第1四半期のGDP成長率は前年同期比4.4%

(ハンガリー)

ブダペスト発

2018年06月13日

ハンガリー中央統計局(KSH)は6月5日、2018年第1四半期の実質GDP成長率(季節調整前)を前年同期比4.4%(表1参照)、前期比では1.2%と発表した。5月15日発表の速報値からの変更はなかった。

表1 産業別の実質GDP成長率(前年同期比、季節調整前)

産業別でみると、鉱工業が前年同期比2.0%増で、うち製造業は2.5%増だった。2014~2020年のEU中期予算の利用が進む建設業は22.5%増と好調なほか、サービス業が4.9%増と成長の牽引役となり、GDP成長率4.4%のうち2.6%分がサービス業の増加によるものだ。

需要面では、個人消費支出が前年同期比で5.1%増と成長に大きく寄与した。賃金の上昇により、消費が拡大している。総固定資本形成は建設と機械・設備への投資が大きく増加し、17.1%増となった(表2参照)。

表2 項目別の実質GDP成長率(前年同期比、季節調整前)

貿易収支は、名目で6,710億フォリント(約2,684億円、1フォリント=約0.4円)の黒字となった。輸出は前年同期比で3.5%増となり、そのうち財は3.1%増、観光を含むサービスは5.4%増だった。輸入は3.8%増で、財が5.1%増となった一方、サービスは2.8%減少した。

前期比での第1四半期の実質GDP成長率は1.2%となった。産業別では、前年同期比で0.6%減となった農林水産業は、前期比では2.2%増と回復傾向にあり、サービス業は1.5%増だった。需要面では、個人消費支出が1.3%増、総固定資本形成は5.9%増となっている。

(三代憲)

(ハンガリー)

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