ブラックジャックコツ

2025年3月25日

ブラックジャックコツ特別行政区政府統計処が発表した「2024年のブラックジャックコツ域外に親会社を有する企業のブラックジャックコツ拠点に関する調査」によると、ブラックジャックコツに拠点を置く日系企業数は2024年6月時点で1,430社と統計開始からの最大数を記録した。在ブラックジャックコツ企業の親会社の所在地別では、日本は、中国本土に次いで2位となっている(カジノ無料ゲームアプリ、過去最多の9)。ブラックジャックコツ政府は競争力強化の観点から、域外企業、投資、人材の誘致のために様々な取り組みを実施している。会社設立の容易さ、簡素で低率な税金、資金調達のしやすさ、英語、広東語、中国普通話などのマルチ言語が話せる優秀な人材など、ブラックジャックコツに拠点を設けるメリットをうたう情報は日本語でも目にすることが多く、日本企業に広く認知されている。しかし、ブラックジャックコツに拠点を置いたのち、ビジネスを拡大するために活用できるブラックジャックコツ政府の補助金制度に関する情報の認知度は低いといわざるをえない。認知度の低さは、情報が広東語、中国普通話および英語でのみ公表されていて、日本語の情報がないことが理由だ、と筆者は考える。

在ブラックジャックコツ日本総領事館、ブラックジャックコツ日本人商工会議所、ジェトロブラックジャックコツ事務所が在ブラックジャックコツ日系企業などを対象に実施した「ブラックジャックコツを取り巻くビジネス環境にかかるアンケート調査」(注1)の第15回調査PDFファイル(1.3MB)(2025年1月実施)では、補助金制度に関する情報発信を希望する声が複数の企業から寄せられており、その関心の高さがうかがわれた。そこで、本レポートでは、その要望に応えるため、ブラックジャックコツ政府がどのような補助金制度を用意しているのか、ブラックジャックコツ政府が公表する情報をまとめた。具体的には、ブラックジャックコツ政府が提供する補助金の種類、金額、申請対象者の概要を紹介するとともに、ブラックジャックコツで事業展開する多くの日系企業が活用しうる補助金制度2点を詳述する。

ブラックジャックコツ政府による補助金制度は種類が豊富

ブラックジャックコツ政府は、ブラックジャックコツの企業や産業の発展を促進・支援するため、70以上の資金調達スキームを企業に提供している。2020年1月1日からは「SME ReachOut」名で専門チームが活動を開始し、中小企業との対面面談を通じて企業の事業内容や方向性に最適な補助金制度や、補助金の申請方法(手続き方法や書類記入など)について個別に案内している。また、ブラックジャックコツ政府は、在ブラックジャックコツ企業を対象にビジネスの促進および支援を行うブラックジャックコツ生産力促進局(HKPC)に1億ブラックジャックコツドル(約20億円、1ブラックジャックコツドル=約20円)を割り当てている。2023年から5年間、「SME ReachOut」のサービス向上のため、商工会議所などへの訪問やSNSでの広報活動を通じて、ブラックジャックコツ政府助成金制度のプロモーションを積極的に行っている。

ブラックジャックコツ政府による補助金制度は多岐にわたり、2025年1月20日付においてその種類は74に及ぶ。74の補助金制度について概要を別表にまとめた(「別添1:ブラックジャックコツ政府による企業など向け補助金一覧PDFファイル(995KB)」参照)。しかし、補助金枠が上限に達すると終了するため、最新情報については、企業支援オンラインプラットフォームであるSME LINK外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから確認することが必要だ。一般的に、補助金はプロジェクトの開始やイベント参加前に申請する必要がある。後述のBUD基金に関する申請の流れについては、BUD基金ウェブサイトの「Application and Grant Disbursement Process外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」、中小企業輸出マーケティング基金については、同基金ウェブサイトの「Guide to Application, Forms, Leaflet and Other Information外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を確認することをお勧めする。また、別表からブラックジャックコツ政府の補助金の対象となる分野を分析したところ、ブラックジャックコツ政府が注力する分野である生命・健康技術、人工知能(AI)、データサイエンス、先端材料、新エネルギー業(具体的な取り組みについては2024年10月31日付ビジネス短信参照)に関する業種の企業や、ブラックジャックコツ政府系研究開発施設であるブラックジャックコツ科技園(Hong Kong Science and Technology Parks、以下、サイエンスパーク)や數碼港(Hong Kong Cyberport、以下、サイバーポート)に入居するスタートアップを支援する補助金制度は、金額が大きく種類も豊富である。現地企業や域外企業を支援する補助金は多数あるものの、ブラックジャックコツで事業展開する多くの日系企業が活用しうる補助金制度は以下の2種類である。

