2020年の白物家電販売数は1.9%減も、ブラック ジャック ルール ディーラー.1倍(エジプト)
ブラック ジャック ルール ディーラー上昇傾向
2021年5月10日
英国調査会社ユーロモニターによると、エジプトの2020年の白物家電(生活家電)の販売台数は1,457万台で前年比1.9%減、販売金額は323億エジプト・ポンド(約2,229億円、1ポンド=約6.9円)で10.6%減となった(図参照)。新型コロナウイルス禍で経済活動が落ち込み、また在庫整理で割引販売を行ったブランドもあり、販売金額が減少したとみられる。新型コロナで衛生対策への関心が拡大したことなどを背景に、洗濯機の販売数は増加したが、その他の家電は軒並み減少した。調理器具なども減少し、新型コロナに伴う「巣ごもり需要」とはならなかった。
Eコマースの占める割合は増加
販売経路では、夜間外出禁止や店舗の営業自粛などにより、家電専門店やハイパーマーケットなどの小売店で販売が落ち込んだ。一方、販売金額におけるEコマースの占める割合は、前年比2.1倍となった。エジプトではスマートフォンが広く普及しており、ナイジェリア発のJumiaや中東発でAmazonに買収されたSouq.comなどのオンライン・ショッピング専門サイトや、エジプト発のEコマースサイト・アプリなどが利用されている。外資小売りのカルフールやエジプト家電製造大手のEl Araby Groupなども、自社のショッピング・ウェブサイトによるオンライン販売を拡大している。また、エジプト政府がコロナ禍で、国内製造の家電販売を促進するため、割引キャンペーンをオンライン上で実施したことも、Eコマースが伸びた要因とみられる。
輸入規制により現地製造シフトも
白物家電の現地製造としては、日系企業などとの協力で製造しているEl Araby GroupやFreshのブランドが高いシェアを占める。そのほか、サムスン、LG、フィリップスなどブラック ジャック ルール ディーラーブランドもシェアを獲得している。エジプトでは、家電などには輸入規制があり、また完成品の輸入関税が高く設定されており、国内製造品と比べて必ずしも競争力がない。さらに、政府が現地製造支援を強化していることで、現地製造能力を増やすブランドもある。
家電の普及率は上昇傾向
ブラック ジャック ルール ディーラー、多くの品目で上昇傾向にあり、加熱調理機(オーブン付きなど)82.4%、扇風機67.1%、冷凍庫付き冷蔵庫64.4%となっている。一方で、全自動洗濯機47.06%、食品調理機器39.4%、半自動洗濯機31.6%などはまだ5割以下であり、アイロン22.6%、エアコン17.0%など普及が進んでいない品目もある。郊外や農村地区よりもカイロの家電の普及率の方が高い。
表:エジプトの白物家電普及率
項目 | 2012年 | 2016年 | 2020年 |
---|---|---|---|
掃除機 | 21.3 | 22.6 | 27.6 |
アイロン | 20.9 | 22.1 | 22.6 |
全自動洗濯機 | 41.2 | 44.3 | 47.0 |
半自動洗濯機 | 30.7 | 32.4 | 31.6 |
自動乾燥機 | 0.4 | 0.4 | 0.3 |
項目 | 2012年 | 2016年 | 2020年 |
---|---|---|---|
加熱調理機(オーブン付きなど) | 71.5 | 77.6 | 82.4 |
加熱調理機(コンロ台など) | 31.2 | 31.9 | 31.7 |
食品調理器(ミキサーなど) | 38.9 | 41.5 | 39.4 |
電子レンジ | 6.6 | 7.1 | 7.3 |
食器洗浄機 | 2.8 | 2.7 | 2.4 |
冷凍庫付き冷蔵庫 | 51.4 | 60.6 | 64.4 |
冷凍庫 | 13.3 | 13.4 | 13.2 |
冷蔵庫 | 8.2 | 5.6 | 2.1 |
項目 | 2012年 | 2016年 | 2020年 |
---|---|---|---|
扇風機 | 59.9 | 81.3 | 67.1 |
エアコン | 18.0 | 15.8 | 17.0 |
ヒーター | 6.3 | 7.7 | 8.5 |
出所:ユーロモニターからジェトロ作成
電気料金の上昇で省エネ意識芽生えるか
エジプトでは、多くの市民にとって家電は高価であり、10年以上の長期にわたり使う家庭も多く、中古品も多く出回っている。一方で、政府は電気料金への補助金を削減する傾向にあり、電気料金は年々高くなっている。そのため、近年、市民はより電気消費に敏感になっており、省エネの家電に買い替える意識も芽生えつつあるようだ。
なお、エジプトは、砂漠では電気が普及していない地域もあるが、人口の約9割が国土の5%ほどのナイル川流域に住んでいるため、配線する地域が狭いこともあり、電気普及率は高い。国際エネルギー機関(IEA)によると電気普及率は、サブサハラ・アフリカで平均47%、中東では平均92%だが、エジプトでは約100%だ。
販売台数は増加の見込み
2021年2月以降、新型コロナの感染者数は横ばいで、ワクチン接種も徐々に進んでおり、市民は通常の生活に戻りつつあった。しかしながら、4月中旬以降はイスラム教行事のラマダン月が開始され、親族と会食や礼拝をする慣習もあり、感染者数が増加傾向にある。3月の母の日などにプレゼントする習慣があり、そのようなイベントでは家電の売り上げが伸びるという。
新型コロナ前、白物家電の販売台数は増加しており、2015~2020年には毎年平均7.7%増加していた。長期的に人口増加も続く見込みであり、今後も販売台数や普及率は伸びると見込まれている。一方で、今後、安価な現地製造の家電も増えると予想され、販売金額は減少する可能性がある(図参照)。
- 執筆者紹介
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ジェトロ・カイロ事務所
井澤 壌士(いざわ じょうじ) - 2010年、ジェトロ入構。農林水産・食品部農林水産企画課(2010年~2013年)、ジェトロ北海道(2013~2017年)を経て現職。貿易投資促進事業、調査・情報提供を担当。