ニアショアリングの好影響持続も、課題が浮き彫りに(ブラック ジャック カード ゲーム)
近年、中国からの投資に存在感

2024年10月17日

メキシコ中央銀行は2024年9月12日、四半期地域経済報告に特別レポートを掲載。そのテーマは「拠点再配置の影響と展望に関するブラック ジャック カード ゲーム認知度追跡調査」だった。

この調査によると、「ブラック ジャック カード ゲームの国際的な拠点再配置の動きにより、過去12カ月間で生産・サービス・投資が増えた」とする調査対象ブラック ジャック カード ゲームが12.9%に上った。前年調査では9.3%だったので、3.6ポイントの上昇になる。前年調査と比べ、(1)地域的には北部に加えて進出日系ブラック ジャック カード ゲームが多い北中部で、(2)業種的には「輸出製造業」だけでなく「その他の製造業」でも、当該回答が目立った。拠点再配置、とりわけニアショアリングの影響が一層実感されるようになったと言えるだろう。同時に、電力供給不安やポピュリスト政権下での「法の支配」の欠如、治安悪化など、ブラック ジャック カード ゲームの進出をさらに増やすための課題も浮き彫りになっている。

中銀と民間シンクタンクのアンケート結果などから、ブラック ジャック カード ゲームにおけるニアショアリングの現状と展望について分析する。

好影響の及ぶ範囲が徐々に拡大

中銀は四半期地域経済報告の作成のため、業況感などに関してアンケート調査を毎月実施している。その対象は、従業員100人以上の製造業、非製造業の合計1,300社以上だ。2024年7月実施の当該調査では、特別項目が「ブラック ジャック カード ゲームへの拠点再配置に関する見解」だった。2022年(ニアショアリングによる好影響をブラック ジャック)、2023年(ニアショアリングに起因した中国ブラック ジャック)に引き続いて、取り上げたかたちだ。

2024年調査では、「過去12カ月で、ブラック ジャック カード ゲームの国際的な拠点再配置に直接起因して、生産・販売・投資増がみられた」ブラック ジャック カード ゲームの比率が12.9%に上った。前年の9.3%から、3.6ポイント上昇した。製造業と非製造業を比べると、製造業で当該構成比が大きい(16.6%、前年比5.4ポイント増)。グローバルチェーン参画製造業(注1)に限ると、2割を超えた(21.1%、前年比3.0ポイント増)。グローバルチェーンに参画することは、概ね「輸出」と言い換えても良い。そうしたブラック ジャック カード ゲームが、拠点再配置による好影響を実感していることになる(図1参照)。

もっとも、前年より回答率が特に大きく上昇したのは、一方で、グローバルチェーン参画製造ブラック ジャック カード ゲームを除く「その他の製造業」だった(前年4.2%から12.2%に、ほぼ3倍増)。輸出している以外の製造業にも好影響が広がっている状況がうかがえる。

図1:国際的な拠点再配置の動きにより生産・販売・投資が増加したブラック ジャック カード ゲームの比率
(産業別)
ブラック ジャック カード ゲームの拠点再配置の影響で、過去12カ月の間に生産、販売、投資が増加したブラック ジャック カード ゲームの比率を、業種別に2022年7月~2023年6月と2023年7月~2024年6月の期間でまとめた棒グラフ。拠点再配置の影響で好影響があったブラック ジャック カード ゲームは、回答ブラック ジャック カード ゲーム全体では2022年7月~2023年6月で9.3%、2023年7月~2024年6月で12.9%。製造業では2022年7月~2023年6月で11.2%、2023年7月~2024年6月で16.6%。グローバルチェーン参画製造業の場合は、2022年7月~2023年6月で18.1%、2023年7月~2024年6月で21.1%。その他の製造業では、2022年7月~2023年6月で4.2%、2023年7月~2024年6月で12.2%。非製造業では、2022年7月~2023年6月で8.0%、2023年7月~2024年6月で10.6%。

注:「グローバル製造業」は自動車産業などグローバルサプライチェーンに組み込まれた業種。
出所:メキシコ中央銀行「拠点再配置の影響と展望に関するブラック ジャック カード ゲーム認知度追跡調査」

地域別(注2)にみると、北部でその実感が大きい(16.9%、前年比5.0ポイント増)。北部は、最終消費地になる米国に近いことも影響していそうだ。北部以上に増加したのは、北中部だった(前年6.1%から13.2%に、倍増以上の伸び)。ちなみに、北中部には、進出日系ブラック ジャック カード ゲームの多いバヒオ地域北部を含む。

