通関業務に関する手数料規則の改正を発表

(サウジアラビア)

リヤド発

2024年09月13日

サウジアラビアのザカート・税・税関庁(ZATCA)は9月6日、通関業務に関する手数料規則の改正を発表した。

今回発表の次の3点は10月6日からの施行予定としている。

  1. 「輸出」通関手数料の免除。
  2. 「輸入」通関手数料に関し、新計算方法を導入。これにより、通関申告処理業務の手数料を輸入品価格の0.15%とする。
  3. オンラインショップを経由して到着した個人貨物の通関申告処理業務に対して、貨物の価額が1,000リヤル(約3万8,000円、1リヤル=約38円)を超えない場合に限り、一律手数料15リヤルを導入する。

手数料を免除する輸出に関する通関業務には、次の6項目も含まれている。

  1. 通関申告処理業務
  2. コンテナ施錠業務
  3. 港湾荷役業務
  4. X線検査
  5. 通関データ交換
  6. 専門研究所でのサンプル分析交換

今回の改正により、輸入に関する通関業務手数料として、保険料と送料を含む輸入品価格の0.15%に基づき、手数料が計算される。また、輸入手数料の上限は500リヤル、下限は15リヤルとなったほか、関税や税金が免除される貨物には130リヤルの特別上限を設ける。

ジェトロによるZATCAへのヒアリングでは、現在は輸入品ごとにX線検査などの必要性を確認し、それに基づいて輸入通関手数料を計算しているため、事前に手数料を計算することは困難だが、新計算方式の導入により、手数料の事前計算が可能となった。

ZATCAは「今回の改正で、輸出への通関手数料免除により、国内の輸出企業、特に中小企業の経済的負担軽減につながり、輸出の効率性と競争力を高める。また、輸入業務の手数料に関する新たな仕組みは、輸入コスト削減に貢献する」と述べた。新しい措置は輸出入者の信頼を促進し、透明性を向上させることも目的とし、通関業務を発展、サウジアラビアを世界的な物流ハブにするという「ビジョン2030」に沿った目標に積極的に貢献するとしている。

(平田若菜)

(サウジアラビア)

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