エンビジョンAESC、米国3カ所目のEVバッテリー工場建設を発表、BMW向けに供給
(米国、日本、中国)
アトランタ発
2022年12月13日
中国の再生可能エネルギー開発大手エンビジョングループ傘下のバッテリー企業エンビジョンAESC(本社:神奈川県)は12月6日、米国サウスカロライナ州のヘンリー・マクマスター知事とともに、同州フローレンス郡に8億1,000万ドルを投じて、電気自動車(EV)用バッテリー工場を建設すると発表した。
同発表によると、10月に発表されたBMWグループとエンビジョンAESCとのパートナーシップの一環で、エンビジョンAESCはBMWが同州で新たに生産する次世代バッテリー式電気自動車(BEV)向けにバッテリーセルを供給する(2022年10月20日記事参照)。新工場はBMWの工場から約300キロの位置に建設し、約14万平方メートルの工場に1,170人を雇用し、年間30ギガワット時(GWh)の生産能力を見込んでいる。これにより、EV30万台分のバッテリー供給が十分可能になると報じられている(オートモーティブニュース12月6日)。BMWのBEVに使用される次世代バッテリーは、従来型と比べてエネルギー密度が20%高く、充電時間を30%速く、航続距離を30%長くすると発表されている。
同社はテネシー州で既にバッテリーを生産しており、ケンタッキー州にも新たに工場を建設中だ(2022年4月21日記事参照)。今回発表した3カ所目となるサウスカロライナ州の新工場と合わせて、70GWh以上の生産能力を見込んでいる。BMWだけでなく、アラバマ州で新たにEV生産を開始したメルセデス・ベンツ(2022年9月6日記事参照)や、その他の自動車メーカー向けにもバッテリーを供給する意向と報じられている(オートモーティブニュース12月6日)。
エンビジョンAESCの松本昌一最高経営責任者(CEO)は「サウスカロライナ州、フローレンス郡とのパートナーシップは、米国で次世代EVの普及を促進させるわれわれの次のバッテリー戦略の一部」と語り、「EVへの移行をサポートするため、世界中のさまざまな自動車メーカー向けに高性能で航続距離の長いバッテリーを生産するという目標に向かって順調に進んでいる」と期待を示した。
(石田励示)
(米国、日本、中国)
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