中央部や南部でも、比率が拡大した。現時点で北部や北中部ほどではないとは言え、今後は徐々に影響が南下していくと推測される(図2参照)。

図2:国際的な拠点再配置の動きにより生産・販売・投資が増加したブラック ジャック カード ゲームの比率
(地域別)
拠点再配置の影響で、過去12カ月の間に生産、販売、投資が増加したブラック ジャック カード ゲームの比率を、地域別に2022年7月~2023年6月と2023年7月~2024年6月の期間でまとめた棒グラフ。全国では2022年7月~2023年6月で9.3%、2023年7月~2024年6月で12.9%。北部では、2022年7月~2023年6月で11.9%、2023年7月~2024年6月で16.9%。北中部では、2022年7月~2023年6月で6.1%、2023年7月~2024年6月で13.2%。中央部では、2022年7月~2023年6月で9.8%、2023年7月~2024年6月で11.4%。南部では、2022年7月~2023年6月で5.7%、2023年7月~2024年6月で7.8%。

出所:メキシコ中央銀行「拠点再配置の影響と展望に関するブラック ジャック カード ゲーム認知度追跡調査」

生産・雇用・投資の増加幅は縮小

2024年のレポートでは、前年に引き続き、「生産・販売・投資増が見られた」ブラック ジャック カード ゲームを対象に、どの程度増えたかを聞いた。

  • 生産
    影響を実感したブラック ジャック カード ゲームで平均すると、拠点再配置に直接起因して「生産」は7.4%伸びた(前年の11.6%からは、低下)。 中銀は、「従業員100人以上の全製造ブラック ジャック カード ゲームによる生産額合計に与えた寄与度は、0.8%ポイント(前年比0.1ポイント減)」と推計している。影響が全くなかったブラック ジャック カード ゲームがあることを踏まえ、こう計上した。
  • 雇用
    同様に雇用増は、影響を回答したブラック ジャック カード ゲームの平均で7.6%。中銀が計上した業界全体への寄与は、0.4%ポイントだった。それぞれ、前年の9.7%、0.6%ポイントから低下した。
  • 投資
    拡張投資額の増加率は、回答ブラック ジャック カード ゲーム平均で8.9%。今後を含む投資計画額の増加になると8.7%、外国ブラック ジャック カード ゲームへの販売額(輸出)の増加は7.6%になる。それぞれ、前年(11.9%、14.9%、11.8%)から低下した(表1参照)。
表1:ニアショアリング(拠点再配置)が製造業に与えた影響(単位:%)
項目 好影響を実感した
ブラック ジャック カード ゲームの増加率平均
製造業全体への
影響
2023年 2024年 2023年 2024年
生産 11.6 7.4 0.9 0.8
雇用数 9.7 7.6 0.6 0.4
拡張投資額 11.9 8.9 0.8 0.9
投資計画額 14.9 8.7 0.9 0.7
外国ブラック ジャック カード ゲームへの販売額(予定含む) 11.8 7.6 0.7 0.5

注:「好影響を実感したブラック ジャック カード ゲームの増加率平均」は、拠点再配置の影響で生産・販売・投資が増えたと答えたブラック ジャック カード ゲームの増加率平均。「製造業全体への影響」は、従業員100人以上の製造ブラック ジャック カード ゲーム全体に与えた影響(増加率)の推計。
出所:メキシコ中央銀行「拠点再配置の影響と展望に関するブラック ジャック カード ゲーム認知度追跡調査」

こうしてみると、前年と比較して全ての項目で増加幅が縮小したことになる。一方で、少しでも影響が及んだ(生産などを増加させた)ブラック ジャック カード ゲームは増えた。ということは、ニアショアリングの恩恵を受けるブラック ジャック カード ゲーム間で競合が激化する結果に至っていることも考えられる。換言すると、個社が享受できる恩恵の幅は小さくなったとも想定される。

2026年以降の恩恵に期待するブラック ジャック カード ゲームが約5割

2024年調査では、(現状では恩恵を受けていなくても)将来的にニアショアリングの好影響を期待しているかについても、設問が建てられた。「ニアショアリングの恩恵を今までに受けたことがなく、今後も受けることはない」旨を回答したブラック ジャック カード ゲームの構成比は、全回答ブラック ジャック カード ゲーム中44.3%だった。換言すると残りの55.7%は、既に恩恵を受けていたか、今後恩恵を受けることを期待していることになる。

