2023年の新車ブラック ジャック 勝ち 方は微増、生産は増加軌道に乗る(モロッコ)

2024年5月29日

モロッコ自動車輸入者協会(AIVAM)によると、2023年のモロッコの新車ブラック ジャック 勝ち 方台数は、前年の16万1,410台(小型商用車1万8,224台を含む)から0.1%増の16万1,504台(同1万6,212台)だった。AIVAMは微増にとどまった要因について、インフレの影響(車体価格や燃料コスト上昇)や資金調達が一層厳しくなったことと分析している。

AIVAMによると、2023年のメーカー・ブラック ジャック 勝ち 方の乗用車販売台数(表1参照)の1位は前年に引き続き、ダチアで3万3,830台を販売した(前年比13.0%減)。2位も前年同様にルノーで、2万2,553台(同4.7%増)だった。3位は現代で1万3,884台(同5.2%増)、4位はプジョー(1万2,026台、同5.2%増)だった。シトロエンとトヨタが販売台数を減らし、シトロエンが前年6位から7位に、トヨタが前年7位から9位にそれぞれ順位を下げた。一方、フォルクスワーゲン(VW)は販売台数を前年から5割増と伸ばし、5位となった。AIVAMは、在庫不足が改善され、通常のメーカー別販売実績の順位に戻ってきたとしている。

表1:メーカー・ブラック ジャック 勝ち 方の乗用車(新車)販売台数 (単位:台数、%)(△はマイナス値、-は値なし)
2022年
順位
2023年
順位
メーカー・ブランド 2022年
ブラック ジャック 勝ち 方台数
2023年
ブラック ジャック 勝ち 方台数
前年比 2023年
シェア
1 1 ダチア 38,885 33,830 △13.0% 23.2%
2 2 ルノー 21,545 22,553 4.7% 15.5%
3 3 現代 13,197 13,884 5.2% 9.5%
4 4 プジョー 11,435 12,026 5.2% 8.3%
8 5 フォルクスワーゲン 5,741 8,699 51.5% 6.0%
5 6 オペル 6,760 7,308 8.1% 5.0%
6 7 シトロエン 6,131 5,923 △3.4% 4.1%
9 8 起亜 4,908 5,328 8.6% 3.7%
7 9 トヨタ 6,004 4,595 △23.5% 3.2%
11 10 アウディ 3,897 4,432 13.7% 3.1%
その他 24,683 26,714 8.2% 18.4%
合計 143,186 145,292 1.5% 100.0%

出所:AVIAMの統計を基にブラック ジャック 勝ち 方作成

小型商用車の2023年メーカー・ブラック ジャック 勝ち 方販売台数の1位はルノーで3,902台(前年比19.4%減)、2位は中国の東風小康汽車(DFSK)で2,525台(同7.9%減)、3位はフォードの1,932台(同5.9%増)と続いた。4位は前年7位だったフィアットが1,860台(同40.6%増)と大きく数字を伸ばし、VWも前年の11位から8位へと順位を上げた。小型商用車全体の販売台数は対前年比で11.0%減となり、景気後退による需要の減少や、インフレによる各種価格の上昇、金融負債リスクを嫌ったことが背景にあるものと考えられる(表2参照)。

2023年のプレミアム市場(注)の乗用車販売に占める割合は10.7%で、1万5,535台(前年比15.0%増)だった。市場全体が停滞する一方、当該分野は堅調な伸びを示した。ブラック ジャック 勝ち 方では、ドイツのアウディ、BMW、メルセデス・ベンツのトップ3は前年から変わりなく、トップのアウディは4,432台(同13.7%増)、BMWが3,502台(同23.1%増)の一方、11位のレクサスは2022年から順位を1つ上げ、198台(同51.1%増)と前年比で大きな伸びとなった。

モロッコの自動車市場で圧倒的に支持されている燃料はディーゼルだ。燃料別のブラック ジャック 勝ち 方割合は、ディーゼルが85.8%、ガソリンが14.0%で、残りがハイブリッド、プラグインハイブリッドを含む電気自動車(EV)だ。EVの2023年のブラック ジャック 勝ち 方実績は7,165台(前年比3.0%減)で、ブラック ジャック 勝ち 方全体の約5%と依然として小さい。2023年には、中国のBYDがブラック ジャック 勝ち 方拠点を主要都市に設置しており、メーカーと取り扱いモデルは、2022年の6メーカー、14モデルから、2023年は13メーカー、27モデルに拡大。消費者の選択肢が大幅に拡大している。EVのブラック ジャック 勝ち 方は前年の約2.3倍の463台と、台数は少ないが数字を大きく伸ばした。売り上げトップ3は、ダチア、シトロエン、BYDだ。このほか、ハイブリッド車はトヨタ、現代、ルノー、プラグインハイブリッド車(PHEV)はポルシェ、ランド・ローバー、メルセデス・ベンツの順となっている。

