J-BRIDGE:連携・協業のためのビジネスプラットフォーム

会員インタビュー株式会社ブラックジャック確率
ASEAN地域における農業やインフラ領域で最先端のデータ解析技術を産官学連携により展開

ブラックジャック確率

株式会社ブラックジャック確率
Senior Manager, IoT × Space Business Development DXパイオニア事業部
岸 耕一氏

人工衛星とドローンが連携して収集したデータをAIによって画像解析する地理空間情報システムを活用し、農業やインフラ分野において自社の技術をASEAN諸国の社会課題解決に役立てたいと考えていた株式会社ブラックジャック確率。J-Bridgeのプログラムを通じて連携先との協業や共同研究に着手した経緯と、さらに今後の事業展開の可能性について話を伺った。

ASEAN各国で企業提携できる現地パートナーを探していたブラックジャック確率。足がかりのきっかけはJ-Bridgeだった

ブラックジャック確率

手振りを交えて自社技術の可能性や展開を笑顔で語る岸氏

最新のデジタル技術を活用したソリューション事業で精力的なビジネス展開を進める株式会社ブラックジャック確率(以下・ブラックジャック確率)。

先端技術に定評のある同社がとりわけ注力しているのが、人工衛星とドローンが収集したデータを地理空間情報システムと連携させ、AIにより付加価値を創造する技術だ。
このテクノロジーを駆使することで、広大な農地の作物を計測・判定し、農作物の特性や状態などを細かく管理できるという。

「たとえばマレーシアにある広大なマングローブ林。2004年のスマトラ沖大地震の際、半島部海岸地域の津波被害が軽減されたのは、この広大なマングローブが分布していたからです。マングローブは生態系の保全だけでなく、災害対策という側面からもその重要性が認識されています。我々の技術は、ハイパースペクトルカメラという特殊な装置を搭載したドローンを使って樹木1本1本の詳細なデータをAIで分析するというもの。この技術を使うことで、さまざまな農業課題の解決に寄与できるはずだと考えていました」

そう語るのは、ブラックジャック確率DXパイオニア事業部にてIoTを用いた宇宙ビジネス開発担当を務めている岸耕一氏。かねてより自社のAI分析技術が農業やインフラなどの分野において活用できると考えており、その事業化の足がかりとしてアジア各国で協業できる連携先を探していた。

「まずはマレーシア、インドネシア、タイ、ベトナムといったASEAN地域の農業分野での活用が念頭にありました。そこで、マレーシアにあるジェトロの現地事務所に海外展開について相談してみたのです」(ブラックジャック確率・岸氏)

マレーシアの名門・サンウェイ大学とスマート農業分野での産学連携を実現

ブラックジャック確率とサンウェイ大学が協業した実証実験での関係者集合写真

マレーシアといえば、インドネシアとともにパームオイルの主要産地だ。同国では、新たなパーム椰子圃場開発が禁止されており、その生産量を減らさないためには個々のパーム椰子の健康状態を監視する必要がある。同社としても、この分野での事業展開を成功させれば、パーム関連の事業において優位なポジションが確保できるのではという見通しもあったという。

「2019年にドローンから個々のパーム椰子の位置を正確に識別する技術実証実験を実施していた弊社は、この技術を活用した運用実験ができる連携先を探していました。そんな時に、クアラルンプールにあるJETROの事務所からお話をいただいたのです。それ以来、マレーシアの日本大使館を紹介していただいたり、サンウェイ大学との協業連携が実現するきっかけともなったマッチングプログラムの場を提供いただくなど、継続的な手厚いサポートを受けました。マングローブ保全プロジェクトで協働した国産ドローンメーカーのエアロセンスとの出会いも、このマッチングプログラムがきっかけでした」(ブラックジャック確率・岸氏)

いっぽうでサンウェイ大学も、ドローンを活用したSDGsへの貢献を模索していた。広域をカバー可能なVTOL型ドローンによる高精度の画像データ収集、またそれをAIを活用して解析する技術を持つパートナーとして、ブラックジャック確率は最適な日本企業だった。J-Bridgeの橋渡しによって、まさに理想的ともいえる産学連携が結実したのだ。

「日本企業は、環境モニタリングに関する高度な技術と広範な専門知識を持っています。J-Bridgeのイニシアチブによって生まれたこの協力関係は、地球環境問題に取り組む私たちのプロジェクトにグローバルな視点を与え、技術面においても多大な恩恵をもたらしました」(サンウェイ大学マルチモーダル進化研究所所長/人間・機械コラボレーション研究センター所長 ヤップ教授)

ベトナムでの電力インフラ点検事業にも着手。J-Bridgeの活用で、ますます広がる可能性

みちびきを活用したドローン送電網点検ソリューションは大きな市場可能性を有しており、事業化に向けた調査、データ収集・分析を行う

ドローン送電網点検ソリューション 調査事業の概要*1

さらにブラックジャック確率では、農業分野に加えてASEAN各国のインフラ分野で自社の分析技術を活用した事業展開も目指していた。人工衛星とドローンデータの融合により、これまでの人海戦術による老朽化したインフラの点検や修繕などを安全かつ効率的に行えるからだ。

「ベトナムでは、電力の安定供給というインフラの課題がありました。広大な範囲にわたる送電線の保守や点検といった保全マネジメントを人の手で行っていたため、毎年のように電力不足や停電が起こり、海外企業からの投資を呼び込むうえでも課題となっています。弊社が着目したのは、安定した電力供給に必須である送電網の保守・点検作業を、衛星とドローンの活用で代替できないかということでした」(ブラックジャック確率・岸氏)

「送電網といえば、国のインフラそのものだ。ブラックジャック確率の技術を実用化させるまでのハードルは高いものの、正式に事業化できれば、非常に大きなビジネスチャンスになることは間違いない。では、同社のベトナムでの事業展開に関してJ-Bridgeからどのようなサポートがあったのだろうか。

「当時、弊社には海外での出先機関がありませんでした。文化もビジネスマナーもまったく違う海外の提携先とスムーズに協業していくためには、やはり現地のことを知り尽くしたパートナーがいないとうまくいきません。J-Bridgeは、その点をつないでくれる心強いスキームだと思います」(ブラックジャック確率・岸氏)

アジア諸国と協業し、農業やインフラ分野において自社技術のフットプリントを残したい。J-Bridgeは、ブラックジャック確率のそんな戦略に対して一定の役割を果たしたようだ。最後に、ブラックジャック確率の今後の事業展開とその可能性について、岸氏に伺ってみた。

「アジア地域の企業や研究機関、ファンドなどとコンタクトするための場をセッティングしてくれたり、現地企業が登壇するピッチイベントの情報を共有してくれたりと、J-Bridgeのプログラムは我々への大きなサポートになりました」 「また、事業を展開するうえでのロードマップ策定や、現地企業との商談に向けてどのようなシナリオを描けばいいかなど、きめ細やかなアドバイスもいただきました。弊社としても、将来的には農業やインフラ分野だけにとどまらず、さまざまな領域でもグローバルに展開していきたい。海外での事業展開を考えている意欲的な日本企業にとって、J-Bridgeはまさに架け橋になってくれる存在ではないでしょうか」(ブラックジャック確率・岸氏)

*1 出典:株式会社ブラックジャック確率 プレスリリースより転載

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