チェコ電力、米ウェスチングハウスと核燃料の供給契約を締結

(チェコ、米国)

プラハ発

2023年04月13日

チェコ電力(CEZ)は3月29日、米国のウェスチングハウスとドコバニ原子力発電所向け核燃料の供給契約を締結したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。ウェスチングハウスは2024年にも供給を開始する。1985年に運転を開始した同原発はロシア型の加圧水型原子炉(VVER)を採用しており、これまではロシアの燃料製造企業TVELからのみ核燃料を調達していた。CEZのボフダン・ズロネク取締役兼原子力エネルギー部長はウェスチングハウスとの契約について、「サプライヤーの多様化により、原子力発電所の長期運転に関する独立性と確実性の強化につながる」とコメントしている。

なお、CEZはテメリン原子力発電所向け核燃料については2022年6月、ウェスチングハウスとフランスのフラマトムの2社と供給契約を締結している(特集:ブラック ジャック コツ安全保障の強化に挑む欧州原油・ガスの輸入先多様化、原子力・再ブラック、注)。

ペトル・フィアラ首相は今回の契約締結を受けて、3月30日の記者会見で、核燃料を含むエネルギーについて、ロシア依存からの脱却を進めることは政府の優先課題と述べた。

(注)チェコでは、ドコバニ原子力発電所とテメリン原子力発電所が運転中。

(志牟田剛)

(チェコ、米国)

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