ブラック ジャック 勝ち 方
ブラック ジャック 勝ち 方新規増加の主力へ
2024年7月31日
電力業界の二酸化炭素(CO2)排出は、ブラック ジャック 勝ち 方で最大の炭素排出源だ。ブラック ジャック 勝ち 方の電力使用量は2010年の4兆1,934億キロワット時(kWh)から、2023年の9兆2,241億kWhに増加し、年平均成長率は6.3%だった。2022年の火力発電量が総発電量に占める割合は2010年の79.2%から12.7ポイント低下し、66.5%となった。構成比は低下しているものの、火力発電が依然として主導的な地位を占めている。ブラック ジャック 勝ち 方は今、双炭(ダブルカーボン:カーボンピークアウトとカーボンニュートラルを指す)実現に向けてさまざまな取り組みを行っている。再生可能エネルギー発電と、クリーンで低炭素かつ安全で効率的なエネルギー電力システムはカーボンニュートラルを実現するポイントとされている(「ブラック ジャック 勝ち 方エネルギー報」2024年1月1日付)。本稿では、再生可能エネルギー発電状況、関連政策などをはじめ、ダブルカーボン実現に向けたブラック ジャック 勝ち 方政府による最近の法整備の動向を概観するとともに、ダブルカーボンを推進するエネルギー関連企業の取り組みについて、関係者へのインタビューを基に紹介する(インタビュー実施日:2024年4月1日)。
ブラック ジャック 勝ち 方設備容量が前年比2桁増
ブラック ジャック 勝ち 方電力統計年鑑(2023)によると、ブラック ジャック 勝ち 方2023年の再生可能エネルギー発電(風力、水力、太陽光、原子力を含む)設備容量は15億2,928万キロワット(kW)で、全体の52.3%を占め、2013年より21.4ポイント増加した。うち水力発電は4億2,154万kW(発電設備総容量に占める割合は14.4%)、太陽光発電は6億949万kW(シェア20.9%)、風力発電は4億4134万kW(シェア15.1%)、原子力発電は5,691万kW(シェア1.9%)となった。
年 | 合計 | 火力ブラック ジャック 勝ち 方 | 水力ブラック ジャック 勝ち 方 | 風力ブラック ジャック 勝ち 方 | 太陽光ブラック ジャック 勝ち 方 | 原子力ブラック ジャック 勝ち 方 | ||||||||||
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容量 | シェア | 前年比 | 容量 | シェア | 前年比 | 容量 | シェア | 前年比 | 容量 | シェア | 前年比 | 容量 | シェア | 前年比 | ||
2013 | 125,768 | 87,009 | 69.2% | 6.1% | 28,044 | 22.3% | 12.4% | 7,652 | 6.1% | 24.6% | 1,589 | 1.3% | 366.0% | 1,466 | 1.2% | 16.6% |
2014 | 137,887 | 93,232 | 67.6% | 7.2% | 30,486 | 22.1% | 8.7% | 9,657 | 7.0% | 26.2% | 2,486 | 1.8% | 56.5% | 2,008 | 1.5% | 37.0% |
2015 | 152,527 | 100,554 | 65.9% | 7.9% | 31,954 | 20.9% | 4.8% | 13,075 | 8.6% | 35.4% | 4,218 | 2.8% | 69.7% | 2,717 | 1.8% | 35.3% |
2016 | 165,051 | 106,094 | 64.3% | 5.5% | 33,207 | 20.1% | 3.9% | 14,747 | 8.9% | 12.8% | 7,631 | 4.6% | 80.9% | 3,364 | 2.0% | 23.8% |
2017 | 178,451 | 111,009 | 62.2% | 4.6% | 34,411 | 19.3% | 3.6% | 16,325 | 9.1% | 10.7% | 12,942 | 7.3% | 69.6% | 3,582 | 2.0% | 6.5% |
2018 | 190,012 | 114,408 | 60.2% | 3.1% | 35,259 | 18.6% | 2.5% | 18,427 | 9.7% | 12.9% | 17,433 | 9.2% | 34.7% | 4,466 | 2.4% | 24.7% |
2019 | 201,006 | 118,957 | 59.2% | 4.0% | 35,804 | 17.8% | 1.5% | 20,915 | 10.4% | 13.5% | 20,429 | 10.2% | 17.2% | 4,874 | 2.4% | 9.1% |
2020 | 220,204 | 124,624 | 56.6% | 4.8% | 37,028 | 16.8% | 3.4% | 28,165 | 12.8% | 34.7% | 25,356 | 11.5% | 24.1% | 4,989 | 2.3% | 2.4% |