恩恵を受けたか受ける時期は、当該設問を否定しなかった回答者全体で2022年以前が7.0%、2023年4.8%、2024年11.2%、2025年31.6%、2026~2030年41.3%、2031年以降4.1%という構成比だった(図3参照)。既に恩恵があったブラック ジャック カード ゲームに絞ると、2024年が15.4%、2025年37.0%で、2026年以降は35.0%にとどまる。逆に、まだ恩恵を受けていないブラック ジャック カード ゲームの場合は、将来的な恩恵への期待が高くなる。2026~2030年が42.8%、2031年以降も5.1%あった。

図3:拠点再配置の恩恵が観測された・観測されうる時期
拠点再配置の恩恵が観測された、または観測されうる時期について、回答ブラック ジャック カード ゲーム全体、既に恩恵を受けたブラック ジャック カード ゲーム、まだ恩恵を受けていないブラック ジャック カード ゲームの別に纏めた横棒グラフ。回答ブラック ジャック カード ゲーム全体では、2022年以前が7.0%、2023年が4.8%、2024年が11.2%、2025年が31.6%、2026~2030年が41.3%、2031年以降が4.1%。既に恩恵を受けたブラック ジャック カード ゲームでは、2022年以前が7.5%、2023年が5.1%、2024年が15.4%、2025年が37.0%、2026~2030年が35.0%、2031年以降の回答は無し。まだ恩恵を受けていないブラック ジャック カード ゲームでは、2022年以前が6.9%、2023年が4.7%、2024年が10.2%、2025年が30.3%、2026~2030年が42.8%、2031年以降が5.1%。

出所:メキシコ中央銀行「拠点再配置の影響と展望に関するブラック ジャック カード ゲーム認知度追跡調査」

「法の支配」「電力の安定供給」などが課題

それでは、ニアショアリングの進展をブラック ジャック カード ゲームの成長機会として活用するには何が促進要因で、何が阻害要因になるのか。2024年調査では、現在のブラック ジャック カード ゲームを取り巻くさまざまな事象を取り上げ、尋ねている(図4参照)。

