アフリカでのビジネス事例南アのカードゲームブラックジャック、グリーン水素ハブ目指す
参画企業の1つの大手化学品メーカー・サソールに聞く

2025年3月26日

南アフリカ共和国(南ア)は、大統領気候委員会(PCC)の活動を通じて、公正なカードゲームブラックジャック移行への取り組みを進めている。その一環として、南アは2021年に野心的な温室効果ガス(GHG)排出削減目標(NDC)を設定し、2050年までにネットゼロを実現することを目標に掲げている。

国際的な支援としては、2021年の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、先進国とEUの国際パートナーグループが南アと「公正なカードゲームブラックジャック移行パートナーシップ(JETP)」(注1)協定を締結し、化石燃料からの公正なカードゲームブラックジャック移行を後押しするため、パートナーグループが南アに85億ドルの資金提供を約束していた(2022年10月28日付ビジネス短信参照)。

一方、南アでは主に石炭火力発電によって電力供給が行われており、2019年時点で同国の電源構成の約80%を占めている(特集:COP27に向けて注目される中東・アフリカのグリーンブラック)。この厳しい状況を打開するため、政府だけでなく、民間企業も、再生可能エネルギーとクリーンエネルギーソリューションへの投資を促進するイニシアチブを打ち出している。そのイニシアチブの1つが「カードゲームブラックジャック」だ。

ジェトロは今回、ヨハネスブルクに拠点を置く世界的な総合カードゲームブラックジャック、化学品会社のサソールの市場開発担当主任スペシャリストを務めるノマテムバ・コラネ氏に、同社が参画するバール地域でのカードゲームブラックジャック移行産業クラスターの取り組みについて、インタビューを行った(2025年1月20日取材)。

質問:
南アが低炭素カードゲームブラックジャック経済を推進するための課題は。
答え:
他の途上国への参入と同様に、投資家が南アのクリーンカードゲームブラックジャック分野に参入するには、幾つかの障壁を乗り越える必要がある。第1の障壁は、依然として政策や規制の枠組みに不確実性が存在することだ。政府や規制当局はクリーンカードゲームブラックジャックへの移行を奨励し、支援するための安定した政策を提供する必要がある。第2の障壁として、移行に必要なばく大な資金の確保が課題となっている。第3の障壁は、プロジェクトの経済性、金融機関からの融資に関する課題だ。具体的には、高額な初期費用や不確実な投資収益、複雑な金融構造などだ。こうした課題は投資家や貸し手がネットゼロプロジェクトを支援する際の妨げになる可能性があるため、金融機関、投資家、政策立案者、企業の間で協力が必要不可欠だ。
質問:
バール地域にはどのような特徴があるか。「カードゲームブラックジャック(VETIC、 VAAL ENERGY TRANSITION INDUSTRIAL CLUSTER)」について教えてほしい。
答え:
ハウテン州に位置するバール地域は歴史的に工業のハブで、サソールも工業団地に拠点を持つ。バール地域には化学、セメント、鉄鋼、石油精製などの重工業が集積しており、GHG排出量が多い。この産業クラスターの中で、私たちはカードゲームブラックジャック移行に向けた共通のニーズを共有している。
現在、同地域では、世界経済フォーラム(WEF)の「ネットゼロに向けた産業クラスターの転換」イニシアチブ(注2)をモデルにした「カードゲームブラックジャック(VETIC)」というコンソーシアムを組んでいる。VETICは南アフリカ産業開発公社(IDC)主導の下、地域の主要産業や学界、政府、金融、コミュニティーが参加する協力的な取り組みだ。設立の目的は、協力によるリソースの共有とリスク軽減によってバール地域の低炭素移行を加速させることだ。2021年のCOP26で発表されたVETICは、持続可能なエネルギーへの移行を推進するため、将来的に拡張可能なモデルを提供する。また、低炭素・脱炭素への移行とともに、グリーン水素の商業化を目指している。
VETICは、企業や公的機関の連携を生む低炭素エコシステムの仕組みを整えることで、投資リスクの低減と低炭素製品の低価格化につなげ、投資を促す。この取り組みは、低炭素カードゲームブラックジャック市場への参入障壁を取り払い、産業界、政府、その他の利害関係者間の協力を通じてカードゲームブラックジャック移行を加速し、併せて、公正な移行を実現するための実用的かつ革新的な戦略を提供するはずだ。
質問:
VETICコンソーシアムの主要なプレーヤーは。
答え:
大手の南ア企業として、サソール外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますエアープロダクト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、アルセロール・ミタル・サウスアフリカ、オムニア外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますナトレフ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが参加している。公的機関からは貿易競争産業省(DTIC)、IDC、バール経済特区、水道公社ランドウォーターが参画している(表参照)。
表:参画する主要な大企業の概要
企業名 概要
サソール(Sasol)
  • 1950年に設立。サソールケミカルズ、サソールエナジー、サソールエコFTという3つの市場の事業を持つグローバルな化学、カードゲームブラックジャック企業。
  • 世界22カ国で高品質な製品(化学品、カードゲームブラックジャック、航空燃料)を生産・販売。
エアープロダクト
(Air Products)
  • 1969年に設立。
  • エアープロダクト南アフリカは、南部アフリカ地域に幅広い産業用および特殊ガス製品を製造、供給、販売。
アルセロール・ミタル・サウスアフリカ
(AMSA)
  • 1928年に設立。前身のイスコールから発展した。
  • サハラ以南のアフリカ最大の鉄鋼メーカー。2023年には280万トンの液体鋼を生産。
オムニア
(Omnia)
  • 1953年に設立。
  • 農業、鉱業、化学産業向けの化学品の製造、それらに特化したサービスやソリューションを提供。
  • 25カ国で事業を展開し、40カ国にわたる流通ネットワークを持つ。
ナトレフ(NATREF)
  • 南アフリカ唯一の中規模内陸原油精製所。
  • ナトレフ精製所は、サソールオイルとトタル南アフリカの合弁事業

