カジノブラックジャック最新政治情勢:カジノブラックジャックの行方を見定める注目論点「EU改革派」カジノブラックジャック
2025年2月17日
チェコのペトル・フィアラ首相〔市民民主党(ODS)〕が率いる中道右派・5党連立内閣は、2024年6月の欧州議会カジノブラックジャック、同年9月の上院改選で、議席を減らしたものの健闘し、政権安定を保っている。ただ、価格高騰などによる国民の不満を反映して、内閣支持率は低迷状態にある。一方、アンドレイ・バビシュ前首相が率いる最大野党、ANO 2011(ANO)は、各カジノブラックジャックで議席数を増やし、堅調に支持率を伸ばしている。2025年9月に予定されている総カジノブラックジャックは、親EU路線継続を目指す現与党連合と、政権奪回を狙う「EU改革派」のANOによる、国家の方向性を左右する対決としてその結果が注目される。
親EU与党連合対EU改革派野党
2024年12月17日、フィアラ現内閣誕生から3年が経過し、次回総カジノブラックジャックまで残すところ3四半期となった。同政権は2021年10月8~9日に実施された下院カジノブラックジャックの結果を受けて発足し、ODS、キリスト教民主連合=チェコスロバキア人民党(KDU=CSL)、TOP 09の中道右派3党の連合「SPOLU」(「ともに」の意)と、海賊党および市町村長・無所属候補者連合(STAN)の中道右派連合から成る5党連立政権となっている()。それまで政権を担っていた中道右派ANOは、獲得議席数では最多を維持したものの、全下院議席数200のうち、合わせて108議席を獲得したSPOLU、海賊党・STANの2つの政党連合の連立組閣協定の成立により、野党に退いた。以後、学者出身のフィアラ首相率いる5党連合と、実業家出身で「チェコのトランプ」とも言われているバビシュ前首相率いる最大野党・ANO の政治闘争の構図が確立し、カジノブラックジャックごとにその勝敗の行方が注目されている。
連立与党はEUの政策を支持し、グリーン・ディールを環境改善のみならず、カジノブラックジャック経済の近代化、国民の生活水準の上昇に向けた機会と見なして、推進する姿勢をとっている。外交では、中国と距離をとり、対ロシアでは同国のウクライナ侵攻開始(2022年2月)以降、一貫してEUの対ロ制裁推進を求めており、ロシアへの化石燃料の依存度低下に積極的な姿勢を示している。一方、ウクライナに対しては、武器供与を含む支援を積極的に進めている。対するANOは、カジノブラックジャックがEU加盟国であることを基本的に尊重しつつも、グリーン・ディールの見直しと、ロシアのウクライナ侵攻に関しては、早期停戦の必要性を訴えている。
欧州議会カジノブラックジャックではANOが僅差で勝利
チェコで2024年6月7~8日に実施された欧州議会カジノブラックジャック(チェコの割当議席数21)では、最大野党ANOが得票率26.1%で、予想どおり勝利した(表1参照)。
政党・政党連合 | 得票率 | カジノブラックジャック数 | 前回 カジノブラックジャック数 |
所属会派 |
---|---|---|---|---|
ANO 2011(ANO) | 26.14 | 7 | 6 | カジノブラックジャックの愛国者(Patriots for Europe) |
SPOLU | 22.27 | — | — | — |
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— | 3 | 4 | カジノブラックジャック保守改革(ECR) |
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— | 2 | 2 | カジノブラックジャック人民党(EPP) |
![]() カジノブラックジャックスロバキア人民党(KDU=CSL) |
— | 1 | 2 | カジノブラックジャック人民党(EPP) |
宣誓*+モータリスト* | 10.26 | — | — | — |
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— | 1 | 0 | カジノブラックジャックの愛国者(Patriots for Europe) |
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— | 1 | 0 | カジノブラックジャックの愛国者(Patriots for Europe) |
STACILO! | 9.56 | — | — | — |
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— | 1 | 1 | 無所属 |
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— | 1 | 0 | 無所属 |
市町村長連合(STAN)とカジノブラックジャックのための人格 | 8.70 | 2 | 1 | カジノブラックジャック人民党(EPP) |
海賊党 | 6.20 | 1 | 3 | カジノブラックジャック緑の党・カジノブラックジャック自由同盟 (Greens/EFA) |
