マハーラーシュトラ州議会選挙で与党連合が圧勝、BJPは史上最多議席

(インド)

ムンバイ発

2024年12月04日

インド西部マハーラーシュトラ(MH)州議会選挙(定数288)が11月20日に実施され、23日に開票された。インド人民党(BJP)、シブセナ(シンデ州首相派)、国民会議党(NCP)(アジット・パワール派)で構成される州政権の与党連合マハーユティが230議席を獲得し、大勝した。特にBJPは同州で史上最多となる132議席を獲得し、10月に実施されたハリヤナ州議会選挙(2024年10月15日記事参照)に続く勝利となった。

一方、シブセナ(タークレー前州首相派)、NCP(シャラド・パワール派)、国民会議派(INC)で構成される野党連合マハー・ビカス・アガディは46議席にとどまり、存在感を大幅に低下させた。特にINCは16議席と過去最低の結果に終わり、同州での勢力の弱体化が鮮明となった。

2024年4~6月に行われた下院総選挙において、BJPはMH州で議席を半減させる大敗を喫しており(ブラック ジャック トランプ)、今回の州議会選挙への影響が注目されていた。現地報道によると、BJP率いる州与党連合の勝利の要因として、女性票と農民票を固めたことが指摘されている。与党連合は、「ラドキ・バヒン・ヨジャナ」と呼ばれる低所得の女性有権者への現金給付制度を2024年7月に導入しており、選挙に勝てば給付金を引き上げると約束していた。この制度は農村部を中心に低所得の女性層からの圧倒的な支持を得ていた。(「タイムズ・オブ・インディア」紙11月24日)。また、BJPは、綿花については最低支持価格以上、大豆は含水率15%まで許容して調達すると約束し、農民票のてこ入れを行っていた(「ニューズ18」11月23日)。

この選挙結果を受け、与党連合内では州首相を含む次期体制について協議が行われている。現地報道によると、現職のエクナット・シンデ州首相は退任する意向を示し、代わって、大勝したBJPのデベンドラ・ファドナビス元州首相が返り咲くことが予想されている(「ヒンドゥスタン・タイムズ」紙12月2日、「ビジネス・スタンダード」紙11月29日など)。

(篠田正大)

(インド)

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