自動車市場が回復軌道に、ブラック ジャック アプリEU)

202ブラック ジャック アプリ6月3日

EUでは2023年、新車登録台数がブラック ジャック アプリぶりに前年比プラスに転じた。新車登録台数の約22%を占める電気自動車(EV、注1)は、域内生産支援や充電インフラ整備関連法案の成立により、一層の普及が期待される。また、最大のEV輸入相手国・中国との摩擦が深まる1年にもなった。

販売、生産とも回復基調が鮮明に

欧州自動車工業会(ACEA)の経済・市場報告書2023年版PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(680KB)(202ブラック ジャック アプリ3月発表)によると、EUの2023年の乗用車新車登録台数は、前年比13.9%増の1,054万7,716台だった。ブラック ジャック アプリぶりに前年比プラスになり、1,000万台を超えた。ただし、2019年(新型コロナウィルス危機以前)比では、約19%少なかった。

国別では、最大市場のドイツで前年比7.3%増にとどまった。一方、イタリア(18.9%増)やスペイン(16.7%増)、フランス(16.1%増)など多くの国で、2桁増となった(国別、メーカー別の登録台数については、202ブラック ジャック アプリ1月24日付ビジネス短信参照)。

ACEAは202ブラック ジャック アプリ2月時点で、202ブラック ジャック アプリの登録台数を前年比2.5%増の約1,070万台と予測している(図1参照)。

図1:EUの2019~202ブラック ジャック アプリの乗用車の新車登録台数
2019年は約1,303万台、2020年は約994万台、2021年は約970万台、2022年は約926万台、2023年は約1,055万台、202ブラック ジャック アプリの予測値は約1,070万台。

注:202ブラック ジャック アプリはACEAの2月時点での予測。
出所:ACEA資料を基にジェトロ作成

ブラック ジャック アプリの2023年の乗用車生産台数は、前年比11.3%増の1,212万6,604台だった。供給制約の解消が進んだことを受けた結果とみられる。最大生産国ドイツ(18.7%増)をはじめ、上位10カ国中、ルーマニアを除く9カ国で前年比プラスだった(表1参照)。

表1:2023年のブラック ジャック アプリ域内上位10カ国の乗用車生産台数(単位:台、%)(△はマイナス値)
国名 2022年 2023年 伸び率
ドイツ 3,336,546 3,959,322 18.7
スペイン 1,741,084 1,869,988 7.4
チェコ 1,214,746 1,395,211 14.9
スロバキア 970,275 1,062,058 9.5
フランス 948,341 959,404 1.2
イタリア 484,345 542,218 11.9
ハンガリー 452,551 504,907 11.6
ルーマニア 509,465 501,337 △ 1.6
ベルギー 243,293 287,211 18.1
スウェーデン 251,446 276,070 9.8
ブラック ジャック アプリ合計 10,896,821 12,126,604 11.3

出所:ACEA資料を基にジェトロ作成

BEV登録台数、初めてディーゼル車上回る

新車登録台数を燃料タイプ別にみると、ガソリン車(構成比35.3%)、ハイブリッド式電気自動車(HEV、25.8%)に次いで、バッテリー式電気自動車(BEV)が3位(14.6%)に入った。ブラック ジャック アプリ市場で初めてBEVがディーゼル車を上回った(表2参照)。

なおACEAの予測では、202ブラック ジャック アプリは、BEVのシェアは約20%、販売台数が200万台を超えるという。

表2:2023年のブラック ジャック アプリの乗用車の燃料タイプ別新車登録台数と新車登録全体に占める割合(単位:台、%)(△はマイナス値)
燃料タイプ 2022年 2023年 伸び率 構成比
ガソリン 3,368,726 3,724,646 10.6 35.3
ハイブリッド式電気自動車(HEV) 2,098,608 2,716,963 29.5 25.8
バッテリー式電気自動車(BEV) 1,123,444 1,538,621 37.0 14.6
ディーゼル 1,520,940 1,433,368 △ 5.8 13.6
プラグインハイブリッド車(PHEV) 874,777 813,480 △ 7.0 7.7
その他 277,014 320,638 15.7 3.0

注:「その他」は、燃料電池車(FCEV)、天然ガス車(NGV)、液化石油ガス(LPG)車、E85またはエタノール燃料車や、その他の代替燃料車を指す。
出所:ACEA資料を基にジェトロ作成

