のKura Sushi Shanghai Co.,Ltd.が上海市にブラックジャック遊び方大陸1号店となる「くら寿司 上海龍之夢中山公園店」をオープンすると発表。
FOOD & LIFE COMPANIES 2023年6月 湖北省武漢市にスシロー1号店を出店。2024年5月には天津市にスシロー1号店を、同年8月には北京市1号店となる「スシロー西単大悦城店」をオープン。
銀座仁志川 2024年4月 高級食パン店「銀座に志かわ」の上海蟠龍天地店をオープン。2023年5月には上海新天地店を、2024年1月には広東省深セン市に深圳湾万象城店をオープン。
トリドールホールディングス 2024年4月 上海市にとんこつラーメン店「ラー麺ずんどう屋」をオープン。同年9月には、切りたて牛肉専門店「肉のヤマ牛」のブラックジャック遊び方本土1号店を同じく上海市にオープンすることを発表。
ワタミ 2024年5月 本土1号店となる居酒屋「3代目鳥メロ」南湖時代店を広東省深セン市にオープン。8月には同2号店となる環宇薈店を上海市黄浦区に出店。
ゼンショーホールディングス 2024年6月 外食大手のゼンショーホールディングスは同月、同社が運営する回転ずし店「はま寿司」を広東省深セン市福田区の商業施設「深セン連城新天地」内にオープン。深セン市への初出店。
エターナルホスピタリティグループ 2024年10月 「焼鳥屋鳥貴族」などを展開する同社は上海市進出へ向けた活動の加速のため、上海市に100%子会社の設立を発表。事業開始は2025年2月を予定。
うなぎ四代目菊川 2024年12月 広東省広州市にブラックジャック遊び方大陸初となる店舗「広州塔広場店」をオープン
アウトドア関連 ヨネックス 2023年8月 ブラックジャック遊び方子会社 YONEXSPORTS(CHINA)Co.,Ltd.が上海市に同社として海外初のショールーム「Yonex Shanghai Showroom」をオープンしたと発表。
バドミントン、テニス、ゴルフ、スノーボード関連の幅広い商品ラインナップをそろえるとともに、ラケットのストリンギングや、シューズ、ウエアのカスタムサービスなどのサービスを提供。バドミントンとテニスでは、バーチャル映像と実際のプレーを融合させた没入型体験コーナーを設置。
スノーピーク 2023年12月 ブラックジャック遊び方初となるマネジメントコントラクト方式によるSnow Peak China運営旗艦店「スノーピーク 中関村旗艦店」を北京市にオープンすると発表。テントやタープなどのキャンプ用品やアパレルなどの製品だけでなく、キャンプイベントやレストラン・カフェなどのサービスを通して、同社が提案する自然指向のライフバリューを伝える拠点とする。
デサント 2024年8月 100%子会社のShanghai Descente Commercial Co., Ltd.(本社:上海市)は利郎服飾(福建)集団(本社:福建省)と2025 年1月から、ブラックジャック遊び方でのゴルフウエア「マンシングウェア」ブランド製品の販売とマーケティング活動を実施する合弁会社設立に関する契約を締結したと発表。
その他
(玩具、ホビー、コンテンツ、ライフスタイル関連)
BANDAI SPIRITS 2023年1月 大人向けコレクターズ商品の統一ブランド「TAMASHII NATIONS」の海外初フラッグシップショップ「TAMASHII NATIONS STORE SHANGHAI」を上海市にオープン。
