国際化に取り組むイランeスブラックジャック確率ツ協会
日本との交流イベントも開催

2025年3月14日

イランの首都テヘランと日本の鳥取県をインターネットで結んで、オンラインゲームのプレーヤー同士がオンラインで対戦する「鳥取イランeスブラックジャック確率ツDAY」が、鳥取eスブラックジャック確率ツ協会とイランeスブラックジャック確率ツ協会の主催、在イラン日本大使館と丸紅イランの協力によって、2024年12月7日に開催された(主催者ウェブサイト参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

この大会では、塚田玉樹・駐イラン大使が冒頭のあいさつをし、両国合わせて12人の参加プレーヤーがしのぎを削った。結果は、日本側としては残念ながら、イランの勝利だった。参加したイランのプレーヤーからは「日本と対戦できて、とてもいい経験になった、今後も今回の交流をきっかけに、日本との対戦を継続的に行っていきたい」といった感想が寄せられた。

近年、eスブラックジャック確率ツ市場は世界的に発展しており、日本のeスブラックジャック確率ツの市場規模は2022年に125億円に到達した(日本eスブラックジャック確率ツ連合ウェブサイト参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。中東では、サウジアラビアが活発にeスブラックジャック確率ツ振興に取り組んでおり、2027年には世界各国から選手が参加する「第1回オリンピックeスブラックジャック確率ツ大会(Olympic Esports Games)」を開催する予定だ。イランeスブラックジャック確率ツ協会も、種目を見極めつつ、選手を参加させるという。

ジェトロは2月17日、イランeスブラックジャック確率ツ協会会長のログマン・シャーバラーニ氏に話を聞いた。

ブラックジャック確率
イランeスブラックジャック確率ツ協会会長のログマン・シャーバラーニ氏(イランeスブラックジャック確率ツ協会提供)
質問:
イランeスブラックジャック確率ツ協会について。
答え:
当協会は2006年に設立され、2010年には国際eスブラックジャック確率ツ連盟(International Esports Federation)の会員となった。現在、当協会には約20万人のプレーヤーがメンバーとして参加している。会員料金は無料で、運営資金は基本的にスポンサーによって支えられている。
質問:
イランのeスブラックジャック確率ツを取り巻く環境は。
答え:
イランでは、3,400万人以上の人々が積極的にデジタルゲームを楽しんでいる。その中で約800万人は他国のプレーヤーとオンラインでの対戦を楽しんでいる。わが国にはさまざまなゲームで高度なスキルと専門知識を持つ選手たちで構成されたチームが多数存在する。イランのゲーム文化はますます発展しており、多くの国際的な交流が行われている。
2027年にサウジアラビアで開催されるeスブラックジャック確率ツの国際大会「オリンピックeスブラックジャック確率ツ大会」にも、さまざまな種目で参加する予定だ。
近年、イランのeスブラックジャック確率ツ界は新たな取り組みを行っている。例えば、従来のスブラックジャック確率ツ選手とeスブラックジャック確率ツ選手を一堂に集めた「フィジタル」競技イベントを1月26~31日に開催し、180人が参加した。このユニークなイベントは、従来のスブラックジャック確率ツとデジタル競技の融合を目指している。デジタルステージとフィジカルステージで構成し、例えば、サッカーならば、AとBのチームが2ラウンドにわたって競い合う。両チームは、例えば、最初のラウンドでフィジカルに試合を行い、次のラウンドではデジタルゲーム内で試合を行って、合計得点を競う。新たな可能性を切り開く場として注目を集めた。
このフィジタル競技イベントの成功により、将来的にはさらに多くのスポンサーを獲得し、より大規模なチームや有名チームの支援を受けられるようになる期待が高まった。今後もこうした取り組みにより、イランのeスブラックジャック確率ツ界全体の発展にも寄与していきたいと考えている。
質問:
イランのeスブラックジャック確率ツ市場の課題は。
答え:
イランのオンラインゲームの選手は、技術面では世界的な競争力を持ち、選手の高いスキルと戦略的思考は国際大会でも注目されている。しかしながら、経済制裁下ということもあり、通信技術やゲーム機の技術の面では、他国と比べると、ハンディキャップがある。具体的には、イランのインターネットの接続スピードやインターネットアクセスの制限は、選手たちのパフォーマンスに影響を与えている。この制限は、コンマ何秒以下の入力スピードを争うオンラインプレーや、日々のトレーニングで不利な状況を生み出している。
質問:
日本企業への将来的な期待は。
答え:
将来的には、日本企業には日本のゲーム機器、周辺機材を提供してもらえればと考えている。
ただし、私たちは現在、まず国際交流を深化させることを優先課題として取り組んでいる。米国の経済制裁下にあっても、オンライン上で対戦することは制限されていない。そのため、例えば、日本との親善試合を通じて、国際的な交流を一層強化し、選手だけでなく、協会自体のレベルアップも図っていきたいと考えている。日本だけでなく、各国とこうした交流イベントを継続して開催できれば、愛好者の数が増え、注目が集まることにより、イラン国内でスポンサーが付くきっかけにもなる(対戦は国際間だが、スポンサー契約は国内なので、経済制裁には影響されない)。国際交流を深化させることは、他国の協会にも同様のポジティブな効果があるはずであり、イランだけでなく各国のeスブラックジャック確率ツ界の発展にもつながると思う。
日本のeスブラックジャック確率ツの団体とは、今後もオンライン対戦を通じて、切磋琢磨(せっさたくま)していきたい。また、制裁緩和後にはぜひとも、互いの技術やノウハウを共有することで、eスブラックジャック確率ツをさらに発展させるべく、ゲーム機などの技術的な協力や、スポンサーシップもお願いできれば幸いだ。
執筆者紹介
ジェトロ・テヘラン事務所長
鈴木 隆之(すずき たかゆき)
1997年、ジェトロ入構。展示事業部、産業技術部、アジア経済研究所、ジェトロ高知、ジェトロ愛媛などを経て2020年から現職。海外はラゴス(ナイジェリア)、ロンドンに駐在。
執筆者紹介
ジェトロ・テヘラン事務所
マティン・バリネジャド
2018年からジェトロ・テヘラン事務所勤務。ビジネス短信や各種調査、展示会などを担当。