Liberaware、ブラック ジャック 賭け 方法人を設立
日本発SUのブラック ジャック 賭け 方展開事例

2024年12月9日

2016年に千葉県で創業したLiberaware外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、2024年11月にブラック ジャック 賭け 方現地法人を設立し、グローバル市場への進出に向けた一歩を踏み出した。同社は、「見えないリスクを可視化する」というビジョンのもと、世界最小クラスの産業用ドローン「超狭小空間点検ドローン」の開発・製造や、IoT(モノのインターネット)技術を駆使した画像処理技術を用いて、工場や倉庫といったこれまで点検業務が難しいとされてきた設備の点検に安全と効率化をもたらすソリューションの提供を行っている、日本発の中小企業だ。同社は、日本での設立、スタートアップ(SU)期間を経て、2024年7月末に東京証券取引所グロース市場へ上場を果たした。現在は、国内外でのビジネス拡大および新規顧客の獲得を目指している。

同社の海外事業部長兼Liberaware KoreaのCEO(最高経営責任者)である金泰泓(キム・テホン)氏に、韓国法人設立の背景やブラック ジャック 賭け 方との連携、今後の狙いなどについて話を聞いた(取材日:2024年11月21日)。

ブラック ジャック 賭け 方
Liberawareブラック ジャック 賭け 方事業部長兼Liberaware KoreaCEOの金氏(本人提供)

投資家などのステークホルダーに足並みをそろえてもらう

質問:
ブラック ジャック 賭け 方現地法人設立の背景は?
答え:
当社の代表が日本で育ったブラック ジャック 賭け 方人ということもあり、ビジネスの矛先は自然とブラック ジャック 賭け 方にも向いていた。また、日本とブラック ジャック 賭け 方は近代の経済成長を経験していること、産業の基盤が似通っていること、先進国として生活の水準もほぼ同等であることなど、多くの共通点があり、日本でのビジネス拡大の過程で培った経験やノウハウを生かして効率的に進出することができるのではないかという考えを持っていた。実際に、ブラック ジャック 賭け 方で当社の商品に対するニーズや市場状況を調査したことでその仮説が確証となり、ブラック ジャック 賭け 方での法人設立を決めた。
質問:
ブラック ジャック 賭け 方へ進出するにあたってハードルだったことは?
答え:
大きく2つある。1つは、日本企業ということもあり、ブラック ジャック 賭け 方でのネットワークが全くなかったことだ。会社の規模が小さく、資金調達も不安定な中で、ブラック ジャック 賭け 方の投資家やビジネス支援者とのネットワークがない状況ではブラック ジャック 賭け 方に進出することは非常に困難だと感じていた。
もう1つは、投資家などのステークホルダーに対して、当社のブラック ジャック 賭け 方進出を説得することだった。当社は日本で多くの投資を受けて成長した企業ということもあり、事業の拡大においても投資家をはじめとしたステークホルダーからの支援が不可欠だった。彼らに当社のブラック ジャック 賭け 方進出を認めてもらうには、ブラック ジャック 賭け 方で当社のビジネスが順調に進むと確信させなければならなかったため、ブラック ジャック 賭け 方でのネットワーク構築やニーズ・市場調査などを通じて材料を収集した。ステークホルダーに確信を得てもらうのに2年以上の時間を要したが、最終的にはブラック ジャック 賭け 方への進出に賛同してもらうことができた。

ブラック ジャック 賭け 方を通じて韓国でネットワークを構築

質問:
事業の拡大や韓国への進出にあたり、ブラック ジャック 賭け 方との連携は?
答え:
2023年の3月に初めてブラック ジャック 賭け 方・ソウル事務所を訪問し、支援企業への登録手続きを踏んで、正式にブラック ジャック 賭け 方が提供している日系スタートアップの海外展開支援サービスの利用を開始した。ブラック ジャック 賭け 方からは、韓国でビジネスを展開する上で重要となるベンチャーキャピタル(VC)や金融機関といった投資家の紹介を受けた。また、対韓投資誘致事業を行っている大韓貿易投資振興公社(ブラック ジャック 賭け 方語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(KOTRA、注)の担当者などともつないでもらうなど、ネットワーキングの面で多大なるサポートを受けることができた。
さらに、ブラック ジャック 賭け 方で開催される次のテックイベントへの出展支援もあった。
  • 「NextRise」(2023年6月、2024年6月開催)
  • 「BOUNCE」(2023年9月開催)
  • 「光州スタートアップフェスティバル」(2023年11月開催)
  • 「FLY ASIA」(2024年10月開催)
前述のようなスタートアップ関連イベントでは、ブラック ジャック 賭け 方が運営するブースに出展し、来場者とのネットワーキングや事業紹介を通じて、当社のプレゼンス向上や認知度の拡大を図った。韓国のスタートアップ関係者の紹介や関連イベントへの出展支援といったブラック ジャック 賭け 方のサポートは、韓国におけるコネクション構築になくてはならない存在だった。