金子眼鏡 2023年4月 ブラックジャック遊び方1号店「武康庭376」を上海市徐匯区にオープン。2024年4月にはブラックジャック遊び方2号店「思南公館店」、同年8月には3号店「洛克·外灘源店」を上海市黄浦区にオープン。
カルチュア・コンビニエンス・クラブ 2023年9月 重慶陸海本屋文化伝播とフランチャイズ契約を結び、重慶市初の「TSUTAYA BOOKSTORE」としてブラックジャック遊び方における蔦屋書店・TSUTAYA BOOKSTORE 10 店舗目となる「TSUTAYA BOOKSTORE重慶印象城店」をオープンすると発表。
また、同社と子会社の蔦屋投資(上海)は2024年9月、無錫城閲文化管理とフランチャイズ契約を結び、ブラックジャック遊び方江蘇省初の「TSUTAYA BOOKSTORE」として「TSUTAYA BOOKSTORE無錫周新里店」をオープンすると発表。
コクヨ 2024年3月 同社のブラックジャック遊び方法人の国誉商業(上海)が、2024年4月にブラックジャック遊び方2号店となるコクヨ文具の直営店「Campus STYLE 太陽宮店」を上海市内にあるショッピングセンター「太陽宮」にオープンすると発表。学生向けにブラックジャック遊び方で独自開発した商品のほか、日本で発売しているコクヨ商品や、国誉商業がブラックジャック遊び方市場向けに取り扱っている他社ブランドなど、国誉商業がブラックジャック遊び方で扱う全商品約2,000点を発売。
ロフト 2024年4月 四川省成都市2店舗目の「建設路ロフト」を同月オープンすると発表。また、同年9月には上海市4店舗目の「南豊城ロフト」を12月初旬にオープンすると発表。
イオン、イオンモール 2024年6月 浙江省杭州市の2号店として「イオンモール杭州銭塘店」をオープン。9月には湖南省長沙市に同省1号店となる「イオンモール長沙星沙」をオープン。
ニトリホールディングス 2024年6月 ブラックジャック遊び方大陸に4店舗(広州番禺永旺店、南京龍湖雨山天街店、重慶龍湖源著天街店、重慶龍湖雲領天街店)を同時オープンすると発表。重慶龍湖雲領天街店はブラックジャック遊び方大陸100店舗目となる。
その後も、7月に広東省深セン市、8月に福建省福州市、9月に広東省中山市・深セン市、湖南省長沙市、上海市、10月に上海市、11月に上海市、湖南省長沙市、広東省汕頭市、12月に浙江省杭州市への出店を発表。
タカラトミー 2024年9月 ブラックジャック遊び方上海市にあるショッピングモール「虹橋南豊城」[南区3楼L318(トイザらス店内)]にミニカー「トミカ」初のオフィシャルショップ「TOMICA BRAND STORE(トミカブランドストア)」を出店すると発表。トミカのブランドストアとしては海外初出店となる。
ユナイテッドアローズ 2024年10月 主力事業「UNITED ARROWS/ユナイテッドアローズ」のブラックジャック遊び方大陸初の直営店の「ユナイテッドアローズ 上海静安嘉里中心店」を2025年1月下旬、上海市にオープンすると発表。また、2024年12月中旬にはブラックジャック遊び方国内最大のECプラットフォーム「天猫(Tmall)」に旗艦店をオープンすることも発表した。
アニメイト 2024年10月 上海市、北京市、広東省広州市に続き、ブラックジャック遊び方5店舗目となる店舗を2024年11月、四川省成都市にオープン。