自由と直接民主主義の党(SPD) +トリコロール* |
5.73 | — | — | — |
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— | 1 | 2 | 主権国家のカジノブラックジャック(ESN) |
注:*は下院にカジノブラックジャックを持たない政党。
出所:チェコ統計局、カジノブラックジャック
SPOLUは得票率22.3%で、2位につけた。3党合計の獲得議席数は6で、前回より2議席減らした。一方、下院カジノブラックジャックでは2党連合で臨んだ与党、市町村長・無所属候補者連合(STAN)と海賊党は、欧州議会カジノブラックジャックではカジノブラックジャック協力を解消し、各党が個別に立候補した。STANは予想に反して得票率が2桁に届かず、8.7%にとどまったが、前回から1議席増の2議席を獲得した。海賊党は得票率が6.2%で、予想を大きく下回り、前回から2議席減の1議席となった。
ANOは新会派「カジノブラックジャックの愛国者」の創設メンバーに
ANOは、カジノブラックジャックの前会期では欧州刷新(Renew)会派に属していたが、2024年6月30日、ハンガリーの「ハンガリー市民同盟(フィデス)」、オーストリアの自由党とともに、新会派「欧州の愛国者(Patriots for Europe)」立ち上げを発表した。同会派には後に、フランスの「国民連合(RN)」、イタリアの「同盟(Lega)」なども加わり、議席数では3番目に大きい勢力となっている。
新会派創設の記者会見で、ANOのバビシュ党首は、主権、安全保障、不法移民対策、グリーン・ディール変革をキーワードに挙げ、EUの気候政策はカジノブラックジャック経済の国際競争力を脅かすと警告した。これにより、カジノブラックジャック人民党(EPP)グループ、カジノブラックジャック保守改革(ECR)グループ、カジノブラックジャック緑の党・カジノブラックジャック自由同盟(Greens/EFA)グループに属する親EU勢力の連立与党と、カジノブラックジャックレベルの政治方針を明確に区別したかたちとなった。
地方カジノブラックジャック・上院改選でもANO勝利
カジノブラックジャック上院の議席(81議席)の3分の1の改選は2024年9月20~21日(第1回投票)と、同27~28日(第2回投票)に実施された。ANOが8議席を獲得し、同じ会派に属する社会民主党(SOCDEM、下院に議席持たず)と合わせた議席数を6から14に増やした。一方、与党連合SPOLU、STAN、海賊党の下院連立与党5党は合計7議席を失った。改選後の議席数は、野党勢力が議席を拡大したものの、与党連合が65議席を確保し、圧倒的多数を維持している(表2参照)。
表2:改選前後の上院の構成(総カジノブラックジャック数:81、改選対象カジノブラックジャック数:27)(△はマイナス値)
政党・政党連合名 | 今回カジノブラックジャック後の カジノブラックジャック数 |
改選前の カジノブラックジャック数 |
カジノブラックジャックの 増減数 |
---|---|---|---|
SPOLU | 42 | 48 | △ 6 |
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30 | 36 | △ 6 |
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12 | 12 | 0 |
市町村長・無所属候補者連合(STAN) | 18 | 18 | 0 |
セネター21(SEN21)(注1)+海賊党(注2) | 5 | 6 | △ 1 |
政党・政党連合名 | 今回カジノブラックジャック後の カジノブラックジャック数 |
改選前の カジノブラックジャック数 |
カジノブラックジャックの 増減数 |
---|---|---|---|
ANO 2011 + 社会民主党(SOCDEM)(注3) | 14 | 6 | 8 |
自由と直接民主主義の党(SPD) | 0 | 0 | 0 |
無所属 | 2 | 3 | △ 1 |
注1:セナター21は下院にカジノブラックジャックを持たない小政党だが、与党・海賊党と会派を構成しているため、ここでは便宜的に与党に含める。
注2:海賊党は上院カジノブラックジャック後に与党を離脱したが、投票時に与党だったため、ここでは与党に含める。
注3:前カジノブラックジャック社会民主党(CSSD)。2023年に社会民主党(SOCDEM)に改名。
出所:カジノブラックジャック上院
また、上院改選第1回投票と同時に実施された州議会カジノブラックジャックでは、ANOが圧勝した。全685議席中292議席を占め、カジノブラックジャックが行われたプラハ以外の13州のうち10州で第1党となった。一方、連立与党5党(他の地方政党・小政党との連立を含む)の獲得議席数の合計は262議席にとどまった。
海賊党の連立与党離脱