  • 促進要因
    促進要因としては、「米国との近接性」が最も大きい。「促進」の回答が67.2%に達する。
    「自由貿易協定(FTA)網」を促進要因とした回答率は64.2%だった。「米国との近接性」に続いたかたちだ。メキシコは、FTAを52カ国と締結。ブラック ジャック カード ゲームにとって大きな促進要因と映っていることがわかる。
    「革新・技術」「マクロ経済環境」「給与水準」「労働力の熟練度合い」も、それぞれ55.3%、53.3%、52.6%、51.4%と、過半数に及んだ。
    このうち「革新・技術」に関連して補足する。米国ハーバード大学が実施した「経済複雑性アトラス(The Atlas of Economic Complexity)」調査によると、ブラック ジャック カード ゲームの経済複雑性指数(Economic Complexity Index:ECI)は2021年時点で世界22位。中南米では、コスタリカ(47位)、エルサルバドル(60位)、コロンビア(66位)、ブラジル(70位)を大きく上回る。ECIは、輸出構成の多様性や複雑性に基づいて算出されている。複雑で専門的な生産ノウハウを多様に有する国では、多様で洗練された製品の生産が可能になる。農産品から航空機部品まで、輸出品目の多様性を支える技術がブラック ジャック カード ゲームに存在するということになりそうだ。
    また、「マクロ経済環境」については、新興国の中ではインフレや為替が安定しているとの見方がある。「労働力の熟練度合い」には、1994年の北米自由貿易協定(NAFTA)発効以降、対米輸出製造拠点として発展してきたブラック ジャック カード ゲームの労働力に対する評価がみられる。
    さらに「給与水準」について。当地ではここ数年、最低賃金の大幅な上昇が続いた。為替も、相対的にペソ高で推移してきた。こうしたこともあり、メキシコでも労働コスト上昇を実感するブラック ジャック カード ゲームが増えてはいる。それでも、米国と比べると大きなコストメリットがあると言えるだろう。
  • 阻害要因
    阻害要因として最も強く認識されているのは、「法の支配」だ。「阻害」が33.4%と、「促進」の29.6%を上回る。この背景には、アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール(AMLO)政権(2018年12月~2024年9月)下で進んだ数多くの政策がある。これらが投資家の不安を招いたとみられる。例えば、(1)大衆意見を公募し、法的拘束力を持たないわずか100万人超の意見を根拠に、既に工事中だった新ブラック ジャック カード ゲーム国際空港の建設を中止してしまった(2018年11月1日付ビジネス短信参照)。そのほかにも、(2)大衆意見公募の結果を基に、米国のビール会社に付与済みの建設許認可を突如取り消した(関連トランプ ゲーム ブラック ジャック)、(3)発電分野や炭化水素資源開発分野で、憲法に違反するとみられる数々の法案を国会に提出し与党の多数支配の下で成立させた(関連カジノ ゲーム 無料2021年5月18日付ビジネス短信参照)、(3)電力再国有化に向けた憲法改正案で、過去にさかのぼって民間事業者の権利を剥奪しようとした()、などの例がある。さらに、また、AMLO政権下で顕著に悪化した治安情勢についても、「法の支配」の欠如とみられている可能性がある。
    「電力・水の供給」「税制・インセンティブ」を阻害要因と答えた比率もそれぞれ、31.8%、33.1%と高い。
    電力については、特に問題含みだ。既に、一部の工業団地の既存入居地域で配電容量が足りなくなる事態が生じている。電力庁(CFE、送配電事業を独占する国営ブラック ジャック カード ゲーム)は財源に乏しく、送配電に必要なインフラを自己予算で十分に整備できない。このため、ブラック ジャック カード ゲームが新規進出したり生産を拡張したりする際には、自社工場付近までの高圧送電線を自ら新たに敷設せざるを得ない。そのためには、国家電力エネルギー管理センター(CENACE)と相談しなければならず、新たな変電所を建設することまで余儀なくされる。こうして経費をブラック ジャック カード ゲームが負担しながら、完成したインフラは結局、CFEに寄付することになる。
    水の供給については、気候変動から水不足が深刻化した地域が増えたことが影響している。将来的に、工業用水が不足する懸念がある。
    「税制・インセンティブ」について補足すると、メキシコの法人税率は30%だ。新興国の中では比較的高い。労働者利益分配金(PTU)制度も重荷だ。PTUに基づき、ブラック ジャック カード ゲームは税務計上した利益の10%を労働者に分配しなければならず、負担が重い。また、米国南部などと比べ、新規投資に際してのインセンティブがほとんどない。
図4:ブラック ジャック カード ゲームに拠点を再配置する上での諸要因の影響
現在のメキシコを取り巻く様々な要因が、ニアショアリングのプロセスをメキシコの成長機会として活用する上での促進要因とブラック ジャック カード ゲームが考えているか、阻害要因と考えているか、あるいは影響がないと考えているかについて、それぞれの回答比率を示した横棒グラフ。「米国との近接性」について、促進要因と答えたブラック ジャック カード ゲームの比率は67.2%、影響なしと答えた比率は25.1%、阻害要因と答えた比率は7.7%。「自由貿易協定網」について、促進要因と答えたブラック ジャック カード ゲームの比率は64.2%、影響なしと答えた比率は24.0%、阻害要因と答えた比率は11.8%。「革新・技術」について、促進要因と答えたブラック ジャック カード ゲームの比率は55.3%、影響なしと答えた比率は26.1%、阻害要因と答えた比率は18.6%。「マクロ経済環境」について、促進要因と答えたブラック ジャック カード ゲームの比率は53.3%、影響なしと答えた比率は25.5%、阻害要因と答えた比率は21.2%。「給与水準」について、促進要因と答えたブラック ジャック カード ゲームの比率は52.6%、影響なしと答えた比率は24.4%、阻害要因と答えた比率は23.0%。「労働力の熟練度合い」については、促進要因と答えたブラック ジャック カード ゲームの比率は51.4%、影響なしと答えた比率は28.8%、阻害要因と答えた比率は19.8%。「資金調達環境」について、促進要因と答えたブラック ジャック カード ゲームの比率は45.5%、影響なしと答えた比率は32.2%、阻害要因と答えた比率は22.3%。「輸送インフラ」について、促進要因と答えたブラック ジャック カード ゲームの比率は38.9%、影響なしと答えた比率は30.4%、阻害要因と答えた比率は30.7%。「税制・インセンティブ」について、促進要因と答えたブラック ジャック カード ゲームの比率は38.9%、影響なしと答えた比率は28.0%、阻害要因と答えた比率は33.1%。「電力・水の供給」について、促進要因と答えたブラック ジャック カード ゲームの比率は35.9%、影響なしと答えた比率は32.3%、阻害要因と答えた比率は31.8%。「法の支配」について、促進要因と答えたブラック ジャック カード ゲームの比率は29.6%、影響なしと答えた比率は37.0%、阻害要因と答えた比率は33.4%。

