5月の自動車生産、前年同月比16.2%減の12万6,161台

(タイ)

バンコク発

2024年07月04日

タイ工業連盟(FTI)は6月25日、5月の自動車生産台数が前年同月比16.2%減の12万6,161台だったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(添付資料表参照)。今回の発表によると、5月の部門別では、乗用車が7.7%減の4万6,951台、開放式の荷台がある小型貨物自動車・ピックアップトラックなどの商用車が20.5%減の7万9,210台だった。自動車生産台数全体の70.4%を占める輸出向けは1.0%減の8万8,808台、国内販売向けは38.6%減の3万7,353台だった。

2024年1~5月累計の自動車生産台数は前年同期比16.9%減の64万4,951台だった。部門別では、乗用車が11.3%減の24万190台、ピックアップトラックなどの商用車が19.9%減の40万4,761台。また、輸出向けが2.5%減の43万4,416台、国内販売向けが36.2%減の21万525台だった。

国内販売台数では、家計債務上昇に伴う自動車ローンの審査厳格化により、5月は前年同月比23.4%減の4万9,871台。1~5月累計は前年同期比23.8%減の26万365台だった。

企業の動向をみると、中国メーカー(注1)は、バッテリー式電気自動車(BEV)を中心に、2024年に入っても販売の攻勢を強めており、1~4月累計の乗用車販売シェアは20.2%、2023年通年では17.1%だった。他方、日本メーカーのシェアは1~4月累計では62.5%で、2023年通年では67.0%だった(添付資料図1参照、注2)。

商用車販売シェアでは、1~4月累計の中国メーカーは4.2%、2023年通年では7.1%だった。日本メーカーのシェアは1~4月累計で86.3%で、2023年では84.2%だった(添付資料図2参照)。自動車全体の総販売シェアをみると、中国メーカーの1~4月累計は10.5%、2023年通年では10.9%だった。日本メーカーの1~4月累計は76.9%、2023年通年は77.8%だった(添付資料図3参照)。

5月の完成車の輸出台数は前年同月比3.4%増の8万9,284台、その輸出額は14.7%増の約631億バーツ(約2,776億円、1バーツ=約4.4円)だった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は12.9%増の約838億バーツだった。

1~5月累計では、完成車の輸出台数が前年同期比2.3%減の42万9,969台、輸出額は9.9%増の約3,004億バーツだった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は9.2%増の約4,016億バーツだった。

(注1)中国企業には、長城汽車(GWM)や上海汽車(MG)、哪吒汽車(NETA)、BYDなどが含まれる。

(注2)国内販売台数に占めるブランド別のシェアは、本稿執筆時点(出所:タイ国トヨタ)で入手可能だった2024年1~4月のデータに基づいて作成している。

(高谷浩一、チャナットパット・スクマ)

(タイ)

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