ミレイ政権、規制緩和・国家改造省を新設
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2024年07月08日
アルゼンチン政府は7月5日に政令585/2024号を公布し、省庁の再編を発表した。内務省を廃止し、新たに規制緩和・国家改造省を設置した。従来の内務省の機能は官房長官の下に置く。
政令では、規制緩和・国家改造省の役割について、公的支出の削減や国家機構の効率性向上、運営の変革、行政手続きの簡素化、公務員雇用政策の立案と実行を目的に、国家の規制緩和、改革、近代化に関するあらゆる取り組みについて、大統領や官房長官を支援する責任を負うと定義している。
同日に公布した政令586/2024号により、マウリシオ・マクリ政権(2015年12月~2019年12月)で中央銀行総裁を務めたフェデリコ・アドルフォ・スツルツェネガー氏が大臣に指名された。同氏は、2023年12月20日に公布され、300項目以上の法改正を定めた必要緊急大統領令(DNU)70/2023号「アルゼンチン経済再建のための基盤」(政府、ブラック ジャック 賭け)や、6月28日に国会で成立した「アルゼンチン人の自由のための基盤と出発点に関する法律」(通称:オムニバス法、または基盤法、2024年7月2日記事参照)の策定に深く関わったと言われている。
オムニバス法は7月5日時点で公布されていないが、同法には行政や経済、財政、エネルギーの各分野での非常事態を宣言し、同分野の立法権を行政府に1年間付与することを規定している。スツルツェネガー規制緩和・国家改造相は今後、ミレイ政権の規制緩和、行政改革を担うことになる。同時にルイス・カプート経済相が経済の安定化を担う。
(西澤裕介)
(アルゼンチン)
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