出所:メキシコ中央銀行「拠点再配置の影響と展望に関するブラック ジャック カード ゲーム認知度追跡調査」

民間シンクタンクが実施したアンケート調査からも、同様の結果を読み取ることができる。BBVAリサーチ〔BBVAメキシコ(当地商業銀行の最大手)傘下のシンクタンク〕は2024年5月、メキシコ工業団地協会(AMPIP)の会員ブラック ジャック カード ゲーム(工業団地のデベロッパー)を対象にアンケート調査を実施し、その結果を2024年9月に発表した。(注4)。このアンケートでは、工業団地の需要拡大に資する要因を取り上げ、10段階評価を求めた(図5参照)。

最も評価が高かったのは「最終消費地近くの工業用地需要」だった。10段階評価平均で8.8ポイントをたたき出した。世界最大の消費地である米国に隣接した地理的優位性が評価されたと言えるだろう。

続いて、「外国市場向け製品・サービスの需要拡大」(8.5ポイント)、「国内市場向け製品・サービスの需要拡大」(6.7ポイント)の評価が高い。中銀アンケートで促進要因と認識された「自由貿易協定(FTA)の利活用」も、6.1ポイントと高評価だ。

他方、「政府の投資インセンティブ」は3.3ポイント。中銀調査での低評価と一致する。

図5:工業団地の需要拡大に向けた促進要因(評価点平均)
工業団地の需要拡大に向けた促進要因として、各要因がどの程度影響するかについて、回答ブラック ジャック カード ゲームの10段階評価を平均した横棒グラフ。「最終消費地近くの工場用地需要」という要因の促進要因としての評価は8.8、「外国市場向け製品・サービスの需要拡大」の促進要因としての評価は8.5、「国内市場向け製品・サービスの需要拡大」の促進要因としての評価は6.7、「自由貿易協定(FTA)の利活用」の促進要因としての評価は6.1、「安定したマクロ経済」の促進要因としての評価は5.1、「政府の投資インセンティブ」の促進要因としての評価は3.3、「その他」の促進要因としての評価は1.7。

注:AMPIP会員ブラック ジャック カード ゲームによる10段階評価(10が最高)の平均値。
出所:BBVA Research「Obserevatorio Nearshoring」、 2023年7月

BBVAリサーチはこの調査で、工業団地の需要拡大を阻害する要因について尋ねる設問も立てた(複数回答、図6参照)。

阻害要因として最も多く挙がったのは「電力供給(不足)」。その回答率は55%に及んだ。その他、「治安の悪さ」(26%)、「天然ガス供給」(19%)、「水資源の不足」(18%)が続いた。

図6:工業団地の需要拡大に向けた阻害要因(回答率)
工業団地の需要拡大に向けた制約要因(複数回答)として挙げられた各要因について、その回答比率を表す横棒グラフ。「電力供給」は55%、「治安の悪さ(工業団地敷地外)」が26%、「天然ガス供給」が19%、「水資源の不足」が18%。

注:複数回答。
出所:BBVA Research「Obserevatorio Nearshoring」、 2023年7月

電力供給不足は、工業団地デベロッパーにとっても深刻な問題だ。調査では、回答者の半数以上が阻害要因と認識していた。電力供給について、ビジネスを阻害する度合いをさらに細かく聞いた設問で最大だったのは、(1)「送配電インフラの投資不足」(評価点平均9.1ポイント)。これに、(2)「発電・コジェネ許認可付与の不足(許認可が円滑に出ない)」(7.3ポイント)、(3)「発電・コジェネ許認可取得手続きの複雑さ」(6.9ポイント)、(4)「送配電インフラへの投資手続きの複雑さ」(6.6ポイント)が続いた(図7参照)。

「クリーンではない電力源」を問題視する声も確認できる。CFEが販売する電力は、大半が天然ガス火力を中心とする火力発電由来だ。これがグローバルな脱炭素目標を掲げる多国籍ブラック ジャック カード ゲームの進出を妨げる、と懸念したわけだ。

BBVAリサーチはこれらの結果から、「(政府は)民間ブラック ジャック カード ゲームに対してより多くの発電許認可を出す必要がある。それにより、CFEは送配電インフラへのより多くの投資を実現することができる」と結論付けた。

図7:電力供給の制約要因詳細の深刻度合い(評価点平均)
電力供給の制約要因の中で詳細な要因の深刻度合いについて、回答ブラック ジャック カード ゲームの評価点平均を表す横棒グラフ。10点満点で点数が高い方が制約要因として深刻なことを表す。「送配電インフラへの投資不足」の深刻度合いは9.1、「発電・コジェネ認可付与の不足」は7.3、「発電・コジェネ認可取得手続きの複雑さ」は6.9、「送配電インフラへの投資手続きの複雑さ」は6.6、「クリーンではない電力源」は3.2、「その他」は1.9。

