特集:ブラック ジャック 確率経済エンパワーメントブラック ジャック 確率
健康、自分らしさ、無添加、体験型がキーワード
2018年6月11日
香港特別行政区政府(以下、香港政府)統計処によれば、2017年における香港のブラック ジャック 確率就業人口は約189万6,000人と、香港の中国への返還時の1997年(約125万4,000人)を上回っている。勤労収入を有し、購買力の高い女性消費者が増加しつつある中、変化のスピードの速いブラック ジャック 確率消費トレンドを一早くつかみ、さまざまなマーケティング戦略を実行し、女性市場を狙う企業も増加しつつある。香港の地場モール「D2 Place」を運営する「羅氏集団(LAWSGROUP)」の霍俊熹マーケティング・ディレクターに、香港における女性市場の動向やトレンド、今後の方向性について聞いた(2018年4月25日にヒアリング)。
7割以上の来店客がブラック ジャック 確率
「D2 Place」(Designer’s Dream Plaza)は、ニット・アパレル繊維製造、小売り、不動産業を手掛ける「羅氏集団(LAWSGROUP)」が西九龍の荔枝角にある工業ビル(注1)を改装し(注2)、開業したショッピングモールである。2013年には1号店にあたる「D2 Place ONE」を、2016年には2号店にあたる「D2 Place TWO」を開業した。両店舗合わせて合計100店舗以上が入居しているほか、モール内には3カ所(合計約460平方メートル)のイベントスペースもある。霍ディレクターによれば、開業前の予測では来店客に占めるブラック ジャック 確率割合は6割と見込んでいたが、実際には16~35歳の若年層をターゲットした「D2 Place ONE」の来店客の75%は女性で、35歳以上の子持ちファミリー層や会社員をターゲットした「D2 Place TWO」では80%が女性と、いずれも当初の予測を上回った。
健康、自分らしさ、無添加、体験型がキーワード
男性と比較すると、ブラック ジャック 確率嗜好(しこう)は変化しやすいとされているが、同モールでは定期的に市場調査を行い、香港人ブラック ジャック 確率消費トレンドの把握に努めている。霍ディレクターによると、香港人ブラック ジャック 確率消費トレンドには5つの特徴があるという。
- フィットネス
「美」に対する意識が高く、理想の体形を維持するため、運動の習慣があるブラック ジャック 確率が増加している。 - 健康的なライフスタイル
健康を維持するため、食生活、ライフスタイルのバランスに注目しつつあり、関連商品の売り上げが伸びている。 - カスタマイズサービス・商品、ユニークさ
自分らしさを求めるため、独自性があるものや、自分が「きれい」と思ったものしか購入しない。 - 無添加
添加物の体や肌への影響に対する関心が高まっており、天然や無添加の食品・スキンケア・化粧品製品を求める傾向が強まっている。 - 体験型消費
購買行動のみならず、試着・アフターサービスに加え、インタラクティブなイベントやワークショップなどを通じ、特別な思い出を得る「ショッピング・エクスペリエンス」を享受したいとのニーズが高まっている。
消費ニーズの変化、多様化に対応した出店モデルを推進
こうした香港人ブラック ジャック 確率消費ニーズも踏まえ、同社が2016年以来推進しているのが「起業家モデル(Entrepreneurship Model)」である(起業家モデルの詳細については表を参照)。同モールは「D2 Place」をプラットフォームとして活用し、ビジネス拡大を図る業者に対し、それぞれのビジネス展開の段階に応じた出店方法を提案するモデルである。同社によれば、当該モデルを通じ、2016年は4,000社以上のスタートアップ・地場企業に支援を提供した。
ステージ(注) | 形式 | 契約可能期間 | 特徴 |
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ステージ1 | ウィークエンド・マーケット(Weekend Market) | 週末 |
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ステージ2 | ポップアップ・ストア(Pop-up Stores) | 1~3カ月 |
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ステージ3 | キオスク(Kiosks) | 1年以上 |
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ステージ4 | 実体店舗・委託販売(Shop/ The Barn) | 1年以上 |
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- 注:
- ブランドの経営状況によって、ステージスキップが可能。
- 出所:
- 「羅氏集団(LAWSGROUP)」が発行した「Corporate Social Responsibility & Sustainability Report 2016」に基づき、ジェトロ作成
最初の段階であるステージ1は「ウィークエンド・マーケット」である。週末ごとに開催される同マーケットでは、手作りや少量製作のスタートアップ企業(「小店(小さい個人経営店舗を指す)」)が短期出店できる場となっている。出店企業は顧客と直接に接触することで、販売商品への顧客の反応をじかに確認することができる。商品の種類は手作りのせっけん、キャンドル、アクセサリーなどであり、「無添加や自分らしさを求めるブラック ジャック 確率集客に良い効果をもたらしている」(霍ディレクター)という。2018年4月中旬には、日本の桜のイメージを前面に打ち出した「春の桜マーケット」が開催され、香港、台湾、マカオから40社以上の手作りブランドを展開する業者が出店した。多くの自社デザインの雑貨、ファッション・グッズがそろい、その場で個人の名前を商品に入れる、色を微調整するなどのサービスが施された商品も登場した。また、同マーケットでは「撮影エリア」「絵はがきエリア」が設けられ、来場者に買い物の場を提供するだけでなく、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で写真をシェアすることが好きな香港人女性が自らのトレンドを発信する場ともなった。