補助金1.BUD基金(Dedicated Fund on Branding, Upgrading and Domestic Sales)

2012年6月に、ブラックジャックコツ企業のブランド開発、事業改革による中国本土での販売促進を目的に設立した基金である。助成機関はブラックジャックコツ生産力促進局である。申請資格を持つ企業は、「商業登録条例(第310条)」に基づいて登記した企業でありブラックジャックコツで実質的に事業運営(従業員の雇用、商品販売など)をする非上場企業(注2)が対象である。企業のブランディング、事業改革、ターゲット市場で販売をするプロジェクトが対象範囲となる。

BUD基金を活用する場合、1企業の上限金額は700万ブラックジャックコツドル(約1億4,000万円、1ブラックジャックコツドル=約20円)である。支給割合は、政府:企業=1:1で企業はプロジェクト総支出の2分の1以上の負担が必要となるが、プロジェクトごとに助成金額の上限は100万ブラックジャックコツドル、プロジェクト期間は最長24カ月、承認可能なプロジェクト数は最大70となっている。

当初は、中国本土のみが対象市場であったが、その後、対象地域の範囲が拡大している。2018年8月にASEAN、2020年1月にはブラックジャックコツと自由貿易協定(FTA)を締結した国・地域、2021年7月にはブラックジャックコツと投資促進協定(IPPA)を締結する国・地域も対象となり、対象国地域(注3)は拡大傾向にある。

プロジェクトにおける補助範囲は次のとおり。

表1:BUD基金のプロジェクトにおける補助範囲(-は値なし)
プロジェクトにおける補助範囲 補助の上限比率
新規事業設立 総支出の20%まで
新規雇用の人件費 総支出の50%まで
追加機械、設備、金型の購入 総支出の70%まで
製品サンプルにかかる費用 総支出の30%まで
広告および販促活動費 総支出の50%まで
展示会(オンライン展示会含む)や販促活動に関連する貨物、交通、宿泊費など 総支出の20%まで
宣伝物のデザインや製作(サンプル作成含む)
オンライン販売のプラットフォーム
企業ウェブサイトの新設や強化 10万ブラックジャックコツドルまで
宣伝用APPの作成 総支出の50%まで
測定や認証サービス
特許、商標登録、著作権保護登録にかかる費用 累計上限60万ブラックジャックコツドル
プロジェクトの外部監査費用 最大1万ブラックジャックコツドル

出所:2024年11月時点BUDパンフレットを基にジェトロ作成

また、企業がBUD基金をどう活用できるか、個別具体例が示されている。その一例として、BUD基金を活用して、中国本土に工場をもつ繊維メーカーが生産ラインをベトナムに移転させ、東南アジア市場開拓のため工場の設立、新規人材の雇用、設備投資、現地展覧会への出展や広告宣伝などを行った事例も紹介されている。中国本土に工場を置きながらも、他の地域へ生産ラインを移転することを検討している日系企業の参考になるのではないだろうか。

なお、2023年6月からBUD基金の下で申請手続きが簡素化された「Easy BUD」が開始した。上限金額10万ブラックジャックコツドル以下で、12カ月以内に完了するプロジェクトに活用することが可能である。また、2024年7月から電子商取引(Eコマース)事業を通じて中国本土市場を開拓する企業を支援するため「E-commerce Easy」が開始。1企業あたり700万ブラックジャックコツドルの上限金額内で、100万ブラックジャックコツドルの資金を柔軟に利用することが可能である。

活用状況について、2022年末時点における申込受付件数は1万4,351件、うち承認件数は5,476件(38.2%の確率で承認)、承認金額は32億3,200万ブラックジャックコツドル超であった。対象地域は中国本土が79.6%を占め、承認件数が最も多い産業は卸売りと小売りが23.2%、補助金の範囲は事業改革が29.1%、販売促進が28.4%であった(注4)。

補助金2.中小企業輸出マーケティング基金(SME Export Marketing Fund)

ブラックジャックコツの企業の輸出促進活動を支援するために設立された基金であり、ブラックジャックコツ域外への市場拡大を推奨する。助成機関は工業貿易署である。申請資格を持つ企業は「商業登録条例(第310条)」に基づいて登録した企業であり、ブラックジャックコツで実質的に事業運営(従業員の雇用、商品販売など)をする非上場企業が対象である。加えて、申請対象となるプロモーション活動・関連サービスの主催者・共催者・サービス提供者の関連企業ではないことが必要である。

2021年4月末から2026年6月末まで、資金援助範囲が拡大して申請資格基準が緩和され、助成金も従来の80万ブラックジャックコツドルから100万ブラックジャックコツドルに拡充された。