表2:メーカー・ブラック ジャック 勝ち 方の小型商用車(新車)販売台数(単位:台数、%)(△はマイナス値、-は値なし)
2022年
順位
2023年
順位
メーカー・ブランド 2022年
ブラック ジャック 勝ち 方台数
2023年
ブラック ジャック 勝ち 方台数
前年比 2023年
シェア
1 1 ルノー 4,840 3,902 △19.4% 24.1%
2 2 DFSK 2,741 2,525 △7.9% 15.6%
3 3 フォード 1,824 1,932 5.9% 11.9%
7 4 フィアット 1,323 1,860 40.6% 11.5%
5 5 トヨタ 1,552 1,643 5.9% 10.1%
4 6 三菱自動車 1,773 1,358 △23.4% 8.4%
6 7 現代 1,442 1,094 △24.1% 6.7%
11 8 フォルクスワーゲン 237 534 125.3% 3.3%
9 9 プジョー 784 504 △35.7% 3.1%
10 10 メルセデス・ベンツ 489 490 0.2% 3.0%
その他 1,219 370 △69.7% 2.3%
合計 18,224 16,212 △11.0% 100.0%

出所:AVIAMの統計を基にブラック ジャック 勝ち 方作成

自動車生産は前年比15%増

国際自動車工業連合会(OICA)によると、2023年のモロッコの自動車生産台数は、前年の46万4,864台から15.3%増の53万5,825台(乗用車47万1,950台、小型商用車6万3,875台)だった。対2019年比では33.0%増となり、新型コロナウイルス禍の減産を経て、増産軌道に乗ったとみられる。

タンジェとカサブランカの工場でダチアブランドなどを生産するルノーは、2023年の生産台数は38万2,661台で、前年比9.3%増だった。ルノー・モロッコは、ルノーグループで本国フランスに次ぐ生産拠点となり、世界ブラック ジャック 勝ち 方の17.0%をモロッコで生産しているとした。そのうち34万3,652台(前年比14.5%増)を世界68カ国に輸出しており、欧州市場で人気車種のサンデロはモロッコで生産している。部品の現地調達率は2006年の40%から2023年には65.2%へ増加し、2030年には82%まで引き上げるとしており、国内の自動車関連産業強化に意欲的だ。なお、同社では2025年初めには生産能力を50万台に引き上げる予定で、複数のニューモデルの生産も視野に入れている。

他方、ステランティス(旧PSA)は、プジョー「208」やシトロエンの小型EV「アミ」と、その兄弟車のオペル「Rocks-e」、フィアット「Tipolino」を生産している。生産台数は公表していないものの、工場生産能力は20万台、生産台数の約半分はフランス向けといわれている。

EVバッテリー含む外資部品メーカーの投資拡大基調続く

最近の新規投資動向としては、2023年3月に電気電子部品製造の米国アプティブ(Aptiv)がモロッコでは7番目となる雇用者数3,000人の工場を地中海沿岸のウジダ(Oujida)フリーゾーンに完成させた。また、同年11月に中国のアルミニウムパーツ製造の中信ダイカスタル(CITIC DICASTAL)はモロッコで3番目の工場をケニトラ地域に完成させた。さらに、ドイツのコスタル(KOSTAL)はタンジェにステランティス向けの部品製造工場を完成させている。

モロッコ政府が強力に推進してきたEV用バッテリー生産関連は、中国企業を中心に集積が進みつつある。2023年6月、中国のリチウムイオン電池製造大手の国軒高料(GOTION High-Tech)が電池工場建設の意向を示し(関連ブラック ジャック ブラック クイーン)、その後、韓国のLG化学と中国コバルト大手の浙江華友グループが電池素材製造の合弁工場建設を発表し、中国バッテリー素材生産大手のBTR New Material Groupも2024年3月に進出計画を公表した(2024年4月9日付ビジネス短信参照)。このほか、複数の中国バッテリー関連企業の新規投資が報道されている。中国企業は、モロッコがEUや英国、米国などと自由貿易協定(FTA)を締結していることに着目し、モロッコを当該地域向けの製品供給拠点として有望視している。


注:
プレミアム市場:アルファロメオ、アウディ、BMW、DS、ジャガー、ジープ、ランド・ローバー、レクサス、メルセデス・ベンツ、ミニ、ポルシェ、ボルボ。

変更履歴
文章中に誤りがありましたので、次のように訂正いたしました。(2024年7月24日)
表2 メルセデス・ベンツの前年比数値
(誤)20.0%
(正)0.2%
ブラック ジャック 勝ち 方
執筆者紹介
ブラック ジャック 勝ち 方・ラバト事務所長
本田 雅英 (ほんだ まさひで)
1988年、ブラック ジャック 勝ち 方入構。総務部、企画部、ブラック ジャック 勝ち 方福井、ブラック ジャック 勝ち 方静岡などで勤務。海外はハンガリーに3度赴任。ブラック ジャック 勝ち 方鳥取を経て2021年7月から現職。
執筆者紹介
ブラック ジャック 勝ち 方・ラバト事務所
ファティマザハラ・ベルビシュ
2017年からブラック ジャック 勝ち 方・ラバト事務所に勤務。経済・産業・市場調査、商談会業務などを担当。