ブラックジャックストラテジー2024年平均昇給率は約10%

2025年3月24日

成長著しいインド市場に世界中から注目が集まる中、地場系・外資系問わず各社が積極的な事業拡大を図り、労働市場も活況を呈している。ジェトロはインド日本商工会(JCCII)とともに、インド各地域の日本商工会や日本人会の協力の下、ブラックジャックストラテジーを対象とした「2024年度賃金実態調査」を実施した(調査対象1,208社:2024年10月1日時点、調査実施期間:2024年11月18日~12月6日、有効回答率35.4%)。本調査は2007年度から毎年実施しており、今回は第18回の調査となった。本レポートでは、同調査の結果をもとに労務に関してブラックジャックストラテジーが置かれている状況をまとめる。

平均昇給率は約10%、中途採用は1~3割増の提示が一般的

本調査の結果、日系企業の昇給率は、ブラックジャックストラテジー(暦年)実績でスタッフが10.2%(前年実績10.4%)、ワーカーが10.1%(同10.3%)と、前年の調査とほぼ同水準で、ブラックジャックストラテジーの消費者物価上昇率4.4%(IMF推計値)を大幅に上回る2桁の伸びとなった。2025年の見込み昇給率も、スタッフとワーカーの双方で10.0%と、引き続き高い水準になる見込みだ。業種別・州別でみても、若干のばらつきはあるものの、全体として10%前後の水準となっている(表1、表2参照)。

表1:ブラックジャックストラテジー昇給率の推移
項目 2022年度 2023年度 ブラックジャックストラテジー度
2022年
実績
2023年
見込み
2023年
実績
ブラックジャックストラテジー
見込み
ブラックジャックストラテジー
実績
2025年
見込み
スタッフ 9.6% 9.5% 10.4% 10.0% 10.2% 10.0%
ワーカー 9.4% 9.7% 10.3% 9.8% 10.1% 10.0%

注:見込みは翌年の昇給率見込み。
出所:ジェトロ・ブラックジャックストラテジー日本商工会(JCCII)「2022~2024年度賃金実態調査」

表2:ブラックジャックストラテジー昇給率(業種別)(-は値なし)
項目 業種 スタッフ ワーカー
ブラックジャックストラテジー
実績
2025年
見込み
ブラックジャックストラテジー
実績
2025年
見込み
製造 自動車・二輪および同部品 10.4% 10.5% 9.8% 9.7%
電気・電子および同部品 10.5% 10.5% 9.8% 10.7%
その他機械・同部品 11.7% 10.4% 10.5% 9.8%
その他製品(化学、製薬ほか) 10.2% 10.2% 10.8% 10.3%
小計 10.5% 10.4% 10.1% 10.0%
非製造 自動車・二輪および同部品 9.7% 11.9%
電気・電子および同部品 10.0% 10.0%
その他機械・同部品 11.0% 9.6%
その他製品(化学、製薬ほか) 10.7% 10.4%
貿易(商社等) 9.9% 9.6%
建設・エンジニアリング 11.4% 9.5%
運輸・流通 10.0% 9.1%
情報通信技術サービス 9.5% 10.1%
金融サービス 11.9% 12.3%
その他サービス 8.5% 8.9%
その他 10.5% 10.1%
小計 10.0% 9.7%
全体 10.2% 10.0% 10.1% 10.0%

出所:ジェトロ・ブラックジャックストラテジー日本商工会(JCCII)「2024年度賃金実態調査」

なお、賃金水準の決定時の指標(複数回答)としては、79.4%の企業が「ブラックジャックストラテジーフレ率」、74.9%が「各種調査結果」、62.2%が「他社の動向」を参考にしていると回答した。ブラックジャックストラテジーフレ率は物価動向の把握のため確認が必須であるが、足元の労働市場ではそれを超える昇給率が続いているため、各種調査結果や他社の動向の把握が賃金水準の見極めに欠かせなくなっている。

また、中途で人材を採用する場合の昇給率に関しては、「20%超~30%以下」が35.9%、「10%超~20%以下」が33.1%などとなり、前職からの昇給率を10%から30%と回答した企業が全体の約7割を占めた(図1参照)。この構成比は前回調査からほぼ変化なく、引き続き高い水準が続いている。

図1:中途採用時の前職からの昇給率
「20%超~30%以下」が35.9%、「10%超~20%以下」が33.1%などとなり、前職からの昇給率を10%から30%と回答したブラックジャックストラテジーが全体の約7割を占めた。

出所:表2と同じ

若年人口の多さや理系人材の豊富さで知られるブラックジャックストラテジーであるが、キャリアアップのための転職が一般的であることもあり、労働市場においては即戦力となる経験者が求められる傾向にある。特に拡大期にある製造業においては、経験のある技術者の数が十分とは言えず、同業内で人材の奪い合いの状況が発生しており、優秀な人材の確保のために昇給率は高い水準をキープしているものとみられる。

