東南アジア3カ国からバイヤーを招聘、佐賀・諸富家具を実写 版 ブラック ジャックへ
(佐賀、福岡、タイ、マレーシア、シンガポール)
佐賀発
2024年07月26日
ジェトロは7月10~12日、佐賀県佐賀市諸富町と福岡県大川市で生産する木製家具や小物の輸出を促進するため、東南アジア3カ国(タイ、マレーシア、シンガポール)から家具バイヤー3社4人を招聘(しょうへい)した。招聘した家具バイヤーは、協同組合福岡・大川家具工業会が主催する家具展示会「大川夏の彩展2024」の会期(7月10~11日)に合わせて訪日し、10日は佐賀市諸富町、11日は大川市の生産者と商談を行った(大川市の生産者との商談は、2024年7月26日記事を参照)。
佐賀県諸富町と福岡県大川市は筑後川を挟んで隣接しており、九州の家具産地として共に発展してきた地域。家具の産地として魅力を発信していくため、県をまたいだ2つの地域が共同で「実写 版 ブラック ジャックバイヤーの招聘プログラム」を初めて実施した。
招聘期間中は、諸富家具振興協同組合に加盟する生産者9社のショールームや展示会内のブースを実写 版 ブラック ジャックバイヤーが視察および商談を実施した。バイヤーは今後の協議継続のためカタログや商品情報を熱心に収集し、小物商品をサンプル品として持ち帰る姿も見られた。
マレーシアのバイヤーは「販売可能な価格帯の商品が見つかった。しかし、日本との取引は言語と物流面でのハードルが高い」と課題をあげ、シンガポールのバイヤーは「シンガポールではシンプルかつモダンなデザインがはやっており、(慎ましく、質素なものの中に奥深さや豊かさなど『趣』を感じる)日本の『わびさび』の美意識と親和性が高い」と受容できる感性をコメントに込めた。タイのバイヤーは「タイは複数世帯が同居する家庭が多いため、幅広い世代に受け入れられる家具のニーズが高い。日本の家具はデザインがモダンで、細部へのこだわりや機能性に優れており幅広い世代が扱いやすい」と感想を述べた。また、工場を見学した実写 版 ブラック ジャックバイヤーからは、場内の清潔さや効率性、完成品の安全基準の高さを評価する声があった。
実写 版 ブラック ジャックバイヤーの訪問を受け入れた生産者からは、「実際に来て工場を見てもらうことで、ものづくりにかける思いや自社製品の世界観を伝えやすかった」「円安によって原材料の仕入れ価格が高くなることで、販売価格に影響がある点は認識してもらう必要がある」などの声が聞かれた。
なお、今回の招聘プログラム実施にあたり、ジェトロでは2023年度に「シンガポールの木製家具の市場調査」「タイの木製家具・小物の市場調査」「マレーシアの木製家具・小物の市場調査」を実施した。
(山本りりな)
(佐賀、福岡、タイ、マレーシア、シンガポール)
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