特集:アフリカ・スタートアップ:物流・運輸の変革者に聞く個人運送業者と連携で独自ネットワーク構築(コートジボワール)
2019年11月8日
カンタル(Kamtar)は、2018年設立の、陸上輸送サービスを提供するスタートアップだ。現在、コートジボワールとセネガルでサービスを展開。都心部のみならず、国内各地で個人経営の運送会社と提携し、以前よりも効率的な輸送を可能にする独自のネットワークを築いている。最高経営責任者(CEO)のダレス・ンドゥリ氏に同社の取り組みと今後の展望を聞いた(10月21日)。
- 質問:
- 会社の概要は。
- 答え:
- 顧客からの注文をオンラインプラットフォームや電話、フェイスブック(Facebook)のページから受け付け、提携している各地の運送会社に発注するサービスを展開している。主にBtoBの輸送を請け負っており、現在の顧客数は約450社だ。その分野は通信販売、食品の輸入代理店、農業資機材販売、スポーツ用品小売り、建設業など多岐にわたる。当社には現在、営業やマーケティング担当など40人が在籍している。取り扱い件数は、設立した2018年2月から同年12月までで3,000件を超え、2019年は1万件に達する見通しだ。2019年の売り上げは10億CFAフラン(約1億8,000万円、1CFAフラン=約0.18円)の見込み。
- 質問:
- 起業の背景と現在展開しているサービス内容は。
- 答え:
- コートジボワールの輸送業界は、一部の運送会社が独占する閉鎖的な市場で、発注できる運送会社と配送地域が限定される傾向にあった。また弊社のように、輸送経路と運送会社の無料 ゲーム ブラック ジャックを一元管理する企業もこれまで存在せず、各社が自ら手配する必要があった。そこで、効率的で迅速な輸送を提案するワンストップの配送手配サービスに商機があると考えた。運搬距離、貨物量にもよるが、大型荷物の配送が3,000CFAフラン、バイクによる小型荷物の配送は1,000CFAフランから利用できる。大型トラックによる引っ越しは1キロメートル当たり900CFAフランで提供しており、企業オフィスの移転を中心に受け付けている。
- 輸送車両は、自社では保有しておらず、提携する運送会社の車両で配送している。現在、コートジボワールでは、各地の運送会社との提携により約3,000台のトラック、約500台の小型輸送車、約100台のバイクが配送可能で、運送会社の待機場所は100カ所以上に上る。また、提携している運送会社の約7割は個人事業者だ。各地域の個人事業者とも提携して、従来はなかった輸送ルートを新規開拓することで、独自の輸送ネットワークの構築に成功した。当社が仲介することで、各地の個人運送業者の商機を拡張して市場に取り込むとともに、顧客に対してはニーズに即した効率的で迅速、かつ適切な輸送方法を提案することができている。
- 質問:
- 今後の事業展開の見通しや日本企業との連携可能性は。
- 答え:
- 事業拡大のため、来年はベンチャーキャピタルからの資金調達を計画している。中長期的計画ではブルキナファソ、マリ、ギニア、トーゴ、ベナンなどの西アフリカのフランス語圏でサービスを展開する予定だ。各国の運送会社と提携して、輸送経路を拡張したいと考えており、日本の運送関連企業との連携にも関心がある。また、顧客からの注文を受け付けるオンラインプラットフォームの改良など、技術的側面での連携にも期待している。
- 執筆者紹介
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無料 ゲーム ブラック ジャック・アビジャン事務所
尾山 裕緒(おやま ひろお) - 2012年、無料 ゲーム ブラック ジャック入構。途上国貿易開発部途上国貿易開発課、無料 ゲーム ブラック ジャック山梨、対日投資部対日投資課を経て、2019年3月から現職。