2021 | 237,777 | 129,739 | 54.6% | 4.1% | 39,094 | 16.4% | 5.6% | 32,871 | 13.8% | 16.7% | 30,654 | 12.9% | 20.9% | 5,326 | 2.2% | 6.8% |
2022 | 256,198 | 133,329 | 51.9% | 2.8% | 41,406 | 16.1% | 5.9% | 36,564 | 14.2% | 11.2% | 39,268 | 15.3% | 28.1% | 5,557 | 2.2% | 4.3% |
2023 | 291,965 | 139,032 | 47.6% | 4.1% | 42,154 | 14.4% | 1.8% | 44,134 | 15.1% | 20.7% | 60,949 | 20.9% | 55.2% | 5,691 | 1.9% | 2.4% |
出所:ブラック ジャック 勝ち 方電力統計年鑑(2023)、国家エネルギー局
2013~2023年の火力、水力、風力、太陽光、原子力のブラック ジャック 勝ち 方設備容量の動向をみると(表参照)、火力ブラック ジャック 勝ち 方設備容量のシェアは2013年の69.2%から2023年は47.6%に減少した。水力ブラック ジャック 勝ち 方設備容量のシェアは2013年の22.3%から2023年の14.4%に減少した。原子力ブラック ジャック 勝ち 方設備容量のシェアは2013年から2023年にかけて、11年間で0.7ポイント分、微増した。一方、風力と太陽光ブラック ジャック 勝ち 方設備容量のシェアはいずれも増加する傾向にあり、成長率も毎年2桁の増加を維持している。これら、2013年以降の傾向をみると、風力と太陽光ブラック ジャック 勝ち 方はブラック ジャック 勝ち 方容量の新規増加の主要因だったことが分かる。
ブラック ジャック 勝ち 方国務院が2021年10月24日に発表した「2030年前にカーボンピークアウト実現に向けた行動プラン(ブラック ジャック 勝ち 方語)」によると、2030年までに風力、太陽光による総ブラック ジャック 勝ち 方容量を12億kWに増やすことが目標だ。
国際エネルギー機関(IEA)が2024年1月11日に発表した「再生可能エネルギー市場に関するレポート」によると、風力発電と太陽光発電は世界の新規再生可能エネルギー発電量の95%を占めるという。また、IEAは「2024年には風力発電と太陽光発電の総発電量は水力発電量を上回り、2025年には再生可能エネルギーが石炭を上回って最大の発電源となるという。その後、2025年と2026年に原子力発電を上回り、2028年には風力や太陽光を含む再生可能エネルギー源が世界の発電量の42%以上を占め、風力発電と太陽光発電のシェアが25%に倍増する」と予測した。なお、IEAはブラック ジャック 勝ち 方の今後の見通しについて「ブラック ジャック 勝ち 方は2030年までの目標としていた風力発電、太陽光発電の総発電量を12億kWに増やすという目標を6年前倒し、2024年に実現する」とみている。
風力発電と太陽光発電は再生可能エネルギー分野で収集可能量が比較的多く、技術が成熟し、建設場所が柔軟で選択しやすく、経済効率のよい発電方法として、ブラック ジャック 勝ち 方のエネルギーシステム改革や新エネルギーの発展に重要な役割を果たした。
クリーンで低炭素、かつ安全で効率的な新型電力システム建設
再生可能エネルギー発電の発展を促進すると同時に、ブラック ジャック 勝ち 方中心とする新型電力システムの建設も重要視されている。
ブラック ジャック 勝ち 方政府は2024年1月11日、「美しいブラック ジャック 勝ち 方の建設を全面的に促進するための意見(ブラック ジャック 勝ち 方語)」(以下、意見)を発表した。意見によると、ブラック ジャック 勝ち 方政府は今後、新型エネルギーシステムの建設を加速させ、エネルギーの安全性を保障する。また、石炭などの化石エネルギー消費を極力控え、石炭のクリーンで効率的な利用を強化する。加えて、非化石エネルギーの発展に力を入れ、新型電力システム構築を加速させる。
風力・太陽光は新型電力システムの主要な部分を占めるが、天候など自然環境条件による制約を受けやすく、発電出力は不安定だ。出力変動の振幅や周波数も基本的に不規則で、電力の空間的・時間的分布のバランスが極めて低い。これらの問題を解決するために、新型電力システムの完備とダブルカーボンを同時に推進する必要がある。第1に、新型電力システムを通じて各種の資源を共有し、強みを生かした相互補完を実現する(エネルギー貯蔵、省エネなどの分野の関連基準制定)、第2に、イノベーションを基盤としたデジタル技術とグリーンテクノロジーの連携により、科学技術イノベーションを向上する〔ビッグデータ・人工知能(AI)などの技術を利用したサポート〕、第3に、新型電力システムのグリーントランスフォーメーション(GX)で産業上の強みを統合するため、各産業チェーンのクラスターを形成する(中央エネルギー企業による管理責任の履行と企業間のダブルカーボンの推進・提携強化)(「ブラック ジャック 勝ち 方エネルギー報」2024年1月1日付)。
