フランクフルトでホームテキスタイル国際見本市「ハイムテキスタイル2023」が開催
(ドイツ)
ミュンヘン発
2023年01月17日
世界最大のホームテキスタイル国際見本市であるハイムテキスタイルが1月10~13日に、ドイツのフランクフルトで開催された。繊維、糸、生地、機能性テキスタイル、壁紙などの素材から、カーテン、ベッドリネンやバス用品などの家庭用繊維用品まで幅広く展示され、同見本市で発信されるトレンドが業界動向になるとされる。
ハイムテキスタイルは1971年以降、毎年1月にフランクフルトで開催されてきたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2021年は中止、2022年は6月に開催時期を変更して実施したため、今回3年ぶりの通常開催となった。
主催者の2023年1月13日発表によると、129カ国から約2,400社が出展し、通常開催だった2020年の出展社数(2,918社)と比べると17.8%減となった。ただし、開催時期を変更して実施した前回(2021年)の952社からは2.5倍に回復した。出展社の国・地域を多い順にみると、中国、インド、トルコ、パキスタン、イタリア、ドイツ、スペインなどとなった。主催者ホームページで確認できた限り、日本からの出展は5社で、壁紙やテキスタイルデザインなどを手掛ける企業が多かった。
一方、今回の来場者数は約4万4,000人だった。通常開催だった2020年(5万8,740人)と比べると25.1%減だったが、前回の来場者数(4万656人)からは8.2%増だった。来場者の国を多い順にみると、ドイツ、イタリア、トルコ、米国、英国、フランス、オランダなどとなった。
今回のハイムテキスタイルのトレンドは持続可能性で、自然由来の原材料やリサイクル部材を使った素材開発に注目が集まった。世界の繊維業界は長年、持続的な生産過程や透明性の高いサプライチェーンの構築に取り組んでおり、会場では、多くの出展ブースで持続可能な製品や解決策が提案された。また、こうした製品の出展社ブースを訪問する「グリーンツアー」などが企画された。
次回の「ハイムテキスタイル」は2024年1月9~12日に開催される予定。
(高塚一)
(ドイツ)
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