出所:各社ウェブサイトを基にジェトロ作成

質問:
グリーン水素の商業化を可能にするメカニズムは。
答え:
VETICは、バール地域のグリーン水素商業化戦略(GHCS、2022年12月28日付ビジネス短信参照)の触媒として機能し、グリーン水素の導入を支援する環境を整えている。また、経済的、技術的な障壁に対処し、主要な利害関係者間との協力的なエコシステムの形成を促進することで、需要を喚起し、グリーン水素のハブになることを目指している。取り組みは次のとおり。
  • 既存のグリーン水素需要の特定:グレー水素からグリーン水素への移行を積極的に推進するバール地域とその周辺地域の顧客基盤を活用する。この既存の需要がグリーン水素ハブの重要な基盤となる。
  • 経済的に実行可能なプロジェクトの促進:VETICエコシステム内のサプライヤー、オフテイカー、その他の関係者を結びつけることで、グリーン水素プロジェクトを経済的に実現可能にする。
  • 技術導入の促進:グリーン水素技術の導入を促進するため、研究開発機関と協力してイノベーションハブを設立する。
  • スケーラビリティーとコスト競争力の向上:投資機会の提供と産業の集積によって、コストを削減しながら、グリーン水素の利用可能性とアクセスを増やす。
質問:
南ア以外からの参加や、関心は寄せられているか。
答え:
ドイツ国際協力公社(GIZ)は、VETICに対して資金やリソース支援ができないか関心を寄せている。世界経済フォーラムで、VETICはアフリカの主要なカードゲームブラックジャック転換産業クラスターとして認知が高まってきており、GIZのほか、オランダのハーグに拠点を置く投資ファンドのクライメート・ファンド・マネジャーズ(Climate Fund Managers)とも連携を模索している。
質問:
日本企業がこのクラスターに参加できる可能性は。
答え:
VETICのマスタープランの中でも、日本企業の投資を歓迎している。専任のプロジェクト管理オフィス(PMO)が協力し、このマスタープランを開発して低炭素経済への投資機会を特定し、優先順位を付ける。PMOはさまざまなネットワーキングの場も提供する。資金調達に関しても、官民パートナーシップ(PPP)、政府助成金、国際資金調達など多様な選択肢が提案可能だ。VETICの主要市場は多様で、技術プロバイダーと産業エンドユーザーの両方を包含しており、日本企業にとっては、投資とイノベーションの両面で魅力的な場となる。
質問:
VETICへ参画することで、どの分野のビジネス拡大が期待できるか。
答え:
次のようなことが想定される。
  • 再生可能カードゲームブラックジャック:太陽光、風力、地熱など、再生可能カードゲームブラックジャック技術を提供する企業ならば、クラスター内の潜在的な顧客を開拓できる。
  • カードゲームブラックジャック貯蔵ソリューション:再生可能カードゲームブラックジャックの安定供給の難しさに対処するため、信頼性のあるカードゲームブラックジャック貯蔵技術へのニーズが高まっている。バッテリー貯蔵、揚水発電、その他のカードゲームブラックジャック貯蔵技術の市場を開拓できる。
  • 脱炭素技術:炭素回収・利用・貯蔵(CCUS)やその他の脱炭素ソリューションを提供する企業ならば、排出削減に重点を当てるクラスターの中で親和性の高い市場を見つけることができる。
  • グリーン水素技術:生産、貯蔵、輸送、技術に関するニーズが高い。
  • 法人顧客:VETICの参画メンバー自体がクリーンなカードゲームブラックジャック源への移行を求める顧客となる。なお、VETICの参画メンバーは、再生可能カードゲームブラックジャックやグリーン水素の購入だけでなく、カードゲームブラックジャック効率の向上などにも関心がある。

注1:
JETPは、パートナー国の化石燃料からの移行をドナー国が支援する目的で立ち上げられたパートナーシップ。パートナー国でのGHG排出量の多いインフラの早期退役を加速し、再生可能カードゲームブラックジャックなどへの投資を支援する。日本は2022年に米国と共同リード国として、インドネシアとのJETPを立ち上げた()。
注2:
ネットゼロ達成が困難なセクターの脱炭素化を目指し、世界経済フォーラム(WEF)が2011年11月にCOP26に合わせて立ち上げたイニシアチブ。産業やクラスターを横断的に捉えた取り組みを推進している(関連オンライン カジノ ブラック ジャック)。日本では神奈川県川崎市が2023年1月に「川崎カーボンニュートラルコンビナート」として日本で初めて参画した。
カードゲームブラックジャック
執筆者紹介
ジェトロ・ヨハネスブルク事務所
トラスト・ムブトゥンガイ
ジンバブエ出身。2011年から、ジェトロ・ヨハネスブルク事務所勤務。主に南部アフリカの経済・産業調査に従事。

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今後記事を追加していきます。

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