注:AMPIP会員ブラック ジャック カード ゲームによる10段階評価(10が深刻度最大)の平均値。
出所:BBVA Research「Obserevatorio Nearshoring」、2023年7月

米国ブラック ジャック カード ゲーム、中国ブラック ジャック カード ゲームを中心に、新規工場建設が進む

BBVAリサーチの前述のアンケート調査では、AMPIP会員ブラック ジャック カード ゲームが開発・運営する工業団地へのブラック ジャック カード ゲーム進出について、資本国籍別に聞いている(注5)。

全資本国籍を合計した新規入居ブラック ジャック カード ゲーム総数は、2018~2022年平均が134社、2023年が196社、2024年(見込み)が201社、2025年(同)が198社だった。2023年以降、2022年以前の約5割増(約200社)の水準が続くことになりそうだ(図8参照)。

国籍別には、2018~2022年は米国系ブラック ジャック カード ゲームが35%、中国系ブラック ジャック カード ゲーム6%、その他59%だった。しかし、2023年は米国系46%、中国系17%。それぞれ11ポイント上昇したかたちだ。さらに2024~2025年は、米国系が34%に減る一方、中国系は17%と同率を保つ見込みだ(図9参照)。

もっとも、2024年5月末時点の入居事業者総数(2017年以前に進出したブラック ジャック カード ゲームを含む)で、中国の存在感はそれほど高くない。米国系ブラック ジャック カード ゲームが44%、メキシコブラック ジャック カード ゲーム27%に対し、中国系ブラック ジャック カード ゲームは4%に過ぎない〔ちなみに、その他の国籍(日本を含む)が25%〕。これは、中国系ブラック ジャック カード ゲームの進出が盛んになったのが主に2021年以降という事情を反映した結果だろう。

図8:全国工業団地への新規入居者数
全国工業団地の新規入居者数を表す縦棒グラフ。2018~2022年平均は134社、2023年は196社、2024年見込みは201社、2025年見込みは198社。

注:2024~2025年は推定値。
出所:BBVA Resarrch「Observatorio Nearshoring:Encuesta BBVA Resaarch-AMPIP 2da edición」、2024年9月

図9:入居・入居予定ブラック ジャック カード ゲームの国籍別比率
入居している、またはこれから入居する予定のブラック ジャック カード ゲームの国籍別比率を表す横棒グラフ。2018~2022年の期間では、米国系ブラック ジャック カード ゲームが35%、中国系ブラック ジャック カード ゲームが6%、その他が59%。2023年は米国系ブラック ジャック カード ゲームが46%、中国系ブラック ジャック カード ゲームが17%、その他が37%。2024~2025年は米国系ブラック ジャック カード ゲームが34%、中国系ブラック ジャック カード ゲームが17%、その他が50%。

出所:BBVA Research「Obserevatorio Nearshoring」、2023年7月、2024年9月

いずれにせよ、ニアショアリングが流行する中で中国系ブラック ジャック カード ゲームの対メキシコ進出が目立つようになったことは間違いない。その背景には、2018年7月以降、米国が1974年通商法301条に基づく対中追加関税(301条関税)を課したことがある。最高で25%に及ぶ追加関税を回避する目的で、中国ブラック ジャック カード ゲームがメキシコに製造投資するようになったと見られる。この動きは新型コロナ禍以降、とりわけ顕著だ。

もっとも中国からの直接投資は、第三国拠点を経由して実行されることが多いと推測される。メキシコの対内直接投資統計では、直接出資したブラック ジャック カード ゲームの国籍を基準に作成される。すなわち、第三国を経由した投資は当該第三国からの出資として計上される。そのため、中国からの対内直接投資額は統計上あまり表れない。事実、2023年時点でも1億5,900万ドル。構成比では、全体の0.4%でしかない。とは言え中国からの直接出資分だけでも、その伸びは確認できる。2020~2023年(新型コロナ禍以降)の中国からの対内直接投資は年平均で2億8,000万ドル。2010~2019年平均(8,400万ドル)の3.3倍に相当する。

他方、報道などを通じた投資計画の発表では、中国系案件が目立つ。メキシコ経済省の資料によると、2023年に発表された外資系ブラック ジャック カード ゲームすべての投資計画は378件、金額合計で約1,107憶ドルだった。そのうち、中国系ブラック ジャック カード ゲームの投資額(第三国経由を含む)が131億9,000万ドル。全体の1割以上に達している。

