EUの日本産食品への輸入規制、8月3日に全廃へ

(EU)

ブリュッセル発

2023年07月18日

欧州委員会は7月13日、2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故以降、日本産食品に適用してきた輸入規制を全廃すると発表した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。同日に開かれた日EU首脳協議で、欧州委のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長が全廃を表明した。欧州委は現行規制を廃止するとした実施規則外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを採択し、7月14日にEU官報に掲載された。掲載から20日後、すなわち8月3日に全廃される。

日本産食品への輸入規制は2011年3月末に始まったが、2年ごとに見直され、対象県や規制品目が段階的に減らされてきた。前回(2021年9月)の見直し後は、東北や関東などの計10県について、野生のキノコ類、一部の水産品、山菜類などの規制品目をそれぞれ定め、輸入時の放射性物質検査証明書の提出を求めていた。EUは対象産品に対し1キロ当たり100ベクレルという厳しい上限値を設けていたが、欧州委は「規制値は常に順守されており、日本の管理・モニタリング制度は有効性を示している」と評価した。

欧州委は規制を全廃する一方で、日本政府は引き続き農水産品への放射能の影響をモニタリングすることが重要と指摘。特に福島第一原発のALPS処理水の放出場所に近い魚や水産品、海藻に関するブラック ジャック ブラック クイーンを公開することを求めた。

(滝澤祥子)

(EU)

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