ブラック ジャック アプリは2025年から、乗用車(新車)の二酸化炭素(CO2)排出量について「2021年比で15%削減」する目標を課す。あわせて、CO2排出上限値も1キロ当たり93.6グラムに引き下げる(現行では95グラム)(注2)。この実現可能性を探るため、欧州の環境団体Transport & Environment(T&E)は、主要メーカー10社(注3)の2023年の乗用車販売台数を基に状況を分析した(T&Eウェブサイト参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。ボルボは、既に基準値を下回っているとみられる。基準値超過が5グラム未満の起亜やステランティスも、達成可能と予測。一方、基準値15グラム超のメーカーもある。2025年時点での状況を予測することは困難としつつも、 (1)各メーカーには基準順守に向け、2017年から十分な準備期間があったこと、(2) BEVやHEVの販売を強化したり、複数のメーカーが連合(pool)を組んだりする方法が考えられること、を指摘する。

2023年から202ブラック ジャック アプリにかけては、EVに関連する法令が次々と成立した。域内生産を支援する「グリーン・ディール産業計画」(規制緩和策(1)トランプ ゲーム ブラック ジャック)関連法や、2023年8月に成立し、202ブラック ジャック アプリ4月から適用開始した代替燃料インフラ規則外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます2023年8月2日付ビジネス短信参照)が一例だ。同規則は、加盟国に対し毎年末時点のEV登録台数に応じた充電器の整備(注4)と、「汎(はん)欧州運輸ネットワーク(TEN-T)」沿いの充電インフラ整備を義務付ける。

欧州委員会の欧州代替燃料観測所外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ブラック ジャック アプリropean Alternative Fuels Observatory, EAFO)によると、ブラック ジャック アプリ域内には2023年末時点で充電器は約63万基ある(図2参照)。代替燃料インフラ規則に基づき、2030年までに約350万基に増加すると想定されている。しかし、ACEAは、同年までに2.5倍以上に当たる約880万基が必要とし、投資拡充の必要性を訴えている。

図2:ブラック ジャック アプリ域内の2020~2023年のEV充電器数
2020年は約17万基、2021年は約30万基、2022年は約45万基、2023年は約63万基。

出所:EAFO資料を基にジェトロ作成

中国が2年連続で最大の輸入相手国に

ACEAの経済・市場報告書2023年版によると、2023年のブラック ジャック アプリの乗用車輸出台数は473万341台(前年比12.4%増)、輸入台数は334万6,529台(23.7%増)だった。金額では、輸出が1,627億8,800万ユーロ(12.7%増)、輸入は721億9,900万ユーロ(34.6%増)。貿易収支は、905億8,900万ユーロ(0.3%減)の黒字だった(主要輸出入相手国は、表3参照)。

表3:2023年のブラック ジャック アプリの乗用車の輸出入金額(単位:100万ユーロ、%)(△はマイナス値)

輸出
順位 相手国 2022年 2023年 伸び率
1 米国 36,033 40,281 11.8
2 英国 24,834 31,173 25.5
3 中国 24,159 19,289 △ 20.2
4 トルコ 5,817 12,543 115.6
5 スイス 5,894 7,475 26.8
世界全体 144,489 162,788 12.7
輸入
順位 相手国 2022年 2023年 伸び率
1 中国 9,349 12,812 37.1
2 英国 7,768 10,265 32.1
3 日本 7,340 10,201 39.0
4 韓国 7,919 9,923 25.3
5 米国 5,151 7,798 51.4
世界全体 53,633 72,199 34.6

出所:ACEA資料を基にジェトロ作成

中国製BEVの反補助金調査、夏までに結果発表予定

2年連続で最大の輸入相手国だった中国について、欧州委は2023年10月、同国製BEVに対する反補助金調査を開始した(中国EV・車載電池企業のハイパーブラックジャック戦略)。

調査は、相殺関税賦課を視野に入れている。比亜迪汽車(BYD)、吉利汽車(Geely)、上海汽車(SAIC)の3社に現地視察に入るなど、中国メーカーを集中的に調査している。202ブラック ジャック アプリ3月には、委任規則(ブラック ジャック アプリ)2024/785外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを施行し、中国製BEVを輸入する際に税関への登録が義務づけられた。調査でブラック ジャック アプリの産業に重大な損害があったことを確認した場合、さかのぼって関税を賦課することになる。

欧州委は同委任規則の前文で、中国製BEVが相殺可能な補助金を享受していることを示す証拠を得ているとした。また、2023年10月~202ブラック ジャック アプリ1月にかけて中国からEUへ輸入されたBEVは、1カ月当たり平均4万4,460台。調査対象期間(2022年10月~2023年9月)より11%多かった。さらに2023年10月~202ブラック ジャック アプリ1月の中国からの輸入台数合計(17万7,839台)は前年同期比14%増と、短期間で急速な輸入増加が認められるとした。