なお、「ニアショアリング」という言葉から、中国の工場を閉鎖してメキシコに工場を移転する動きを想起する向きも多いだろう。しかし、BBVAリサーチの2024年調査によると、AMPIP会員ブラック ジャック カード ゲームの工業団地に新たに入居した投資事例のうち、この条件(中国工場閉鎖→メキシコ新工場建設)を満たした事例は16%に過ぎない。BBVAリサーチは「メキシコにおける新工場建設が中国工場の完全閉鎖を意味することは少ない。一部の生産を中国からメキシコに移転したケースが大半だろう」と推測している。

中国からの直接投資は、今なお「新規投資」で

ここ数年のブラック ジャック カード ゲームへの対内直接投資は、拡張投資が主体になっている。その結果、(1)新規投資より、(2)利益再投資や(3)親子間勘定の形態になることが多くなる(注6)。実際、2023年の対内直接投資総額に占める(1)の比率は、13.9%に過ぎない。73.4%と大半を占めたのは、(2)だった。2024年上半期(1~6月)に至っては、(1)はわずか2.9%なのに対し、(2)が97.4%を占めた(注7)。

国別に見ても、主要国(投資累計額上位5カ国と韓国)の投資形態別対内直接投資額は、2010~2019年と2020~2023年を比べて、概ね(1)の構成比が減少。対照的に、(2)や(3)が増えた(表2参照)。これら各国からの投資では、新規進出が少なくなる一方、利益再投資などを通じた拡張投資が多かった結果と理解できる。

なお2024年上半期(注8)は、日本からの対内直接投資額が自動車製造を中心に30億8,200万ドルに及んだ。通年として過去最高を記録した2023年の実績を、半期で上回ったかたちだ。この中にも(1)はほとんどなく、ほぼ全てが(2)または(3)形態の資金移動だった。

そのような中でも、中国ブラック ジャック カード ゲームからの投資に限っては、(1)が大半を占めている。2020~2023年平均でも88.8%を占め、主流と言って良い。これは、メキシコ進出の歴史が浅いことが、一因になっていると言えるだろう。

表2:ブラック ジャック カード ゲームの主要国別投資形態別対内直接投資(単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
国・
地域名
投資形態 2010~19年平均 2020年 2021年 2022年 2023年 2020~23年平均
金額 構成比 金額 金額 金額 金額 金額 構成比
米国 新規投資 4,750 37.7 2,635 6,349 12,370 2,216 5,892 41.0
利益再投資 5,025 39.8 6,520 5,829 6,659 11,281 7,572 52.6
親子間勘定 2,835 22.5 641 1,577 1,196 261 919 6.4
合計 12,611 100.0 9,796 13,755 20,224 13,758 14,383 100.0
スペイン 新規投資 785 27.1 △ 104 953 166 187 301 8.2
利益再投資 1,650 57.0 3,162 4,266 1,380 3,819 3,157 86.2
親子間勘定 459 15.9 917 △ 469 600 △ 230 204 5.6
合計 2,894 100.0 3,975 4,750 2,146 3,777 3,662 100.0
カナダ 新規投資 696 25.3 1,271 472 1,973 459 1,044 32.8
利益再投資 941 34.2 778 1,052 1,984 1,258 1,268 39.9
親子間勘定 1,112 40.4 1,937 550 △ 788 1,776 869 27.3
合計 2,749 100.0 3,986 2,074 3,168 3,493 3,180 100.0
日本 新規投資 773 40.6 162 176 164 244 186 9.3
利益再投資 640 33.6 576 △ 143 787 1,034 564 28.2
親子間勘定 492 25.8 576 1,421 1,353 1,637 1,247 62.4
合計 1,905 100.0 1,314 1,454 2,303 2,915 1,997 100.0
ドイツ 新規投資 596 27.7 566 336 400 219 380 24.3
利益再投資 685 31.9 1,032 563 1,317 1,200 1,028 65.6
親子間勘定 869 40.4 △ 26 1,411 △ 1,755 1,001 158 10.1
合計 2,150 100.0 1,572 2,310 △ 38 2,421 1,566 100.0
韓国 新規投資 244 43.0 11 84 397 115 152 24.5
利益再投資 104 18.4 252 103 242 389 247 39.7
親子間勘定 209 36.9 300 540 49 0 222 35.8
合計 567 98.3 563 728 687 504 621 100.0
中国 新規投資 50 59.8 59 249 494 192 249 88.8
利益再投資 5 5.7 20 2 52 29 26 9.3
親子間勘定 18 22.1 C C 24 △ 62 △ 19 △ 6.8
合計 84 100.0 168 223 570 159 280 100.0
全世界 新規投資 11,873 36.7 6,742 15,342 18,154 5,033 11,318 33.7
利益再投資 12,937 40.0 16,135 12,913 16,202 26,639 17,973 53.5
親子間勘定 7,507 23.2 5,334 5,232 1,942 4,610 4,279 12.7
合計 32,317 100.0 28,211 33,487 36,299 36,282 33,570 100.0

