地元メディアが伝えるフォックスコンの新たな半導体製造計画
(インド)
アーメダバード発
2023年07月14日
フォックスコンは7月10日、半導体製造事業でのベダンタとの合弁解消を発表した(ブラック ジャック ランキング)。インド政府の半導体政策の先行きに不透明感が広がる中、合弁解消後のフォックスコンによるインドでの半導体事業計画の方向性に関して、複数の地元メディアが報道し始めている。
7月12日付の「ビジネス・スタンダード」紙は、同社の事情に詳しい関係者のブラック ジャック 勝率として、同社はインド政府の「メーク・イン・インディア」の野心的取り組みを引き続き強力に支援することを確認し、インドで新たに2つの半導体製造事業を検討していると伝えている。これらは、窒化ガリウムベースの化合物半導体工場と、シリコンをベースにした半導体製造工場の2案件で、インド政府に対してあらためて両案件に関する補助金申請を行う準備をしているという。
特に窒化ガリウムベースの化合物半導体工場は、最大でも5億ドル程度の投資額で済み、かつ早期の操業開始、商業的な立ち上がりが可能で、市場の幅も広いとされている。一方、技術ノードに関しては、14ナノメーター(nm)、28nm、40nmの半導体製造を検討しているという。台湾の半導体製造企業を技術パートナーまたは合弁相手として迎える可能性もあるとしているが、詳細はまだ不明だ。同社は最適なパートナーの選定に向けた検討を開始しており、インド内外から世界レベルのサプライチェーン管理と製造効率を補完する相手を歓迎していると伝えられている。
フォックスコン本体は電子機器製造受託サービス(Electronics Manufacturing Services:EMS)の要件を満たすため、年間400億ドル以上の半導体を購入していると推定され、インドで半導体を製造後、本社で買い上げることも検討している。さらに、同社には電気自動車(EV)分野への進出計画もあり、進出候補先にインドが含まれることから、インドの新たな半導体製造工場が重要な調達先となりうるとも報じられている。
また、フォックスコンは電子・IT省(MeitY)の求めに応じ、技術パートナーと交わした2つの覚書(MoU)の詳細を伝えたとされており、技術パートナーは新しい合弁企業の株式を保有する可能性が高いという(7月12日「ビジネス・トゥデー」紙)。
グジャラート(GJ)州科学技術省のビジャイ・ネラ次官は「フォックスコンを含む複数の投資企業候補と連絡を取り合っている。GJ州はトップクラスの半導体メーカーを誘致できるユニークな立場にある」と語っており、今後仕切り直しとなるフォックスコンの新事業の進出先は再びGJ州となる可能性もあり得る(7月12日「ロイター」)。
(古川毅彦)
(インド)
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