米国南部6州の共和党知事、UAWの労組結成運動に反対する共同声明を発表
(米国)
アトランタ発
2024年04月23日
米国南部6州の共和党の知事は4月16日、南部で活発化している全米自動車労働組合(UAW)による労働組合結成運動に反対する共同声明を発表した。
共同声明を発表したのは、アラバマ州のケイ・アイビー知事、ジョージア州のブライアン・ケンプ知事、ミシシッピ州のテート・リーブス知事、サウスカロライナ州のヘンリー・マクマスター知事、テネシー州のビル・リー知事、テキサス州のグレッグ・アボット知事で、いずれも共和党の知事だ。6知事は共同声明において、「UAWがわれわれの州に持ち込んだ誤った実写 版 ブラック ジャックと恐怖戦術による組合結成キャンペーンを強く懸念している。特別な利害関係者がわれわれの州に入り、雇用や生活価値を脅かそうとしているのを見たときに、われわれは有権者に対して声を上げる責任がある」「われわれの州の経験では、従業員が雇用主と直接的な関係を持てば、より前向きな職場環境になる」「UAWは、自らを民主的社会主義者と誇らしげに呼び、既に代表を務めている工場で削減されつつある自動車工場の雇用よりも、ジョー・バイデン大統領の再選を支援することに重点を置いているように見える」と述べた。
UAWが2023年11月29日に、米国で組合を持たない自動車メーカー13社(注)に勤務する約15万人の労働者向けに組合加入を促すキャンペーンを開始して以降(関連ブラック ジャック ルール、フォルクスワーゲン(VW)のテネシー州チャタヌーガ工場、メルセデス・ベンツのアラバマ州タスカルーサ工場、現代自動車のアラバマ州モンゴメリー工場、トヨタ自動車のミズーリ州トロイ工場で組合結成に向けた動きが発表されている(2024年2月2日、2024年2月7日、2024年3月4日、2024年3月12日記事参照)。共同声明が発表された翌日の4月17日からは、VWのチャタヌーガ工場でUAW傘下の労働組合結成の是非を問う従業員投票が実施され、賛成2,628票、反対985票で可決された(2024年4月23日記事参照)。
近年、米国南東部は電気自動車(EV)関連の大型投資が相次ぎ注目を集めている(注目度高まる北米グリーン市場、その最前線はEV関連ブラック)。今回の共同声明について、アメリカン大学国際サービス学部でドイツと米国の労使関係などを研究するステファン・シルビア教授は「UAWが今後の労働組合承認投票で勝利し、UAWの勝利が比較的安価な賃金と労働者の最小限の発言権で成り立ってきた自分たちの経済モデルを根底から覆す可能性があることへの知事らの恐れを示唆している」と述べた(「ワシントン・ポスト」紙電子版4月16日)。
(注)対象自動車メーカーは、日系のトヨタ、ホンダ、日産、スバル、マツダ、韓国系の現代、欧州系のメルセデス・ベンツ、BMW、VW、ボルボ、米国電気自動車(EV)メーカーのテスラ、リビアン、ルーシッドの13社。
(横山華子)
(米国)
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