TSMCと米アムコー・テクノロジーが半導体エコシステム拡大に向けて連携
(米国)
ロサンゼルス発
2024年10月15日
半導体ファウンドリー(受託製造)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)と、米国最大の半導体組み立て・テスト(OSAT)企業であるアムコー・テクノロジーは10月4日、両者が協力して先端パッケージングとテスト機能を米国アリゾナ州にもたらし、同地域の半導体エコシステムをさらに拡大するための覚書に署名したことを発表した。
TSMCは、アリゾナ州フェニックス市に世界最先端の半導体製造工場を建設するために、合計650億ドル以上を投資すると発表しており(関連ブラック ジャック ディーラー)、アムコ―・テクノロジーも、同州ピオリア市で先端パッケージングとテストを行うための施設建設を発表していた(2023年12月6日記事参照)。両社はこれまでも高性能コンピューティングや通信などの重要な市場をサポートするために協力してきたが、今回の覚書では、TSMCとアムコー・テクノロジーはピオリア市で行われる先端パッケージングとテストのサービスを、ターンキー方式(注)で契約するとしている。半導体製造プロセスにおいて前工程を担うTSMCと、後工程を担うアムコー・テクノロジーが緊密に連携することによって、半導体製品全体としてのサイクルタイムが短縮されることになる。
TSMCは本連携に対し、「われわれの顧客は高度なモバイルアプリケーション、人工知能(AI)、高性能コンピューティングに対する課題解決のため、先端パッケージング技術にますます依存するようになっている。フェニックス工場の価値を最大化し、米国の顧客にさらに包括的なサービスを提供するために、アムコー・テクノロジーと緊密に連携することを楽しみにしている」とコメントしている。また、アムコー・テクノロジーのジエル・ルテン最高経営責任者(CEO)は「このパートナーシップの拡大は、回復力のあるサプライチェーンを確保しながら、イノベーションを推進し、半導体技術を進歩させるという当社の取り組みを強調するもの」と述べている。
(注)顧客が製品やサービスをすぐに利用できる状態で提供すること。
(堀永卓弘)
(米国)
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