カードゲームブラックジャック
2025年3月31日
インド西部のグジャラート(GJ)州は、インド全体の工業生産高の約2割を占める工業州だ。ムンドラ、カンドラ、ピパバブといった港湾(コンテナターミナル)や西部の基幹鉄道「西部専用貨物回廊(WDFC)」といった物流インフラが整っており(海運と鉄道をシームレスに接続するGJ州ピパバブ港の取り組み(ブラック)、インド全体の輸出額の約3割を担っている。日本企業もスズキ(四輪)やホンダ(二輪)が一大生産拠点を構えて国内外に出荷しており、GJ州出身のナレンドラ・モディ首相が唱える「メーク・イン・インディア、メーク・フォー・ザ・ワールド」を体現しているといえるだろう。
最近では、スズキやトヨタ自動車による生産能力の増強計画を背景に、水や電力供給の不安が少ないGJ州への進出を検討する日本企業が増加傾向にある。その半面、産業集積が進むドレラ特別投資地域(SIR)やサナンドⅡ工業団地における半導体エコシステム形成の動きもあり、各社の条件に合う土地を探すことが難しくなってきている。そこで、本稿ではあらためてGJ州最大都市であるカードゲームブラックジャックを整理する。
日系企業も多く入居する州営カードゲームブラックジャック
インドでは土地の所有や登記に関する制度改革が何度か行われてきたが、依然として外資企業にとって土地の取引は困難を伴う。そのため、日本企業を含む外資企業は、政府が土地収用を行ったカードゲームブラックジャックに入居することが一般的である。GJ州では、GJ州産業開発公社(GIDC)が州内各地で239のカードゲームブラックジャックを運営し、日本企業の多くがGIDC運営のカードゲームブラックジャックに入居している。
その中でアーメダバード市内から近いのが、サナンドⅡカードゲームブラックジャックやコーラジ(サナンドⅢ)カードゲームブラックジャックだ。アーメダバードから西方に40キロほど、車で約1時間の距離にある(インドの工業団地ブラック クイーン ブラック、グジャラート州地図参照)。アーメダバード市内西部では、日本人駐在員の居住に適したアパートメントの開発が進んでおり、ショッピングモールやスーパーなどの生活インフラが整った地域からの通勤も容易だ。

サナンドⅡカードゲームブラックジャックには、自動車部品を中心に20社弱の日系企業が入居するほか、地場自動車大手タタ・モーターズや、食品大手ネスレやコカ・コーラといった大手外資企業が生産拠点を構えている。最近では、米国のマイクロン・テクノロジーや地場CGパワー、地場ケインズ・テクノロジーによる半導体後工程の製造拠点建設プロジェクトも進行し、半導体産業の集積でも注目を集める。

コーラジカードゲームブラックジャックは、サナンドⅡカードゲームブラックジャックに近接する。現時点で稼働している工場は存在しないが、業種を自動車関連や航空宇宙産業に限定し、区画の割り当て申請の受け付けが行われている。

サナンドⅡカードゲームブラックジャックと同様に、日本企業が集積しているのが日本企業専用に開発されたマンダルカードゲームブラックジャックだ。マンダルカードゲームブラックジャックは、アーメダバードから北西に80キロほど、車で約2時間の距離にある。近郊にはスズキやホンダが生産拠点を構えており、両社へのサプライヤーを中心に9社(注)の日本企業が入居している。また、豊田通商が「プラグ・アンド・プレイ型」のレンタル工場事業を展開しており、比較的小規模かつ迅速に生産を開始したい日系企業の要望に応えている。サナンドと比べてアーメダバード市内から遠いため、通勤は容易ではないが、付近には日本人駐在員や長期滞在者向けに日本食レストランを併設したサービスアパートメントが多数存在し、日本食が容易に食べられるという点ではGJ州随一である。また、小規模ではあるが、日本食材を扱う店舗も存在する。