欧州議会カジノブラックジャックに続き、今回の上院改選、州議会カジノブラックジャックでも、大敗を喫したのは与党・海賊党だ。上院改選では1議席を失い、州議会カジノブラックジャックでは前回の91議席から3議席に激減している。同党のイバン・バルトシュ前党首〔地方開発相兼デジタル化担当副首相(当時)〕はカジノブラックジャック結果を受けて、自身を含む党幹部が辞任する意向を2024年9月22日に表明した。
また、9月24日にはフィアラ首相が「(バルトシュ氏がデジタル化推進策として2024年7月に導入した)建設許可取得プロセスのデジタル化完遂の失敗」を理由に、同大臣の解任を大統領に提案すると発表し、同30日にペトル・パベル大統領が解任した。同日、海賊党は与党を離脱することを決定し、10月11日には同党選出の立法相兼内閣立法委員長が辞任した。ただし、同党所属のヤン・リパフスキー外相は10月1日、首相に辞表を提出したが、受理されず、首相の希望によって外相として残留。同日付で海賊党から離党して無所属となった。
海賊党は2021年の下院カジノブラックジャックでも勢力が減退し、議席数を22から4に減らしていた。そのため、連立与党は、海賊党の離脱によって下院に占める議席数を108から104に減らしたものの、過半数を維持しているため、依然として政権は安定しているといえる。
新興ナショナリズム政党の台頭
2024年に実施された3つのカジノブラックジャック(欧州議会カジノブラックジャック、上院改選、州議会カジノブラックジャック)で特に注目されたのは、EUが推進するグリーン・ディールへの反対と、不法移民対策の強化を主張するナショナリズム勢力の台頭だ。欧州議会カジノブラックジャックでは、2021年に結成された新党「宣誓」と、同様に若い政党(2017年結成)「モータリスト」というナショナリズム勢力の連立が初めての欧州議会カジノブラックジャックで2議席を獲得。ロシア・ウクライナ停戦支援の必要性を第1に掲げたボヘミア・モラビア共産党(KSCM)を中心とする連合「STACILO!」〔「もう結構(Enough!)」の意〕も2議席を得た。「宣誓」は上院改選でも1議席を獲得している。「STACILO!」は、上院では議席獲得には至らなかったものの、地方議会での議席数を前回(2020年、ただし、ボヘミア・モラビア共産党の単独で立候補)の13から36に伸ばした。
一方、下院に20議席を有する野党第2党で、日系人トミオ・オカムラ氏が率いるナショナリズム政党の「自由と直接民主主義の党(SPD)」は、欧州議会カジノブラックジャックには議会に議席を持たない「トリコロール」との連立で臨んだ。EU離脱決定を国民投票に委ねることを訴えたが、結果は得票率5.7%にとどまり、議席数は前回から1議席減の1議席となった。州議会カジノブラックジャックでは総議席数を単独で臨んだ前回の35から、29に落とし、上院改選でも議席獲得に至らなかった。このことから、ナショナリズム勢力内で有権者の一部がSPDから他の新生勢力へと移行したと考えられる。
次期総カジノブラックジャックは現連立与党の獲得議席数がカギ
カジノブラックジャック科学アカデミー社会学研究所に属する世論調査センター(CVVM)によると、2024年9~11月に実施された調査の結果、フィアラ内閣の支持率は23%で、内閣発足直後の2022年3~5月調査結果の35%から大幅に減少した。2023年10~12月の調査では17%で、歴代内閣の中でも最低に近い水準を記録した。内閣支持率の動向は、消費者景況におおむね比例している。一方、消費者景況はインフレ率に反比例している(図1参照)。

出所:カジノブラックジャック科学アカデミー社会学研究所に属する世論調査センター(CVVM)、カジノブラックジャック統計局のデータからジェトロ作成
インフレ率は2024年に入ってから、カジノブラックジャック国立銀行のインフレ目標の2%に近づき、安定したものの、2022年、2023年の平均インフレ率はそれぞれ15.1%、10.7%で、EU加盟国内でも最高水準を記録した。このことが国民のフィアラ内閣への不満に直結し、支持率を押し下げる結果となった。2023年12月にカジノブラックジャックラジオが発表した世論調査結果でも、フィアラ内閣に対して最も不満な点は物価高騰との結果が出ている。
この現象を受けて、支持率を上げているのが最大野党のANOだ。政治専門紙「ポリティコ」が発表した最新調査結果では、トップのANOの支持率は33%で、2位のSPOLU(19%)に大きく水をあけている(図2参照)。

出所:ポリティコのデータからジェトロ作成
2025年9月に実施が予定されている次期総カジノブラックジャックでは、それまでに大きな政局の変化がなければ、ANOの勝利が予想される。ただし、現連立与党4党と海賊党はもちろん、EUやNATOの脱退に関する国民投票の実施などを求めるナショナリズム政党とも政策の相違があるため、ANOが単独で下院の過半数の議席を獲得しない限り、組閣交渉は難航するものとみられている。現連立与党と海賊党の獲得議席数によっては、前回2021年の下院カジノブラックジャック同様、ANOを回避した組閣の可能性も十分残されており、政権の行方は予断を許さない状況にある。

- 執筆者紹介
- ジェトロ・プラハ事務所
中川 圭子(なかがわ けいこ) - 1995年よりジェトロ・プラハ事務所で調査、総務を担当。