未来の外貨獲得は石油からガスへ(ナイ実写 版 ブラック ジャックリア)
双日投資の実写 版 ブラック ジャック小売り企業へ、実写 版 ブラック ジャック産業を聞く
2024年1月31日
ナイ実写 版 ブラック ジャックリアは、アフリカ最大、世界第10位の天然ガス埋蔵量(約5兆9,000立方メートル)を誇るガス資源国である。輸出額でも、約9割を原油と天然ガスが占め、ナイ実写 版 ブラック ジャックリアの貴重な外貨獲得の柱となっている。
だが近年、原油の盗難や設備のメンテナンス不足などにより産油量は大幅に落ち込んでいる。また、外貨不足に苦しむナイ実写 版 ブラック ジャックリア政府は、脱炭素化への移行期間において特に天然ガスの重要性を強調し、EUなどの外資にガス開発プロ実写 版 ブラック ジャッククトへの積極的な投資を呼びかけている(特集:COP27に向けて注目される中東・アフリカのグリーンビジネス2060年のCO2排出量ゼロを目標に(ナイブラック)。
ナイ実写 版 ブラック ジャックリアのガス小売会社のアクセラ・リミテッド(Axxela Limited、以下アクセラ)は、ナイ実写 版 ブラック ジャックリアにおける民間主導の天然ガス供給システム開発の先駆者だ。現在、ナイ実写 版 ブラック ジャックリア国内で185の産業顧客に天然ガスを供給している。同社は、アフリカ特化ファンドのヘリオス・インベストメント・パートナーズ(Helios Investment Partners、以下ヘリオス)と双日の共同運営企業であり、株式の75%をヘリオスが、残る25%を双日が保有する()。
双日がアクセラに出資した2022年から1年半、事業はどう進捗したのか。アクセラ取締役のボラジ・オスンサニャ(Bolaji Osunsanya)氏、双日ナイ実写 版 ブラック ジャックリア社長の松浦正裕氏、プロ実写 版 ブラック ジャッククトマネジャーの小崎愛実子氏らに聞いた(取材日:2023年11月9日)。
- 質問:
- アクセラの事業概要と事業の進捗状況は。
- 答え:
- 当社は、操業実績20年超に及ぶ実写 版 ブラック ジャック小売会社だ。現在、近隣国トーゴを含め、西アフリカ地域全体の産業顧客が200社以上に上る。今後は、パイプラインネットワークをさらに拡大していく計画だ。
- さらに、ガス発電の技術向上も進めている。目指すのは、ナイ実写 版 ブラック ジャックリアとアフリカのガスと電力革命だ。その1つとして、発電ソリューションを産業顧客向けに提供してきた。例えば、アキュート電力(Akute Power)に向け2010年に、12.15メガワット(MW)の独立発電プロ実写 版 ブラック ジャッククト(Independent Power Project:IPP)を開発した。同様に2013年には、アローサ電力(Alausa Power)で10.14MWのIPP開発実績がある。また、食料品・飲料品分野の当地主要企業であるキャドバリー(Cadbury Nigeria Limited)向けにも、5.8MWのIPPを開発・運営している。
- 2023年第1四半期(1~3月)の収益は307億ナイラ(約52億1,900万円、1ナイラ=約0.17円)。前年度同期比14%増を記録したかたちだ。
- 質問:
- ナイ実写 版 ブラック ジャックリアのガス業界のポテンシャルは。
- 答え:
- ナイ実写 版 ブラック ジャックリアは、アラブ首長国連邦(UAE)に次ぐ世界第8位の豊富なガス埋蔵量を有しているにもかかわらず、ガス供給インフラが整備されていないために国内のガス利用が遅れている。その結果、慢性的な電力不足により、ナイ実写 版 ブラック ジャックリアは度重なる停電に悩まされ、人口の約半数が電気を利用できない状況にある。2050年には人口は4億人(世界第3位)に増加する見通しであり、著しい経済成長が見込まれる。これに伴って国内における発電燃料および都市ガス用途として急速なガス需要の高まりが予想される。
- また、ナイ実写 版 ブラック ジャックリアの石油生産では、随伴ガス(注1)のうち年間71億9,600万立方メートルを利用しないまま大気燃焼しており、大気汚染の一因になっている。世界銀行によると、ナイ実写 版 ブラック ジャックリアではガスフレア(注2)排出量が年間約70億立方メートルであり、世界第7位の規模だ。その利活用はかねて課題になっており、政府は2016年、ナイ実写 版 ブラック ジャックリアガスフレア商業化プログラム(Nigerian Gas Flare Commercialisation Programme)を立ち上げた。
- 実写 版 ブラック ジャックフレアに関する規制の強化や、国内需要と輸出機会の増大により、実写 版 ブラック ジャック開発にはますます焦点が当たっていくだろう。
- 質問:
