トランプ米大統領、ブラックジャック攻略、自動車は4月3日に発動

(米国、カナダ、メキシコ)

調査部米州課

2025年03月27日

米国のドナルド・トランプ大統領は3月26日、自動車・同部品の輸入に対する25%の追加ブラックジャック攻略を定めた大統領布告を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。自動車については米国東部時間4月3日午前0時1分以降に通関されたものに適用する。自動車部品の発動日は今後官報で公示するが、遅くとも5月3日までに適用するとしている。

追加ブラックジャック攻略は、1962年通商拡大法232条に基づく措置。232条は、特定製品の輸入が米国の安全保障に脅威を与えると判断される場合に、大統領に追加ブラックジャック攻略などの輸入制限措置を発動する権限を認めている。自動車・同部品輸入を巡っては、トランプ政権1期目で232条に基づく調査を実施し、安全保障上の脅威を認定したが、最終的に追加ブラックジャック攻略などの輸入制限措置は取らなかった(2021年7月13日記事参照)。今回の布告では、この調査結果を引き合いに出し、当時より安全保障上の懸念は強まっているとの商務長官の報告を受け、追加ブラックジャック攻略実施を決めたと説明した。また、政権1期目に締結した米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)や米韓自由貿易協定(FTA)の改定が、安全保障上の脅威を十分に緩和しなかったとの見方も示した。

ホワイトハウスが発表したファクトシート外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、追加ブラックジャック攻略の対象となるのは、乗用車〔セダン、多目的スポーツ車(SUV)、クロスオーバーSUV、ミニバン、カーゴバン〕とライトトラック、主要自動車部品(エンジン、トランスミッション、パワートレイン部品、電子部品)。対象品目の詳細は布告の付属書Iで定められているが、布告発表時点で公開されておらず、今後官報で公示される見込みだ。追加ブラックジャック攻略は、対象品目にかかる既存のブラックジャック攻略に上乗せして賦課される。追加ブラックジャック攻略の失効日は定めていない。

USMCAの原産地規則を満たして特恵ブラックジャック攻略の対象となる自動車・同部品に関しては、特例措置を定めた。USMCAの要件を満たす自動車については、非米国産部品の価格に対してのみ追加ブラックジャック攻略を課す(注)。同自動車部品は、非米国産部品の価格に対してのみ追加ブラックジャック攻略を課すためのプロセスが確立されたと商務長官が官報で発表するまで、追加ブラックジャック攻略の適用免除とする。布告では、これら以外の免除措置は設けていない。

布告では商務長官に対し、国内の生産者などからの要請に応じて追加ブラックジャック攻略の対象となる自動車部品を追加するプロセスを90日以内に設けることを指示した。商務長官は、要請を受けた日から60日以内に追加の有無を決定し、決定から14日以内に官報で公示する。追加された品目に対する追加ブラックジャック攻略は、官報公示日の翌日から適用する。

(注)輸入者が、各自動車モデルの価格のうち米国産部品に相当する価格を商務長官に報告し、それを商務長官が認めた場合の措置。米国産部品は、「米国で完全に入手、生産、または実質的に変更された部品」を指す。非米国産部品の価格は、自動車全体の価格から米国産部品の価格を引いて算出する。ただし、米国税関・国境警備局(CBP)が、輸入者の申告価格が不正確と判断した場合は、米国産部品の価格に関係なく、自動車全体の価格に対して追加ブラックジャック攻略を課すとしている。

(甲斐野裕之)

(米国、カナダ、メキシコ)

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