世界最大規模の国際消費財見本市アンビエンテが3年ぶりにフランクフルトで開催
(ドイツ)
ミュンヘン発
2023年02月16日
世界最大規模の国際消費財見本市「アンビエンテ(Ambiente)」が2月3~7日にドイツのフランクフルトで開催された。テーブルウェア、キッチン用品、インテリア、文房具、ギフト雑貨などさまざまな消費財が幅広く展示された。本見本市は1949年以降、毎年開催されてきたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で2021年と2022年は中止となり、今回3年ぶりの開催となった。
主催したメッセフランクフルトの2月7日の発表によると、4,561社が出展、170カ国・地域から約15万4,000人が来場し、うち外国からの来場者は70%にのぼった。新型コロナウイルス感染拡大などの影響で来場者数が減少した前回2020年の来場者数10万1,114人から大きく回復した。
今回からアンビエンテに加えて、シーズナルデコレーションの国際見本市「クリスマスワールド(Christmasworld)」とホビー・クラフト・DIY用品専門の国際見本市「クリエイティブワールド(Creativeworld)」が同時開催となり、充実した展示が行われた。日本からも48社が出展し、陶磁器、包丁、ガラス製品をはじめとする工芸品、文房具や日用品など日本企業の独自の技術を生かした魅力的な商品が来場者の関心を集めていた。
前回(2020年5月11日付地域・分析レポート参照)に引き続き、サステナビリティーは本見本市での重要なテーマだった。サステナビリティーの観点で事前審査を通過した事業者がエシカル(倫理的)スタイルのマーク掲示ができる仕組みに加えて、今回初の取り組みとしてエシカルスタイルの認証を受けた商品が集結する「エシカルスタイルスポット(Ethical Style Spots)」という特設エリアが2カ所設けられた。また、「サーキュラーマテリアルズフォーフューチャーダイニング(Circular Materials for Future Dining)」という特設エリアでは、リサイクル素材やプラスチックの代替素材など革新的なサステナブル素材が展示されていた。
一方で、新たなテーマ「フューチャーオブワーク(Future of Work)」による特設エリアも、多くの来場者の注目を集めていた。新型コロナウイルス感染拡大を経て、テレワークの拡大など働き方が変わり、オフィスの在り方、役割なども変化してきている。そのトレンドを反映し、人々の交流の場としてのオフィスづくりなど、さまざまな新たな可能性が展示されていた。
次回のアンビエンテは2024年1月26~30日にフランクフルトで開催予定。
(宮林和夢)
(ドイツ)
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