トルコ中央銀行に初の女性総裁誕生

トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領は、中央銀行総裁にハフィゼ・ガーイェ・エルカン氏を任命した（6月9日付官報32216号大統領令第306号）。シャハプ・カウジュオール前総裁は銀行調整監視機構（BDDK）総裁に任命された（同大統領令305号）。

新たに中銀総裁となったエルカン氏は、トルコ初の女性中銀総裁となる。米国のプリンストン大学などで教育を受け、金融工学博士号を有する。民間企業ではゴールドマン・サックスを最初に幾つかの金融機関でキャリアを積み、5月に経営破綻したファースト・リパブリック銀行（関連ブラック ジャック サイト）の共同最高経営責任者（CEO）を務めた経験もある。

メフメット・シムシェキ国庫・財務相の就任（）に続き、今回のエルカン中銀総裁の就任により、「低金利によるインフレ抑制」というエルドアン大統領の経済政策が正統派金融政策に回帰する可能性が高まったとみられている。また、現地報道によると、現在の実質的マイナス金利の政策金利（1週間物レポ金利）8.5％が今後引き上げられる可能性がある。なお、エルカン新総裁による最初の金融政策会議は6月22日に開催が予定されている。

（中島敏博）