ユニクロがイタリア初進出、ミラノに1号店
(イタリア)
ミラノ発
2019年09月18日
カジュアル衣料品ブランドのユニクロのイタリア1号店が9月13日、ミラノでオープンした。現在は全世界22の市場で2,000以上の店舗を構える同社にとって、欧州では9カ国目の進出となる。
日本発アパレルブランドの進出に注目が集まる
イタリア初出店となる店舗は、ミラノの中心ドゥオーモから目抜き通りをまっすぐに進んだ繁華街に位置する。平日にもかかわらず、9月13日は開店前から店舗前は多くの人でにぎわった。入店を待つ人々は、長蛇の列を作り、関心の高さをうかがわせた。地元メディアでも、「質と価格が最高に均衡の取れた日本のブランド」(「イルソーレ24オーレ」紙9月17日)として紹介されており、カジュアルさと品質の良さの共存といった、同社が持つ特徴に注目が集まっている。
店内にはTシャツ専門のエリアも設けられ、訪れた人々は江戸浮世絵がプリントされたTシャツなどを手に取り、興味深そうに眺めていた。ユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、イタリアでのブランド展開に当たり、「将来的には、イタリアのデザイナーともコラボレーションしたい。しかし、デザイナーの方々にはわれわれのブランドや製品の哲学と協調してもらうのも大切だ」と述べた。開店のテープカット時には、ジュゼッペ・サーラ・ミラノ市長も登場。大型アパレルブランドのミラノ進出を歓迎した。
オンライン販売も展開
ユニクロは、店舗のみならず、オンラインでも販売を行っている。イタリアのファッション業界では、実店舗とともにオンラインでも購入できる環境を整えるのは必須となってきており、店舗を通じて認知度を高めた後に、オンラインでも売り上げを伸ばせるかもポイントだ。イタリア統計局(ISTAT)の9月6日の発表によると、イタリアのeコマース市場は、2019年7月は前年同月比で23.2%増、第2四半期でも前年同期比で13.9%増の伸びをみせており、市場は大きく広がっている。
(山崎杏奈)
(イタリア)
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