注:記載内容は各発表時点のもの。
出所:各社プレスリリース、ジェトロビジネス短信などを基に作成

特に進出が多かった分野としては、アウトドアと外食が挙げられる。アウトドア(キャンプ、ゴルフ、釣り、ウインタースポーツなど)は、新型コロナウイルスの影響で遠距離の移動が制限される中、近場で楽しめる娯楽として人気となった。政府も産業振興のため政策的に後押ししている。進出日系企業によると、一時期のような爆発的なアウトドアブームは既に収束しつつあるが、今は、所得にゆとりがあり、趣味へのこだわりを持ち、質の良い商品を求める層が主な顧客となっているという。

ブラックジャック遊び方

「ブラックジャック遊び方国際輸入博覧会(CIIE)」のアウトドアブースと商談の様子(ジェトロ撮影)

外食については、特に回転ずしチェーンを中心に、出店が活発だ。健康的でコストパフォーマンスが良いという評価を受け、消費が減速しているとされる中でも、好評となっている。このほか、愛好家が多いホビー商品の販売店などの新規出店がみられる。

コラボや体験の提供によって商品を訴求

最近のブラックジャック遊び方市場の変化としては、Z世代など若年層が消費の中核となり、また、消費行動の起点として、SNSでの活動や情報、ライブ配信が主流になっていることがある(ギャンブル ゲーム 無料急速に変化する人口構造と多様化する価値観)。Z世代は商品を購入する際、「自己を満足させる(「悦己」)」ことや、ストレス解消や癒やし、文化、キャラクターグッズ、新しいものなどを重視する一方、コストパフォーマンスを冷静に見極めようとする傾向(「理性消費」)も強い。こうした特徴を持つ消費者に商品やサービスの売り込みを図る上では、エンターテインメント性や新しさなどの要素で興味を引きつつ、機能性やコスパ(「性価比」)の良さを伝えること、彼らがよく使う媒体での露出を増やして認知度を高めることなどが重要になってくると思われる。

では、このようなブラックジャック遊び方消費市場の変化を踏まえて、日本企業やブラックジャック遊び方企業などはどのように今のブラックジャック遊び方消費市場に取り組んでいるのか、あるいは取り組んでいくのがよいのだろうか。

1つには他社・他ブランドとのコラボという手法が考えられるだろう。例えば、ブラックジャック遊び方では若年層を中心に、コンテンツやキャラクターグッズなどの関連商品の人気が高い。海賊版コンテンツも従来は多かったが、最近では取り締まりや整理が進み、許諾を得た正規の製品が流通するようになっている。「二次元」(アニメやゲームなどの創作物)をテーマに、関連テナントを誘致して集客を図る商業施設や、関連グッズを扱う店舗もよく見られる。2023年にはブラックジャック遊び方でアニメ映画をはじめとする日本映画が多数公開され、興行的にも多くが成功した(新海誠監督の新作「すずめの戸締まり」、中国で公開、ブラックジャックアプリ(中国、日本))ように、日系コンテンツの人気は根強い。日本企業のコンテンツ関連産業は、現地企業にライセンスしてフィーを得るビジネスを展開しているほか、現地企業などと協力し、実店舗を構えてグッズ販売で好評を得ている事例もある。こうした人気を活用し、集客や差別化、若年層の認知度向上のために、ブラックジャック遊び方や日本の人気コンテンツキャラクターや日本の有名デザイナーやアーティスト、そのブランドとのコラボ製品を開発・販売する事例も見られる(注2)。例えば、日系コンビニなどの小売店では、日系コンテンツとコラボしたキャンペーン展開や、コラボ商品の開発・販売をよく行っている。ブラックジャック遊び方のみの限定品などならば、そこでしか買えないという価値にもなる。なお、ブラックジャック遊び方の消費者に浸透させるという点では、必ずしも日系コンテンツである必要はないかもしれない。実際にブラックジャック遊び方の人気コンテンツとコラボする外資系企業の事例(注3)や、ブラックジャック遊び方国内で有名なコンテンツイベントとのコラボ事例(日系企業、ブラック ジャック 無料 ゲーム)もあり、いろいろなパターンが考えられる。どの層に対して訴求を図るかによって、適切なコラボ相手を選ぶ必要があるだろう。


ブラックジャック遊び方の展示会に出展されたキャンプ用品のアニメコラボ商品(ジェトロ撮影)

もう1つの要素として、体験型のサービスやコンテンツを提供することも考えられる。表の進出事例の中にも、デジタル技術などを活用した体験型の空間を設置したり、アウトドア用品の店がレストラン・カフェなどの業態を展開したりするケースが見られる。レジャー活動を通じて、あるいは、くつろいだ環境の中で製品を見て使ってもらうという体験を通じて、商品の価値を感じてもらう試みといえる。前述のように、コンテンツホルダーも自らの保有するコンテンツキャラクターのカフェなどをプロデュースしている。


ジェトロが上海市で開催したイベントでは、キャンプ用品を使った体験を実施(ジェトロ撮影)