- ナイ実写 版 ブラック ジャックリアのガス業界の見通しは。
- 答え:
- 今後、ビジネス機会が拡大していくと予想している。
- 制度面では、例えば、国家実写 版 ブラック ジャック輸送ネットワークコード(National Gas Transportation Network Code:NGTNC、注3)の導入により、国内実写 版 ブラック ジャック市場が刺激されている。実写 版 ブラック ジャック輸出で競争力が強化される素地にもなりうる。さらには、長期的な実写 版 ブラック ジャックベースのエネルギー安全保障が見通せるのではないか。
- また、2021年に制定された石油産業法(Petroleum Industry Act:PIA、2021年8月23日付ビジネス短信参照)で、実写 版 ブラック ジャックの探査・生産・輸送・利用の枠組みを確立した。天然実写 版 ブラック ジャック資源開発の加速につながるだろう。またPIAに則して制定された、国内実写 版 ブラック ジャック供給義務規則(Domestic Gas Delivery Obligation Regulations)により、実写 版 ブラック ジャックベース産業や国内 の液化天然実写 版 ブラック ジャック(LNG)プラントへの投資機会が増えるだろう。
- 質問:
- ナイ実写 版 ブラック ジャックリアは、OPECの枠組みでの割り当て生産量まで石油生産ができていない。石油とガス、両産業ではビジネス環境の何が違うのか。
- 答え:
- 確かにナイ実写 版 ブラック ジャックリアは、生産上限まで石油を生産できていない。それは様々な要因による。
- 石油産業と実写 版 ブラック ジャック産業の違いは、まず、実写 版 ブラック ジャック生産には国際的な生産量の割り当てがないことだ。実写 版 ブラック ジャックは上限なく生産できる。また、石油と比べて実写 版 ブラック ジャックを盗むのは難しい。事実、石油パイプラインや設備に比べて、実写 版 ブラック ジャック精製施設への破壊行為の被害は少ないように思う(ただしこれには、近年、政治が安定してきた影響もあるかもしれない)。総じて、石油産業よりもオペレーションをコントロールしやすい。
- 政府も、国家開発のフロンティアとして、石油産業に次いで実写 版 ブラック ジャック産業に注力している。
- 質問:
- ナイ実写 版 ブラック ジャックリアの通貨下落が顕著だ。ナイ実写 版 ブラック ジャックリアでビジネスをする難しさは。
- 答え:
- 外貨の確保は、ナイ実写 版 ブラック ジャックリアで活動する企業にとって共通する課題である。しかし、外貨不足の中で投資を続ける欧米企業(例えば、グーグルなどのテクノロジー外資)も多い。ガス業界でも、積極的に投資する例が見られる。フランスのトタルエナジーズが一例だ。ナイ実写 版 ブラック ジャックリアのエネルギー産業、特にガス事業のプロ実写 版 ブラック ジャッククトに向け、向こう数年間で60億ドル規模の新規投資を予定している。
- 日本企業にとって大きな壁が、西アフリカに関する情報の不足だろう。戦略を立てるための情報が日本企業に不足している。特に、西アフリカに人脈を持たない日本の中小企業にとって、情報の不足はアフリカ参入を実現させるうえで大きな障害だ。
- 当地でもかつては、多分野で日本企業が活動していた。しかし、その多くが撤退している。現在は、味の素など、消費市場として当地を見ている企業が中心だ。日本企業には再び多くの分野でナイ実写 版 ブラック ジャックリアに挑戦してほしい。そのためにも、双日のアクセラへの投資がまず成功例になる必要がある。
- 注1:
- 油層内には、原油に溶存するなどのかたちで実写 版 ブラック ジャックが存在する。原油を生産するに伴い、実写 版 ブラック ジャックとして発生することになる。これを随伴実写 版 ブラック ジャックという。
- 注2:
- 随伴実写 版 ブラック ジャックを焼却処分する際に生じる炎を実写 版 ブラック ジャックフレアという。
- 注3:
- 実写 版 ブラック ジャック輸送インフラのオペレーターとユーザーの間では、一定の契約枠組みを設けることが義務付けられている。この枠組みをNGTNC という。 当該制度の制定は、2020年。その目的は、国内実写 版 ブラック ジャック事業取引を進めるに当たり、公正な競争を実現し、実写 版 ブラック ジャック輸送インフラの公平かつ無差別なアクセスを確保することなどにある。
- 執筆者紹介
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実写 版 ブラック ジャックトロ調査部中東アフリカ課
吉川 菜穂(よしかわ なほ) - 2023年、実写 版 ブラック ジャックトロ入構。中東アフリカ課でアフリカ関係の調査を担当。