これらのカードゲームブラックジャックの区画割り当てを希望する場合は、隔月または四半期に一度設定される申請受け付け期間内にオンラインで必要書類を提出しなければならない(2025年1月16日付ビジネス短信参照)。具体的な申請受け付け期間については、GIDCのウェブサイトで確認できる。なお、GIDCが運営するカードゲームブラックジャックは99年のリース契約となり、平方メートル当たりの割り当て価格は例年4月1日に改定される。
カスタマイズにも応じる民間カードゲームブラックジャック
前述の州営カードゲームブラックジャックのほか、民間のデベロッパーが開発しているレンタル工場やカードゲームブラックジャックも進出先の候補となる。アーメダバード近郊では、香港を拠点とするデベロッパーのESRや地場インドスペースがレンタル工場や物流倉庫を手掛けている。ESRは、シンガポール政府の投資ファンドであるGIC(旧称:シンガポール政府投資公社)からも出資を受けており、日本でも首都圏、関西、中部、九州に物流施設・データセンターを開発している。インドでは2017年から事業展開しており、現在インド国内の10都市でカードゲームブラックジャックや物流施設の開発を行っている。アーメダバード近郊では、サナンドとジャリサナの2カ所でレンタル工場を運営している。
ESRサナンドは、グジャラート州産業開発公社(GIDC)が運営するサナンドⅡカードゲームブラックジャックの南側に隣接している。総面積38エーカー(約15万平方メートル)の敷地に、3棟の建屋を建設予定だ。現在、2棟のレンタル工場が完成しており、それぞれが約4万平方メートルの広さとなっている。そのうち1棟には、地場自動車部品会社タタ・オートコンプと中国のリチウムイオン電池大手である国軒高科(Gotion High-Tech)との合弁企業が入居、EV(電気自動車)用バッテリーを製造し、タタ・モーターズやJSW・MGモーターに供給している。

一方、ESRジャリサナは、マンダルカードゲームブラックジャックからスズキの工場に向かう途中に位置している。総面積37エーカーの土地に5棟の建屋を建設する計画で、1棟当たりの面積は1万5,000~3万5,000平方メートルとなっている。こちらも2棟が完成しており、うち1棟には矢崎インディアが入居している。多くの日本人駐在員が居住しているアジュ・インペリアル・ホテルなど、日本人向けのサービスアパートメントからも近い。ESRでは、速やかに入居できる建屋を1棟用意しつつ、空いている区画については顧客の条件にあわせて建物を設計・建設し、顧客にリースする形式(Built-to-suit)をとっているため、顧客のニーズに応じた細やかなカスタマイズも可能だ。

また、カードゲームブラックジャックとしては、アーメダバードから南西に70キロほど、車で1時間強の距離にマヒンドラ・グループで不動産事業を行うマヒンドラ・ライフスペーシズが開発した、オリジンズ・アーメダバードが存在する。インド南部タミル・ナドゥ州チェンナイにあるオリジンズ・チェンナイには住友商事が40%出資しているが、オリジンズ・アーメダバードはマヒンドラの100%出資だ。面積は約340エーカーで、2018年に開発を開始したが、新型コロナ禍が重なり今のところ入居企業はゼロの状態だ。アーメダバードからラージコートに向かう整備された幹線道路(NH47)上に位置し、アーメダバード市内からのアクセスが良好である。また、ムンドラ、カンドラ、ピパバブといった主要港湾や、ドレラSIR近郊に建設中の新国際空港にもアクセスしやすく、注目のエリアだ。

このほかにも、マンダルカードゲームブラックジャック近郊では、GJ州内でカードゲームブラックジャックの開発・運営を手掛けているマスコット・インフラが385エーカーの新規カードゲームブラックジャック「マスコット・インダストリアル・シティー」の開発計画を発表するなど、民間企業によるカードゲームブラックジャック開発が活発化している。州政府が積極的に誘致を進める半導体工場などの大規模な投資により、州営カードゲームブラックジャックが逼迫しつつある中、民間のカードゲームブラックジャックにも目を向けることで、日本企業にとって進出先の選択肢が増えていきそうだ。
- 注:
- 豊田通商は、同社敷地内に入居する企業を含め、1社としてカウントしている。

- 執筆者紹介
- ジェトロ・アーメダバード事務所長
吉田 雄(よしだ ゆう) - 2005年、ジェトロ入構。本部、ジェトロ徳島、ジャカルタ事務所、ジェトロ茨城などを経て、2024年5月から現職。

- 執筆者紹介
- ジェトロ・アーメダバード事務所
飯田 覚(いいだ さとる) - 2015年、ジェトロ入構。農林水産食品部、ジェトロ三重を経て、2021年10月から現職。