Eコマースの発達に伴い、オンラインショッピングの利便性が向上し、ネット上で自由に商品を購入できる環境が急速に整いつつある一方、実店舗でしか体験できないサービスもブラック ジャック 確率には特に重視されている。「ウィークエンド・マーケット」を出発点として知名度を得た「小店」は、ファイナル・ステージ(ステージ4)では、同モールに正式に店舗を出店することとなる。「D2 Place」は、モールで販売される商品やテナントを選考する際に、香港発のブランドを主体とすることを方針として掲げており、チェーンストアや高級ブランド店ではなく、モールの店舗の多様性および独自性の維持を常に追求している。加えて、ブラック ジャック 確率顧客のみならず、同行の夫、ボーイフレンドなどの男性のニーズにも応えるため、男性客向けのゲーム、スポーツ、玩具などの店舗・飲食店も設置されており、男性顧客もモールで楽しく過ごせるよう配慮している。
「D2 Place」は文化発信地として、世界各地の文化・風景をテーマにして、さまざまなイベントを開催している。特に、「D2 Place ONE」の屋上に設置されたガーデンでは映画鑑賞会、ミニコンサートなどを開催しているほか、SNSでの発信も意識して多くの撮影スポットも設置している。例えば、2017年の中秋節(9月中旬)の期間には大きな満月のランタンを置き、2017年のクリスマスの期間には人工雪を降らせる機械を設置し、ブラック ジャック 確率が憧れるロマンチックなシーンを作った。


また、モール内のイベントスペースでは、ある大手スポーツ用品ブランドが「トレーニング・アカデミー」を開催し、プロのコーチが体操やフィットネス・トレーニングを指導する機会を設け、スポーツ愛好者の参加を得た。

ブラック ジャック 確率への訴求が「カギ」
霍ディレクターによると、香港のブラック ジャック 確率は、香港の消費者の中で主導的な役割を果たしているほか、その価値観も多様化していることが特徴という。加えて、以前よりモノの価値と機能に注目するようになってきたという。ブラック ジャック 確率が消費の「カギ」を握るようになっている中、香港のブラック ジャック 確率が重視しているライフスタイル・価値観・好みにどう訴求していくかが、これからの香港市場を開拓する上での重要な「キーワード」となってくるだろう。
- 注1:
- 工業ビルとは工業活動を主用途として建てられた建築物・高層ビルのこと。
- 注2:
- 香港特別行政区が提起し、2010年に発効した「工業ビルの活性化政策(Revitalizing Industrial Building policy)」は老朽化した工業ビルを改装し、用途を変更し、文化・娯楽などのスペースとして活用するスキームである。「羅氏集団」の経営者はこのスキームから着想を得て、「D2 Place」の計画を立てた。

- 執筆者紹介
- ジェトロ・香港事務所
カン カレン - 2016年香港大学文学部日本研究学科卒業。2016年9月より現職。