2019年の新車販売台数、カジノ ゲーム 無料

2020年2月20日

マレーシアの2019年の新車販売台数は前年比1.0%増の約60万4,300台となり、2015年以来、4年ぶりに60万台を超えた。第2国民車のプロドゥアは過去最高の販売台数を達成し、約4割のシェアを占めた。第1国民車のプロトンの販売台数は54.7%増と大幅に拡大してシェア2位に躍進した。2020年は国家自動車政策の改定版(NAP2020)の発表が予定される一方、自動車課税制度の再構築など、業界全体として動きがありそうだ。

2019年の生産台数は前年比1.2%増

マレーシア自動車連盟(MAA)は1月22日、2019年通年の新車販売台数を、目標台数を超える前年比1.0%増の60万4,287台と発表した(表1参照)。うち、乗用車が3.2%増の55万179台、商用車が17.4%減の5万4,108台だった。新車販売台数が60万台を超えたのは2015年以来4年ぶり。

表1:自動車販売台数の内訳(単位:台、%)(△はマイナス値)
項目 2018年通年 2019年通年
販売台数 シェア 販売台数 シェア 前年比
乗用車 533,099 100.0 550,179 100.0 3.2
階層レベル2の項目国民車 294,795 55.3 342,741 62.3 16.3
階層レベル3の項目プロトン 64,744 12.1 100,183 18.2 54.7
階層レベル3の項目プロドゥア 227,243 42.6 240,341 43.7 5.8
階層レベル3の項目イノコム 2,808 0.5 2,217 0.4 △ 21.0
階層レベル2の項目国民車以外 238,304 44.7 207,438 37.7 △ 13.0
階層レベル3の項目ホンダ 102,282 19.2 85,418 15.5 △ 16.5
階層レベル3の項目トヨタ 43,446 8.1 52,515 9.5 20.9
商用車 65,499 100.0 54,108 100.0 △ 17.4
階層レベル2の項目国民車 141 0.2 39 0.1 △ 72.3
階層レベル3の項目イノコム 141 0.2 39 0.1 △ 72.3
階層レベル2の項目国民車以外 65,358 99.8 54,069 99.9 △ 17.3
階層レベル3の項目トヨタ 22,105 33.7 16,576 30.6 △ 25.0
合計 598,598 100.0 604,287 100.0 1.0
階層レベル2の項目国民車 294,936 49.3 342,780 56.7 16.2
階層レベル2の項目国民車以外 303,662 50.7 261,507 43.3 △ 13.9

出所:マレーシア自動車連盟(MAA)資料を基に作成

2019年の生産台数は前年比1.2%増の57万1,632台だった(表2参照)。全体の9割強を占める乗用車が53万4,115台と前年より2.6%増加した一方、商用車が15.6%減の3万7,517台に縮小した。

表2:自動車生産台数の内訳(単位:台、%)(△はマイナス値)
項目 2018年通年 2019年通年
生産台数 生産台数 前年比
乗用車 520,526 534,115 2.6
商用車 44,445 37,517 △ 15.6
合計 564,971 571,632 1.2

出所:マレーシア自動車連盟(MAA)資料を基に作成

国民車メーカーが堅調

メーカー別に2019年の自動車販売台数をみると、シェア39.8を占める第2国民車のプロドゥアが、前年比5.8%増の24万341台と過去最高を記録し、引き続き市場をリードした(表3参照)。2019年1月に新発売したスポーツ用多目的車(SUV)「アルス」が好調で、年間3万115台を売り上げ、マレーシアで最も売れたSUVとなった。

表3:主要メーカー(上位10位)別の自動車販売台数(単位:台、%)(△はマイナス値)
メーカー 2019年通年 内訳
販売台数 シェア 前年比 乗用車 商用車
プロドゥア 240,341 39.8 5.8 240,341 0
プロトン 100,183 16.6 54.7 100,183 0
ホンダ 85,418 14.1 △ 16.5 85,418 0
トヨタ 69,091 11.4 5.4 52,515 16,576
日産 21,239 3.5 △ 25.8 16,178 5,061
マツダ 11,651 1.9 △ 27.4 11,543 108
メルセデス・ベンツ 10,535 1.7 △ 21.7 10,021 514
三菱自動車 9,981 1.7 △ 13.7 2348 7633
BMW 9,300 1.5 △ 22.6 9,300 0
いすゞ 8,983 1.5 △ 19.6 9 8974
総計 604,287 100.0 1.0 550,179 54,108

出所:マレーシア自動車連盟(MAA)資料を基に作成

第1国民車のプロトンは、前年比54.7%増の10万183台で市場シェアの16.6%を占め、4位から2位に躍進した。同社によると、4年ぶりに販売台数が10万台に達し、市場シェアも2014年以来の高い水準となった。中国の吉利汽車との提携後に発売した自社初のSUV「X70」のほか、「サガ」「ペルソナ」などモデルチェンジを行った4車種が販売を後押しした。

対照的に、外資系および、日系メーカーはほぼ軒並み前年を下回った(図参照)。日系では、ホンダが16.5%減の8万5,418台でシェア2位から3位に下落した。日産(前年比25.8%減)、マツダ(27.4%減)、三菱自動車(13.7%減)、いすゞ(19.6%減)も2桁減となった。他方、トヨタは5.4%増の6万9,091台だった。2019年1月にモデルチェンジした「ヴィオス」、4月に新発売した「ヤリス」の販売が寄与したとみられる。

図:自動車販売台数と各社シェアの推移
メーカー別に2019年の自動車カジノ ゲーム 無料台数をみると、シェア4割を占める第2国民車のプロドゥアが前年比5.8%増の24万341台と過去最高を記録。第1国民車のプロトンは54.7%増の10万183台で市場シェアの18.2%を占め、4位から2位に躍進した。ホンダ、日産は前年を下回った。

注:トヨタはレクサスを含む。
出所:マレーシア自動車連盟(MAA)資料を基に作成

NAP2020、2月に発表か

2020年の新車販売台数見通しについては、MAAは世界経済成長の鈍化に鑑みて、前年比0.5%増の60万7,000台という控えめな予測を立てている。

2020年は国家自動車政策の改定版(NAP2020)の発表が予定されており、マレーシア国際貿易産業省(MITI)のロックマン・ハキム事務次官によると、2月には公表される見通しだ(1月23日付「ザ・マレーシアン・リサーブ」紙)。NAP2020は、省エネ車(EEV)から次世代自動車(NXGV)への移行、モビリティ・アズ・ア・サービス(MaaS)、インダストリー4.0などの最新技術の活用も盛り込んだ包括的な方針になるとみられ、業界から注目を集めている。

他方、2020年に入ってから、MITIと財務省は自動車に課せられる物品税制度の再構築を検討している。制度の詳細は1月31日時点で未発表だが、関係者は販売台数に影響の大きい物品税の動向を注視している。

カジノ ゲーム 無料
執筆者紹介
ジェトロ・クアラルンプール事務所
エスター頼敏寧
2009年、ジェトロ入構。ジェトロ・クアラルンプール事務所にて2年間調査アシスタントを務め、2016年に再入構し現職。