民主党支持者の多い米シリコンバレーでベンチャーキャピタリストのトランプ氏支持の動き顕在化
(米国)
サンフランシスコ発
2024年07月19日
7月15日に共和党大統領候補にドナルド・トランプ前大統領が正式指名され、副大統領候補にはJ.D.バンス上院議員(オハイオ州)が指名された(関連ブラック ジャック ゲーム)。そうした中、16日にはシリコンバレーの著名なベンチャーキャピタル企業アンドリーセン・ホロウィッツ(本社:カリフォルニア州メンローパーク市)の共同創業者のマーク・アンドリーセン氏とベン・ホロウィッツ氏も、自ら運営するポッドキャストでトランプ氏支持を表明した。両氏は、トランプ氏の政策がスタートアップのエコシステムに好意的だと信じ、長年の民主党支持をやめたと語った。また、バイデン政権の人工知能(AI)規制や仮想通貨に対する制度(2021年5月24日、関連トランプ ゲーム ブラック)に不満を抱いていることも理由として挙げた。
ほかにも、以前は民主党支持だったが共和党支持に転じた著名なベンチャーキャピタリストにデービッド・サックス氏とチャマス・パリハピティヤ氏がいる。両氏は、自ら運営するポッドキャストでトランプ氏をゲストとして特集し、6月6日にはサックス氏のサンフランシスコの豪邸で最低5万ドルの入場料を徴収してトランプ氏を支持するファンドレイジングを行った。バンス氏もそのイベントに参加した。
バンス氏は、白人貧困労働者を描いた「ヒルビリー・エレジー」の著者で、米国の労働者を代表するとされる。生い立ちは貧しかったものの、イェール大学ロースクール在学中に電子決済サービス企業「ペイパル」の創業者ピーター・ティール氏の講演に共鳴し、卒業後はサンフランシスコで、ベンチャーキャピタリストとして以前からトランプ支持者であることを公言していたティール氏所有のミスリルキャピタルマネジメントで働いていた。2020年にナリヤ・キャピタルをオハイオ州シンシナティ市で立ち上げ、エリック・シュミット前グーグル最高経営責任者(CEO)、アンドリーセン氏やティール氏らから1億2,000万ドルの資金を調達した。翌2021年7月からは政治家としてのキャリアを開始した。ティール氏はバンス氏を支持し、トランプ氏と引き合わせた。
米国電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)、ティール氏、サックス氏らは元ペイパルの創業者や創業に関わったことで「ペイパル・マフィア」と呼ばれており、彼らの動きとバンス副大統領候補とのつながりを通じて、シリコンバレーのベンチャーキャピタリストのトランプ氏への支持表明の動きが顕在化している。
マスク氏は既にトランプ氏を支持すると表明している(2024年7月16日記事参照)。
なお、バンス氏は7月17日、共和党全国大会で副大統領候補指名受諾演説を行った()。
(松井美樹)
(米国)
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