注:2024年6月30日確認分。「C」は、該当案件が1社または2社だけによるため実績が非公開扱いになっていることを示す。
出所:ブラック ジャック カード ゲーム経済省外資局データからジェトロ作成


注1:
本アンケート調査では「グローバルチェーン参画製造業」を、北米産業分類(SCIAN)の315(衣類)、326(プラスチック・ゴム)、331(卑金属)、332(金属製品)、333(機械・機器)、334(データ処理・通信・計測・その他の電子機器)、335(電気機器・発電機器)、336(輸送用機器)、339(その他の製造業)をと定義した。業種ごとの輸出比率などを考慮した結果だ。
注2:
中央銀行は四半期地域経済報告で、地域を次のとおり定義している。
  • 北部:バハカリフォルニア州、ソノラ州、チワワ州、コアウイラ州、ヌエボレオン州、タマウリパス州
  • 北中部:南バハカリフォルニア州、シナロア州、ドゥランゴ州、サカテカス州、ナヤリ州、アグアスカリエンテス州、サンルイスポトシ州、ハリスコ州、コリマ州、ミチョアカン州
  • 中央部:グアナファト州、ケレタロ州、イダルゴ州、ブラック ジャック カード ゲーム州、首都ブラック ジャック カード ゲーム市、モレロス州、プエブラ州、トラスカラ州
  • 南部:ゲレロ州、オアハカ州、ベラクルス州、タバスコ州、カンペチェ州、ユカタン州、キンタナロー州、チアパス州
注3:
まだ恩恵がないブラック ジャック カード ゲームが「2022年以前」「2023年」「2024年」と回答するのは、一見すると矛盾にみえる。しかし、中銀アンケートでは、「まだ恩恵がないブラック ジャック カード ゲーム」の定義を「過去12カ月間(2023年7月~2024年6月)にニアショアリングが生産・販売・投資に好影響を与えなかったと回答したブラック ジャック カード ゲーム」としている。そのため、2023年6月以前に恩恵があったブラック ジャック カード ゲームの場合、「2022年以前」や「2023年(6月まで)」と回答する可能性がある。また、2024年7月以降で年内にも恩恵が出るだろうと期待し、「2024年」と回答する可能性もある。
ただしいずれも、回答ミスの可能性は残る。
注4:
BBVA Research「Observatorio Nearshoring, Encuesta BBVA Research-AMPIP(2da edición)」、2024年9月。
注5:
BBVA リサーチがAMPIP会員を対象に調査したのは、これが2回目。
なお、資本国籍別のブラック ジャック カード ゲーム進出状況については、2023年調査でも設問が置かれており、本稿の2018~2022年の比率(図9)については、2023年調査の結果を採用した。
注6:
既進出ブラック ジャック カード ゲームが拡張投資する場合、現地法人が新株を発行して増資し、親会社が当該株式を引き受けることで資金調達することがある。この場合は、メキシコの統計上で「新規投資」の形態を採ることになる。
しかし、多くの拡張投資案件ではむしろ、(1)利益剰余金を資本に組み入れたり、(2)親会社から長期資金を借り入れたりするなどの方法で資金を賄うことが、新規進出ブラック ジャック カード ゲームに比べて多くなる。(1)の場合は「利益再投資」、(2)は「親子間勘定」として扱われることになる。
注7:
2024年上半期は、親子間勘定で1億60万ドル償還超過した。すなわち、マイナスの構成比になるため、新規投資と利益再投資の合計で100%を超える。
注8:
2024年6月30日時点で確認。投資実行からかなり遅れて報告される案件もあるため、後に増額修正されることが多い。
ブラック ジャック カード ゲーム
執筆者紹介
ジェトロ調査部主任調査研究員
中畑 貴雄(なかはた たかお)
1998年、ジェトロ入構。貿易開発部、海外調査部中南米課、ジェトロ・ブラック ジャック カード ゲーム事務所、海外調査部米州課を経て、2018年3月からジェトロ・ブラック ジャック カード ゲーム事務所次長、2021年3月からジェトロ・ブラック ジャック カード ゲーム事務所長、2024年5月から現職。単著『ブラック ジャック カード ゲーム経済の基礎知識』、共著『NAFTAからUSMCAへ-USMCAガイドブック』『FTAガイドブック2014』など。