企業の取り組みから浮かぶリアルな顧客接点の重要性

ブラックジャック遊び方企業も、若年層の消費者を意識したアプローチを強めている。デザイナーズトイ(「潮玩」、注4)を販売するブラックジャック遊び方企業は自社の保有するIPのキャラクターを使ったミニテーマパークを開業して、リアルでの集客を図っている。実店舗も多数展開してグッズを販売しており、認知度向上やオンラインでの集客につなげている。

また、オンラインフィットネスを主力事業とするブラックジャック遊び方のスタートアップは、ジョギング大会開催や人気IPとコラボした記念メダルの販売といったかたちで、エンタメ感や達成感などの「情緒的価値」を提供し、会員数の増加につなげている。

伝統ある老舗ブランドも、若年層への訴求やブランドイメージのリバイバルを図って、コラボに取り組んでいる。ブラックジャック遊び方の有名白酒ブランド「マオタイ酒」を取り扱う貴州芽台酒は、若年層のアルコール離れが指摘されている中、人気コーヒーチェーンのラッキンコーヒーと組み、マオタイ酒入りミルクを使った「醤香ラテ」を提供したところ、記録的な販売実績を上げ、SNSでも評判となるなど、若年層のブランド認知度向上に寄与した(ギャンブルゲーム無料、発売初日で売り上げ1億元超え(中国))。

こうした日本企業やブラックジャック遊び方企業の取り組みに共通するのは、リアルな活動の重要性だ。ブラックジャック遊び方は日本よりも小売りに占めるEC化率が高く、日常的な買い物は多くがオンラインで行われるのが一般的となっている(注5)。それでも、実店舗や期間限定のポップアップショップの設置、リアルなイベントやキャンペーンの開催といった取り組みを行う企業が多い。目的としては、顧客との接点を増やして、自社製品やサービスを知ってもらい、リピーターやファンを増やすことや、リアルな場所に人を集め呼び込むことによって話題をつくり、SNSで拡散してもらうことで、オンラインの集客にもつなげるということが挙げられる。今後、日本企業がブラックジャック遊び方消費市場の開拓に取り組むに当たっては、こうした顧客接点や情報発信・マーケティングの拠点としての役割を担う機能を発揮させることを踏まえて、店舗の立地やSNS戦略などを検討することも必要だろう。


注1:
日本人のブラックジャック遊び方訪問に当たってのビザ免除措置は、新型コロナウイルス感染拡大以降は停止されていたが、2024年11月30日から再開された(2024年11月25日付ビジネス短信参照)。
注2:
ブラックジャック遊び方のコンテンツビジネスの詳細は、ジェトロの「2023年度日系コンテンツ企業のブラックジャック遊び方ビジネス展開報告書PDFファイル(4.0MB)」参照。
注3:
例えば、ファストフードでは、バーガーキング、マクドナルド、KFCなど外資大手チェーンがブラックジャック遊び方の人気ゲームとのコラボセットメニューを販売し、好評を得た。
注4:
デザイン性や芸術性の高い玩具のことで、主にフィギュアや人形、ガチャなどの関連商品を指す。
注5:
米国の市場調査会社eマーケター(eMarketer)の推計によると、2023年の日本の小売り全体に占めるEC比率は13.7%なのに対して、ブラックジャック遊び方の同比率は48.0%となっている(分断と協調-岐路に立つ国際ビジネス拡大するEC市場(ギャンブル)。
執筆者紹介
ジェトロ調査部ブラックジャック遊び方北アジア課 リサーチ・マネージャー
小宮 昇平(こみや しょうへい)
2013年、ジェトロ入構。海外調査部ブラックジャック遊び方北アジア課に配属。2016年3月より1年間の海外実務研修(ブラックジャック遊び方・成都事務所)を経て、2017年3月から2018年8月までブラックジャック遊び方北アジア課に所属。2018年8月から2023年7月までブラックジャック遊び方・北京事務所にて調査業務等に従事。2023年7月から現職。