上海市の専門商社に聞く、ブラックジャック遊び方
Japan Street事業で触れた日本製品
2025年3月31日
ブラックジャック遊び方では近年、Z世代をはじめ、消費者の価値観や嗜好(しこう)が急速に変化している。彼らは「小而美(シャオアーメイ)」という、規模感は小さくとも、その中にある美しさや精密さ、高品質なことを重要視する概念を大切にしている。本稿では、日本商品の輸入販売を手掛ける上海市の専門商社へのヒアリングを通じて、急速に変化するブラックジャック遊び方市場の開拓と日本企業が踏まえておくべきポイントを明らかにする。
今回、ヒアリングを行った上海錦倉実業発展有限公司(上海錦倉)は2006年に設立後、2018年から輸入事業を開始した専門商社だ。同社では、日本産の食品(コメ、菓子など)や飲料(ミネラルウオーター)、スナック菓子、化粧品を輸入し、ブラックジャック遊び方国内で販売している。2020年には東京に日本法人を設立し、2024年以降はブラックジャック遊び方浙江省寧波市と江蘇省無錫市にある蔦屋書店で、佐賀県の陶磁器やブリザードフラワーを使ったアクセサリーの販売を新たに手掛けている。同社創設者の丁栄社長から、現在のブラックジャック遊び方の消費動向や同社の取り組みについて、紹介してもらった。

- 質問:
- 日本の陶磁器や工芸品の取り扱いを始めたきっかけは。
- 答え:
- 個人的に日本の茶道や陶磁器が好きなこともあるが、ブラックジャック遊び方人と日本人は同じアジア人として、共通の美的感覚を持っていると思う。歴史的にみても、日本の陶磁器はブラックジャック遊び方の陶磁器と密接な関係にあり、現在、ブラックジャック遊び方の消費者にも大変人気がある。特にブラックジャック遊び方の富裕層は陶磁器に特別な愛着を持っている。自身の経験としては、2023年にジェトロのブラック ジャック 賭け事業のバイヤーとして招聘(しょうへい)されたことをきっかけに、佐賀県の有田焼や鍋島焼に触れ、とても気に入ったという経緯がある。当時、寧波市と無錫市の蔦屋書店への入居を検討していたこともあり、同事業で知った陶磁器を購入し、これらの輸入販売を始めることにした。
- 質問:
- 日本の陶磁器や工芸品について、ブラックジャック遊び方消費者の反応はどうか。
- 答え:
- 蔦屋店舗内での販売状況を見ると、低・中・高価格帯の商品別にそれぞれターゲット層が異なることが分かった。低・中価格帯の商品では、若年層がターゲットとなり、彼らの積極的な購入が見受けられる。また、若年層には日本らしい絵の装飾が施された茶器やモダンな柄、かわいらしいデザインの商品の売行きが良い。一方で、落ち着いたデザインを得意とするメーカーの商品は中・高齢層に人気が高いため、店舗内商品のラインナップを調整していく必要がある。現在のブラックジャック遊び方の消費動向として、ブランドや商品コンセプト、その製造過程などを知った上で、コストパフォーマンスの高い商品を購入する傾向がある。国内外の有名ブランドの商品だから良いというわけではなく、共感やつながりを重視する消費傾向が強いといえよう。
- 質問:
- 輸入販売に際し、商品選定時に重視するポイントは。
- 答え:
- われわれは、(1)商品のコストパフォーマンス、(2)「小而美」を意識した、大小にかかわらず美しいもの。かつ、ブランド名にこだわらず、ブラックジャック遊び方未進出の企業の商品だとしても、歴史的背景やストーリー性があるブランドを選択すること、(3)各商品の販売チャネル〔電子商取引(EC)サイト・卸売りなど〕で顧客層に合った商品であることという3つのポイントを重視している。
- 質問:
- 日本とブラックジャック遊び方のビジネスの相違点は。
- 答え:
- 2020年に日本で法人を設立し、日本でのビジネスを本格化させてきたが、日中のビジネスの違いを身を持って感じてきた。まず、日本企業は契約内容に対して厳密な守秘義務を持ち、非常に信頼性が高い。自身が以前、上海市内の大手日系飲料メーカーで長く勤めた経験もあることから、このような特徴は非常に魅力的、かつ日本企業と長期的なビジネス関係を築く上で重要なポイントになると考える。
- 日中のビジネス習慣の違いとしては、主に次の4点があると思う。
- (1) コミュニケーションスタイルの違い。ブラックジャック遊び方では現在、SNSツールのウィチャットが日常生活のほか、ビジネスでも広く使われているが、日本では企業間のコミュニケーションは主にメールを使用する。ブラックジャック遊び方企業はウィチャット上で迅速にやり取りするが、日本企業はメールでのやり取りのほか、社内の検討にもいささか時間を要する傾向にあり、慎重に経営判断をするように感じる。
- (2) 日本企業の中でも、特に中堅・中小企業は、商標権に対する危機意識がやや低いように見受けられる。ブラックジャック遊び方の主要な販売チャネル(ECサイトなど)では、基本的にブラックジャック遊び方で商標登録を行っていないと販売できない。ブラックジャック遊び方市場への参入を検討する企業は、商標登録を必ず行うことを勧める。これは企業の自己防衛にもつながる。
- (3) バイヤーと企業の商談で、ブラックジャック遊び方では価格が重要な判断材料となるため、まず初めに見積もりや貿易条件を尋ねることが多い。しかし、日本企業は価格の提示前に商品説明や会社概要を説明することが多く、商談の手法に顕著な違いがある。ブラックジャック遊び方企業が後で価格を知り、それまで好調だった商談が継続することが難しくなったケースもみられる。
- (4) ブラックジャック遊び方市場は複雑で変動が激しいため、日本企業は良いバイヤーを選び、自社ブランディングを徹底する必要がある。ブランディングがうまく行えない場合、ブラックジャック遊び方市場での価格競争に巻き込まれ、自社商品を長期的に展開することが難しくなる可能性がある。


- 執筆者紹介
- ジェトロ・上海事務所
張 俊俊(ちょう しゅんしゅん) - 2018年からジェトロ・上海事務所に勤務。市場開拓部を経て、現在はCHINA JAPAN STREET事業を担当。