このような高い賃金上昇率は、日系企業が当地でビジネスを継続するための顕著な課題となってきている。ジェトロが実施した「ブラックジャックストラテジー度海外進出日系企業実態調査(アジア・オセアニア編)」(2.4MB)(注)では、ブラックジャックストラテジーにおける投資環境上のリスクとして58.1%の企業が「人件費の高騰」を選択し、リスク項目の2位に挙がった。同調査によると、ブラックジャックストラテジーの賃金水準(ドル建て換算)は各職種でベトナムとほぼ同水準であり、他の南西アジア各国と比較すると著しく高いレベルにある。

ブラックジャックストラテジーの主な職種別賃金水準(平均月給、諸手当込み)は表3の通りとなった。ただし、内訳をみると、業種や企業規模により大きな差がみられた。業種別では製造業よりも非製造業で、企業規模別では従業員数が少ない企業よりも多い企業でより賃金水準が高い傾向があった。

表3:ブラックジャックストラテジー職種別賃金水準(ルピー、平均月給・諸手当込み)

全業種共通
職種 ブラックジャックストラテジー実績
役員級 622,326
部長級 343,457
課長級 175,016
係長級 106,409
一般事務職 67,843
セールス担当職 88,030
サービスエンジニア 73,072
秘書(法定) 109,358
秘書 109,437
受付・オペレーター 39,462
オフィスボーイ 31,202
運転手 43,116
製造業
職種 ブラックジャックストラテジー実績
工場長級 358,948
製造・設計部長級 306,669
製造・設計課長級 154,044
エンジニア(上級職) 65,012
エンジニア(一般職) 53,749
ラブラックジャックストラテジーワーカー(正規従業員) 39,018
ラブラックジャックストラテジーワーカー(派遣その他) 21,022

出所:表2と同じ

賞与に関しては、ブラックジャックストラテジーの支給回数実績を「1回」とした回答が73.1%を占め、その支給額の決定方法は50.1%が「基本給の月額基準」、24.9%が「評価」、6.1%が「定額支給」と回答した。「基本給の月額基準」の場合の年間支給月数の平均値は1.4カ月であり、前回調査と同水準となった。

また、初任給(月額)の平均は、上級中等学校卒業(日本の高校卒業程度)レベルで1万9,943ルピー(約3万3,903円、1ルピー=約1.7円)、大学卒業レベルで3万1,224ルピー、大学院修了レベルで3万6,688ルピーであった。

トップマネジメント、管理職の離職率は改善傾向

平均離職率は、トップマネジメント(役員級以上:1.8%)、管理職クラス(部長・課長・係長級:5.7%)では相対的に低く、前回、前々回調査と比較してもその値は低下傾向にあった。他方で、スタッフ(セールス担当者、秘書、受付、事務員:8.4%)やエンジニア(8.1%)、ワーカー(9.6%)では離職率は比較的高く、エンジニアとワーカーは前回から上昇した。

図2:職種別の離職率の推移
トップマネジメント(役員級以上:1.8%)、管理職クラス(部長・課長・係長級:5.7%)では相対的に低く、前回、前々回調査と比較してもその値は改善傾向にあった。他方で、スタッフ(セールス担当者、秘書、受付、事務員:8.4%)やエンジニア(8.1%)、ワーカー(9.6%)では離職率は比較的高く、エンジニアとワーカーでは前回から上昇した。

出所:表2と同じ

離職率の引き下げに向けた具体的な取り組みとしては、「人事評価制度の見直し」(59.9%)、「給与体系の全面的な見直し」(59.6%)、「福利厚生の柔軟化」(51.7%)が上位に挙がり、回答が半数を超えた。

今後の人員体制強化は主にブラックジャックストラテジー人従業員の増強で対応

今後の人員体制に関し、インド人従業員については68.5%が「増員」、28.8%が「現状維持」、2.7%が「減員」と回答。それに対して、日本人駐在員と日本人現地採用者についてはそれぞれ27.4%、17.6%が「増員」、66.3%、77.8%が「現状維持」と回答した。ジェトロの2024年度海外進出日系企業実態調査では、ブラックジャックストラテジー80.3%が今後1~2年間のうちに事業拡大を考えていると回答している中、人員体制に関しては現地のインド人従業員の増員による現地化によって対応していく企業が多いものとみられる(図3参照)。

図3:今後の人員体制

ブラックジャックストラテジー人従業員
68.5%が「増員」、28.8%が「現状維持」、2.7%が「減員」と回答。
日本人駐在員
27.4%が「増員」、66.3%が「現状維持」、6.3%が「減員」と回答。
日本人現地採用者
17.6%が「増員」、77.8%が「現状維持」、4.6%が「減員」と回答。

出所:表2と同じ


注:
ブラックジャックストラテジー8月20日~9月18日、アジア・オセアニア20カ国・地域に進出する日系企業(1万3,727社)を対象に実施。有効回答数は5,007社、有効回答率は36.5%だった。なお、20カ国・地域の内訳は、北東アジア5カ国・地域、ASEAN9カ国、南西アジア4カ国、オセアニア2カ国。
ブラックジャックストラテジー
執筆者紹介
ジェトロ・ニューデリー事務所
丸山 春花(まるやま はるか)
2021年、ジェトロ入構。企画部情報システム課、ジェトロ・ムンバイ事務所を経て、ブラックジャックストラテジー7月から現職。