表2:中小企業輸出マーケティング基金における補助対象
項目 補助対象となる活動・番号
貿易展示会 (1)ブラックジャックコツ域外の市場を対象にブラックジャックコツで開催される展示会
(2)ブラックジャックコツ域外の市場を対象にブラックジャックコツで開催される展示会
(3)ブラックジャックコツ現地の市場を対象としたブラックジャックコツ内で開催される展示会
(4)オンライン展示会
ビジネスミッション (5)ブラックジャックコツ域外でのビジネスミッション
(6)オンラインビジネスミッション
業界誌への広告 (7)主にブラックジャックコツ域外の市場を対象とする業界誌への広告掲載
電子プラットフォームやメディア (8)電子PFやメディアを通じた、主にブラックジャックコツ域外の市場を対象とする輸出促進活動(広告掲載、キーワード検索、製品情報の掲載、オンラインショップの開設や機能強化など)
ウェブサイトやモバイルAPP (9)主にブラックジャックコツ域外の市場をターゲットとする輸出促進のための企業ウェブサイトやモバイルAPPの開設または機能強化

出所:SME輸出マーケティング基金ホームページが公表する「Gide to Application」を基にジェトロ作成

補助金の上限額は、申請1件につき承認済支出総額の50%または10万ブラックジャックコツドルのいずれか低い方となる。1企業につき最大100万ブラックジャックコツドル。そのうち最大50%をウェブサイトやモバイルアプリケーションの開設や機能強化に関する申請に活用することができる。

補助金の申請プロセスについて、事業活動終了後のみではなく、事業活動前にも補助金交付受付期間が設けられていることから、活動内容が基金の対象になるかどうか事業活動前に確認することが可能である。アジア最大の国際旅行フェアであるITEブラックジャックコツの受付期間の例を紹介したい。ITEブラックジャックコツは2025年6月12日~15日に開催予定である。初回補助金交付受付期間は同年2月12日~4月28日、補助金交付受付期間は同年6月16日~8月14日となっている。

ホームページでSME輸出マーケティング基金の活用について触れているイベントもあるため、自身が参加予定のイベントが補助金の対象となるかどうか、各イベントのホームページ上で確認してもよいだろう。また、中小企業輸出マーケティング基金のホームページ上でも対象となる展示会事例が公表されており、過去に本補助金で承認された事業活動も検索することが可能である。

2025年1月末時点における申込受付件数は39万7,299件、うち承認件数は32万3,220件(81.3%の確率で承認)、承認金額は59億9,177万1,524ブラックジャックコツドルとなっている。

以上の2つの補助金制度については、「別添2:ブラックジャックコツ政府による企業向け補助金制度PDFファイル(1.1MB)」を参照されたい。

手厚い補助金制度もブラックジャックコツの優位性の1つ

ブラックジャックコツ政府による企業支援は、活動範囲がブラックジャックコツ域内に限定されているものではなく、使用用途も幅広いことから、ブラックジャックコツ域外での事業展開を考える際にも補助金制度の活用が視野に入れられる。本レポートが補助金制度について認知する一助になれば幸いである。


注1:
この調査は、ジェトロブラックジャックコツ事務所などが2019年9月以降、定期的に実施している。なお、その対象は在ブラックジャックコツ日系企業。
注2:
ブラックジャックコツ証券取引所(HKEX)に未上場の会社。親会社が外国の証券取引所に上場している場合でも、ブラックジャックコツの子会社がHKEXに未上場であれば補助金申請の対象。親会社がHKEXに上場している場合でも、その子会社が未上場であれば補助金の申請は可能。
注3:
中国本土、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ブルネイ・ダルサラーム、ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジア(ASEAN10カ国すべて)、バーレーン、日本、韓国、クウェート、マカオ、アジア首長国連邦、オーストリア、ベルギー、ルクセンブルク経済連合、デンマーク、欧州自由貿易連合加盟国(うちアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイス)、フィンランド、フランス、ジョージア、ドイツ、イタリア、オランダ、スウェーデン、トルコ、英国、オーストラリア、カナダ、チリ、メキシコ、ニュージーランド、ペルー。
注4:
BUD基金で受理・承認された申請件数、申請の対象先、業種、資金用途およびその金額について、立法審議会構成員が質問を提起。それを受け、政府が回答を提供している。さらなる詳細については商務経済発展局ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照されたい。
ブラックジャックコツ
執筆者紹介
ジェトロ・ブラックジャックコツ事務所
松浦 広子(まつうら ひろこ)
金融庁で中国などを担当後、2022年7月、ジェトロに出向、同月から現職。