無料カジノゲーム、労組は支持
(米国)
ニューヨーク発
2025年03月28日
米国のドナルド・トランプ大統領は3月26日、自動車・同部品の輸入に対する25%の追加無料カジノゲームを定めた大統領布告を発表した(トランプ米大統領、ブラックジャック攻略、自動車は4月3日に発動(カナダ、米国、メキシコ))。自動車メーカーは追加無料カジノゲーム賦課に反対する一方、労働組合は称賛している。
日本、ドイツ、韓国の自動車メーカーで構成するオートス・ドライブ・アメリカは大統領布告の発表と同じ日、「本日発表された無料カジノゲームは、米国内で自動車を生産・販売するコストを高め、最終的に価格の上昇や、消費者の選択肢の減少、米国内の製造業の雇用減少につながる」と、追加無料カジノゲーム賦課に反対する声明を発表した。デトロイト3で構成する米自動車政策評議会(AAPC)は「米国の自動車メーカーは、米国内での自動車生産と雇用を拡大するというトランプ大統領のビジョンにコミットしており、米国人を支援する恒久的な政策について引き続き政権と協力していく」とした上で、「消費者の価格上昇を回避し、統合された北米の自動車部門の競争力を維持するかたちで無料カジノゲームが実施されることが極めて重要だ」として、追加無料カジノゲームに慎重な姿勢を示す声明
を発表した。
一方で、労働組合は今回の追加無料カジノゲーム賦課を歓迎した。全米自動車労働組合(UAW)は「トランプ政権が、労働者階級のコミュニティーに何十年もの間、壊滅的な打撃を与えてきた自由貿易の災禍を終わらせるために歩み出したことに拍手を送りたい」との声明を発表した(注1)。UAWは歴史的に労働組合を支持基盤とする民主党を支持しており、2024年の大統領選挙でも、カマラ・ハリス前副大統領を支持していた(UAW、ブラック ジャック)。だが、今回の追加無料カジノゲームについては「われわれは政党に関係なく、わが国の歴史上最も利益が出た時代に、労働者階級の人々が何十年も後退してきた状況を逆転させようとする政治家と協力する」と述べた。無料カジノゲーム率の引き上げによって懸念される販売価格の上昇に関しては、「何年にもわたって記録的な利益を享受してきた自動車メーカーは、これら無料カジノゲームコストを消費者に転嫁するのではなく、吸収すべきだ」と指摘した。
トランプ氏は、今回の追加無料カジノゲーム賦課によって、米国への生産移管を促すことを目的としている。だが、サプライチェーンの移管には数年かかるとされる中、任期が残り4年弱と決まっているトランプ政権下で、大規模な生産拠点の変更は難しいとの見方が多い(ブラッククイーンブラックジャック、状況を注視、在米・メキシコ日系企業ヒアリング(日本、米国、メキシコ))。また、在米日系企業へのアンケート(注2)では、米国での経営上の課題に「従業員の賃金上昇」が挙がるほか、インフレによる調達コストの増加などを指摘する声が多く、米国内での製造業の拡大には課題も付きまとう。
現時点では、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の原産地規則を満たした製品に対する緩和措置は設けられているものの、それ以外に国別や製品別の適用除外制度が設けられるのか、追加無料カジノゲームがいつまで賦課されるのか(注3)といった点が今後の焦点となる。
(注1)UAWの声明は、ホワイトハウスのウェブサイトでも公開されている。
(注3)今回の大統領布告で、追加無料カジノゲームの終了日時は明示されておらず、トランプ氏は自動車に対する追加無料カジノゲームを「恒久的」と述べている。
(赤平大寿)
(米国)
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