米国調査会社ロジウム・グループは、相殺関税率を15~30%と予測しているが、仮に30%でも、中国メーカーには大した打撃にならないという。欧州委がこれより高く課税する可能性は低く、域内産業を保護するには、環境や経済安全保障などに関連して近年導入された手段を模索する可能性を指摘する。しかし、現地報道によると、欧州委は中国側3社が調査に非協力的と見なしており、さらに高税率を課す可能性もある。

中国に対する欧州委の立場は基本的に、対話を維持する一方で、過度な依存を避けるというものだ。そうした「デリスキング」(関連ブラック ジャック ディーラー ルール)を方針にしつつも、中国企業に対する目は厳しい。実際、BEV以外にも調査案件がある。例えば、電気鉄道車両などの域内公共調達に中国企業が応札した件で、外国補助金規則に基づいて調査を発動した(その後、同中国企業は応札撤回、202ブラック ジャック アプリ4月30日付ビジネス短信参照)。

欧州委のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は5月6日、フランスのエマニュエル・マクロン大統領とともに、欧州3カ国を歴訪中の中国の習近平国家主席と会談。会談後の記者会見でフォン・デア・ライエン委員長は、「中国に対し、補助金政策と過剰生産の是正、相互主義に基づく市場アクセスの改善などを求めた」とした。さらに、ブラック ジャック アプリと中国は「複雑な関係」と発言。欧州の経済と安全保障を守るためには、厳しい決断も必要なことに言及した。

一方、加盟国によっては、対中姿勢で欧州委と温度差がある。習首席がフランス、セルビアに続いて3番目に訪問したハンガリーには中国企業の大規模投資が相次ぎ(注5)、関係が深化している。

また、自動車業界から、欧州委の姿勢に疑義を呈する声も上がっている。現地報道によると、BMWやフォルクスワーゲンなどドイツメーカーは、中国市場を重視する立場だ()。そのため、グローバル市場での競争力低下や中国の報復措置を警戒し、関税賦課に明確に反対している。ルノーのルカ・デメオ最高経営責任者(CEO)も202ブラック ジャック アプリ3月、EUに向けた政策提言書を発表。その中で、中国企業のソフトウエアや新車開発スピードなどでの先進性を認め、中国とうまく付き合う必要があることに言及。同国を欧州市場から排除するのは、「最悪の対応」と述べた(ルノーのプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

自動車以外にも、産業への影響に注視する必要がある。例えば中国は202ブラック ジャック アプリ1月、EU産ブランデーに対してアンチダンピング調査を開始した()。この調査は、ブラック ジャック アプリの中国製BEV反補助金調査に積極的だったフランスへの対抗措置とみられている(注6)。ただし、習主席は5月のフランス訪問に当たり、暫定措置の発動を見送る方針を示した。

欧州委は反補助金調査に係る事前情報を開示した上で、7月4日までに暫定措置の発動の有無を決定する。調査結果や中国側の反応が注目される。


注1:
本稿でEVとは、バッテリー式電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)。ハイブリッド式電気自動車(HEV)は含まない。
注2:
2025年の排出削減目標は、2019年に乗用車・小型商用車(バン)のCO2排出基準に関する規則外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを改正した時に導入。さらに同規則が2023年に改正された際、2030年と2035年の削減目標が新たに設定された(2022年10月31日付ビジネス短信参照)。
注3:
ボルボ、起亜、ステランティス、現代自動車、ルノー、BMW、トヨタ自動車、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、フォードの10社。
注4:
BEVとPHEVに求められる充電設備の最低出力をそれぞれ、1台当たり1.3キロワット(kW)、0.8 kWに設定。その上で、目標値を算出。
注5:
サンオーダ(欣旺達電子/リチウムイオン電池メーカー)やBYDは2023年、欧州初の生産拠点をハンガリーに設けると発表した(関連ブラック ジャック 確率202ブラック ジャック アプリ1月4日付ビジネス短信参照)。ロジウム・グループが202ブラック ジャック アプリ2月時点で集計したところ、2022年と2023年に発表された欧州での中国企業によるEV関連投資の約53%(金額ベース)が対ハンガリーだった。
注6:
フランス産ブランデーは、中国市場に依存する比重が大きい。例えばコニャックは、約23%を中国に輸出している。そのため、中国が最終的に追加関税を導入し対中輸出が減少する場合には、生産地経済や雇用に影響が及ぶ懸念がある〔BNIC(コニャック生産者団体)のプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。
ブラック ジャック アプリ
執筆者紹介
ジェトロ・ブリュッセル事務所
滝澤 祥子(たきざわ しょうこ)
2016年からジェトロ・ブリュッセル事務所勤務。