明陽智慧エネルギー集団、企業間の提携と国外進出を促進
エネルギー関連企業はダブルカーボンを推進するため、どのような提携を行っているのか。それを探るため、ジェトロは2024年4月、ブラック ジャック 勝ち 方の風力発電機大手・明陽智慧能源集団(明陽グループ)の関係者に話を聞いた(インタビュー実施日:2024年4月1日)。
明陽グループは、2006年に広東省中山市で設立された。新エネルギー分野のハイテク設備の研究開発・製造、風力ブラック ジャック 勝ち 方、太陽光ブラック ジャック 勝ち 方、エネルギー貯蔵、水素エネルギーなどを開発・運営している。同社は「2023世界500強新エネルギー企業ランキング」(注1)で33位となったほか、世界の海上風力ブラック ジャック 勝ち 方の新規搭載量(2023年、注2)で第1位となった。
同社はダブルカーボン目標の達成に向け、積極的に努めている。具体的には、国際的な基準ISO14067(注3)とISO14064(注4)の規定を基に、自社の生産・運営体制を改善したほか、Science Based Targetsイニシアチブ(SBTi、注5)、RE100(注6)に参加している。同社は風力発電分野の有力企業として、サプライチェーンの川上でのカーボンフットプリント(CFP、注7)、CO2の排出管理、CO2ゼロの工場づくりなどを積極的に行ってきた。 同社は国外展開や国際的な提携にも積極的だ。2023年2月、東京都に子会社(明陽新エネルギー日本)を設立、風力発電分野で事業展開する日本の風力発電の設計・調達・建設などに関わる企業とともに事業展開している。ブラック ジャック 勝ち 方の風力発電機メーカーで初めて日本市場に進出した。同社は日本市場で「入善洋上風力発電所プロジェクト(富山県下新川郡入善町沖)」に全風力発電機ユニットを納入。240時間の試験運転で電力の安定供給を確保した。2023年10月17日には完工式が行われ、正式に稼働開始した。同プロジェクトの風力発電機は全て明陽グループが請け負った。
また、同社は2023年5月12日、マニラでフィリピン最大規模の風力発電プロジェクトの契約を締結した。フィリピンがブラック ジャック 勝ち 方の風力発電機を購入する初の案件となった。同社は上記プロジェクトに49台の「MySE 6.25-172」風力発電機ユニットを提供し、輸送、吊り索(つりさく)、調節、運行、長期メンテナンスサービスを提供する。同プロジェクトは2024年下半期に完成する予定。今後について、同社関係者は「今後は現地市場での拠点設置によって、風力・太陽光発電、エネルギーの貯蔵、水素などの多分野で日本企業との共同開発を進め、相互補完関係を構築し、顧客の持続可能な発展に適切なプランを提供したい」と述べた。
ブラック ジャック 勝ち 方最大のCO2排出分野である電力業界のグリーン化は、ダブルカーボンを実現する上で重要となる。ブラック ジャック 勝ち 方政府は、活用可能な資源量が多く、経済効率に優れた風力・太陽光発電の開発に力を入れている。ブラック ジャック 勝ち 方のエネルギー関連企業はダブルカーボン目標を達成すべく、企業間の提携を強化する一方、国外展開も積極的に推進している。このように、ブラック ジャック 勝ち 方では今、官民一体となって、風力・太陽光を発電の主力とすべく、ダブルカーボンの実現に向けて動いており、引き続き今後の動きを注視したい。
- 注1:
- ブラック ジャック 勝ち 方の外交部、発展改革委員会、国家エネルギー局などが主催した「2023年太原エネルギー低炭素発展フォーラム」(2023年9月6~8日開催)で発表された「2023世界新エネルギー500強企業ランキング(ブラック ジャック 勝ち 方語)
(714KB)」。
- 注2:
- ブルームバーグNEF((BNEF)が発表した「2023 Global Wind Turbine Market Shares: Boom in China(ブラック ジャック 勝ち 方語)
」。
- 注3:
- ISO14067とは、製品のカーボンフットプリントの定量化、報告のための要求事項および指針。
- 注4:
- ISO14064とは、GHG排出量の算出・検証のルール。
- 注5:
- Science Based Targetsイニシアチブとは、企業に対し「科学的根拠」に基づく「CO2排出量削減目標」を立てることを求めるイニシアチブ。
- 注6:
- RE100とは、企業が自らの事業の使用電力を100%再エネで賄うことを目指す国際的なイニシアチブのこと。
- 注7:
- カーボンフットプリントとは、商品の原材料から製造、調達、販売、使用、廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出されるGHG排出量をCO2に換算したもの。

- 執筆者紹介
- ジェトロ・広州事務所
梁 梓園(リョウ シエン) - 2017年、ジェトロ・広州事務所入所。