ホンダなど自動車大手5社、米カリフォルニア州との燃費基準協定に最終合意

(米国)

サンフランシスコ発

2020年08月21日

米国カリフォルニア州大気資源委員会(CARB)は8月17日、フォード、ホンダ、BMWノースアメリカ、フォルクスワーゲン・グループ・オブ・アメリカ、ボルボの5社と、排ガス削減を目指す枠組み協定を締結したことを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同州は、排ガス削減目標を緩和しようとするトランプ政権に抵抗する姿勢を貫いている。

この協定は、2019年7月にカリフォルニア州と、ボルボを除く上記の4社が合意した自発的な枠組みが基になっており(関連ブラック ジャック 確率)、今回、ボルボも加わって、各社個別に最終合意書に署名した。これにより、同州で同協定が法的拘束力を持つことになった。

上記5社は合意した内容に基づいて、ゼロ・エミッション車両への切り替えを促進するほか、ガソリン・ディーゼル一般車両と軽量トラックに関しては、2026年まで、オバマ前政権が定めた基準(注1)とほぼ同様に、企業平均燃費基準を改善していく。

一方、その他の大手自動車メーカー、ゼネラルモーターズ、フィアット・クライスラーオートモービルズ、トヨタは同協定に賛同しておらず、カリフォルニア州と連邦政府のクリーン車両基準をめぐる訴訟において2019年10月に連邦政府支持を表明した。また、これらの自動車メーカーから成る自動車イノベーション協会(AAI)は、環境保護庁(EPA)と国家道路交通安全局(NHTSA)が2020年3月に定めた、それまでの規則から緩和された新燃費基準を支持している(2020年4月14日記事、2020年5月29日記事参照)。

なお、EPAとNHTSAは2019年7月の上記枠組み発表後、同年9月に、カリフォルニア州が受けていた温室効果ガス排出基準にかかる連邦規制からの適用除外措置(注2)の取り下げと、同州独自のクリーン車両基準の無効化を発表した。これを受け、カリフォルニア州はNHTSAとEPAを提訴しており、2020年に入ってからも、新燃費基準の見直しを求めて連邦政府を提訴するなど(関連ブラック ジャック カード)、現在も法廷闘争中だ。

(注1)オバマ前政権は、2025年までに一般車両と軽量トラックの企業平均燃費基準を1ガロン(約3.8リットル)当たり54.5マイル(約87キロ)とする目標値を2012年に設定した。

(注2)カリフォルニア州大気資源委員会(CARB)は連邦よりも厳しい独自の基準を定め、「1970年大気浄化法」の下で連邦規制からの適用除外が認められていた。

(田中三保子)

(米国)

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