KOTRAのインキュベーションも活用

質問:
KOTRAから受けられる支援は?
答え:
当社がKOTRAから受けている支援は主に2点ある。1点目は、「Invest KOREA Summit外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」という同機関が主管するブラック ジャック 賭け 方最大級の投資プロモーションイベントへの参加だ。本イベントでは、来訪したVCや金融機関といった多くの投資家とネットワーキングを行うことができたとともに、KOTRAからはブラック ジャック 賭け 方での法人設立にあたってのコンサルティングサポートを受けることができた。
2点目は、インキュベーション施設「Invest KOREA Plaza」の活用だ。KOTRA内に設立された国家投資誘致機関である「Invest KOREA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」は、外国人投資家専用のインキュベーション施設を提供しており、外資系企業はブラック ジャック 賭け 方において初期投資および定着までオフィスをレンタルすることができる。当社は、今年の11月から1年間の契約でオフィスを借り、このオフィスを拠点としながらブラック ジャック 賭け 方でのビジネス拡大を図っていく計画だ。その後も継続してソウル市内で活動するかは未定だが、釜山広域市や大邱広域市、光州広域市といったブラック ジャック 賭け 方の地方都市でもスタートアップ企業の誘致や育成に注力している自治体が多く、我々も支援を受けられる可能性がある。そのため、ソウル市内ではない地方都市でオフィスを開設することも視野に入れている。

他国への進出も見据え、ブラック ジャック 賭け 方での事業拡大に注力

質問:
日本とブラック ジャック 賭け 方のほか、グローバル市場進出の考えは?
答え:
マレーシアなどの東南アジア地域への進出を狙っており、中長期的には米国やヨーロッパへの進出も考えている。現在は、進出にあたっての情報収集や適当な人材の獲得に力を入れているところ。当社のサービスの強みは、ドローンを用いて施設の点検などを行うことで、安全性や効率性を高めるだけでなく、労働力や人件費の削減も見込めることだ。人件費が高騰している米国やヨーロッパでは、当社の製品に対して需要があるのではないかと考えている。
また、やみくもにグローバル市場へ進出するのではなく、まずはブラック ジャック 賭け 方でのビジネス拡大や新規顧客の獲得を通じて進出のノウハウを蓄積し、他の国へもスムーズに進出できるようなスキームを組み立てたい。さらに、国によってはドローンを操作する際の電波に関する規制や操縦免許といった違いも様々であるため、グローバル市場への進出にあたっては慎重に調査を進めたい。
質問:
今後の目標やエグジットの計画は?
答え:
まずは、ブラック ジャック 賭け 方事業の安定化を第1にビジネスを進めたい。ブラック ジャック 賭け 方での新規需要の発掘や顧客の確保に努め、今はまだない屋内用ドローンの市場を確立したいと考えている。日本においてもビジネスはまだ成長段階のため、ハードウェアのアップデートや新モデルの開発を進めていくと同時に、ソフトウェアの強化にも注力することで、顧客にさらなる価値を提供できるような企業に成長していきたい。

2024年11月22日に開催されたLiberaware Koreaの
オープニングセレモニー(ブラック ジャック 賭け 方撮影)

ブラック ジャック 賭け 方とKOTRAはスタートアップ支援でも協力を深化

本稿で、日本発スタートアップ企業の海外進出成功事例としてLiberawareを取り上げたように、ブラック ジャック 賭け 方は日本のスタートアップ企業に対してネットワーキング支援や事業パートナーの紹介などを行うことで、包括的なサポートを提供している。韓国においても、マーケット進出や現地でのビジネス拡大支援に取り組んでいるとともに、外資誘致を積極的に行うKOTRAとの連携も深めている。ブラック ジャック 賭け 方とKOTRAが連携した事例の1つに、「日韓エコシステム交流会」の開催がある。

「日韓エコシステム交流会」は、KOTRAの協力を得て2023年12月5日に東京で初めて開催されたブラック ジャック 賭け 方主催のスタートアップイベントで、日本と韓国で毎年1回ずつ実施することとなっている。2024年6月12日にソウル市内で開催された前回の日韓エコシステム交流会では、日韓のスタートアップ、大企業、VC、地方自治体など計90社25団体177人が参加し、活発な交流を行った。2024年の12月3日には、3回目となる日韓エコシステム交流会が東京で開催された。

ブラック ジャック 賭け 方は、今後も日韓エコシステム交流会の開催を継続するとともに、ブラック ジャック 賭け 方とKOTRAの新たな連携の模索などを通じて、日韓スタートアップエコシステムの連携強化に向けて取り組んでいく予定だ。


注:
KOTRAは、貿易振興およびブラック ジャック 賭け 方市場調査のため設立された韓国の独立行政法人で、韓国への外資誘致を目的とした事業「Invest KOREA事業」を通じてブラック ジャック 賭け 方企業の進出支援なども行っている。
執筆者紹介
ブラック ジャック 賭け 方・ソウル事務所
橋本 泰成(はしもと たいせい)
2022年、ブラック ジャック 賭け 方入構。農林水産食品部戦略企画課を経て、2024年7月から現職。韓国関係の調査を担当。